黒澤明監督作品『七人の侍』(1954年公開)から
2004年にリメイクされたGONZOによるフルデジタル・アニメーションの舞台化。
2008年に初演
2010年に再演。
今回の公演は再再演になります。
ゆっくり感想まとめている時間がとれなかったので箇条書きにしました。m(_ _)m
◆ 主役カツシロウ役の馬場徹は目力あるし、声量抜群で歌も上手い。
(正直言って、再演の主演俳優よりかははるかに良かった。)
◆ キララ役の女優さんはAKBのあっちゃん似?の今ドキ顔だったけど、演技は力みすぎ。
初演・再演のクールビューティな佇まいの女優さんのほうが役に合っていた気もする。
◆ キュウゾウ役の俳優さんも再演の西島くんのほうが華があったな。
(ただ、再演ではキュウゾウがいきなり歌いだすのは不自然だったけどね。。。
まっ、西島くんはアイドルだからそういう演出になったんだろうけどね。)
今回の俳優さんのほうが落ち着きはあったんだけど、
なんか地味で印象に残らなかったです・・・。
◆ キクチヨ役の住谷正樹の迫力と滑舌の良さが素晴らしい。
豪快ながらも安定感のある演技。
彼は俳優としてもっと認められてもよいような気もします。
◆ ウキョウ役の中川晃教もナル?な役柄を小気味良く表わしていてアクセント効いているね。
◆ カンベエの加藤雅也はヤクザ映画で鍛えた?ドスを効かせた
渋みのある声で堂に入っていたものの、
個性を前面に出して豪快に表現している住谷正樹や中川晃教と比べると存在感は薄かった気もする・・・。
◆ アドリブが次から次へと飛び出して面白かったけど、
アドリブが多すぎて物語の本筋が霞んでしまっている。
まっ、私はこの舞台、初演・再演も観てきているから物語にはついていけるけどね。
◆ 初演・再演では刀の精神に関する葛藤が細やかに描かれていたし、
登場人物の関係性も明確に描かれていたから
「生きてこそ」と言う奥深い台詞も説得力あったけど、
今回の公演は殺陣に比重が置かれていて、心理的な台詞は大幅に省かれていた?から
奥深い台詞がとってつけたような感じで浮いていた・・・。
まっ、この舞台は雅也が所属している大手事務所の若手を育成してPRする場でもある気がするので
若手のファンである10・20代は『七人の侍』には馴染みがない世代なので
殺陣を繰り広げて見た目のカッコ良さで魅せるしかないんだろうけどね。。。
だけど、連続ドラマ俳優やアイドルが出演していた再演でも
登場人物の葛藤はビビッドに伝わってきたので
今回の公演はそういった面が甘い気はしましたね・・・。
P.S.
以前の公演はDVD化されているけど、今回はDVD化の予定はないと後で知ったので
そういう意味では東京まで観に行っておいて正解だと思ったけど、
内容的には今回は物足りなかったです・・・。