何か騒いでるようだけど何なの?
・・・まったく興味がない若手の同僚に渋い顔で聞かれた。
部分月食。
・・・だけど「140年ぶり」っていうのは何なのかって。。。
けっこうSNSでも誤解されている方が多い、今回の部分月食の話。
実は、部分月食は2年前、
2019年7月17日・午前6時31分に最大65.8%欠けた状態で観られました。
しかし、この時は九州地方など西日本のごく一部地域のみで。
それ以前には4年前、
2017年8月8日・午前3時21分に最大25.1%の欠けた状態で、こちらは日本全国で観られました。
しかし・・・
それは「ごく普通の」部分月食であり、
今回の「140年ぶり」というのは
① 日本全国で観られる(天気が良ければの話ですが)
② 最大の欠けが97.8%・・・ほぼ皆既月食に近い「部分月食」
・・・というのが珍しい・・・ということなのです。
月が2.2%、ごくわずかしか残らない部分月食。
皆既月食とはまた違う天体ショー・・・見られれば、見たいし、撮りたいですよね。
ちなみに140年前
1881年12月6日・午前2時09分には
日本全国で最大98.0%の欠けによる部分月食が観られたそうです。
なお、一部地域でしか見られなかったものだと
それよりも手前の、1932年9月15日・午前6時01分にも
最大98.0%の欠けの部分月食が観られたそうです。
ちなみに、同程度の「ほぼ皆既に近い」部分月食が次に現れるのは
・・・2086年11月21日。 最大99.2%欠けるそうです。
いまから65年後のお話。うーん・・・先だなw
参考までに次に日本全国で観られる部分月食は
2年後・・・2023年10月29日・午前5時14分。
この時は最大12.8%の欠けにとどまるそうで、あまりパッとしないかも。
・・・・・
ではでは今回のお話に。
今回の部分月食はまだ明るい16時代に始まります。
仙台より北側では欠けはじめから観られるそうですが、ここ栃木県では地上に月が見えた状態で「すでにかけた状態」で見えるそうです。
すでに月が欠けた状態で見えることを「月出帯食」と呼ぶそうです。
18時02分54秒に最大97.8%月が欠けます。
そして、19時47分24秒に元の「満月」に戻ります。
本当なら、満月➡部分月食➡満月 と見たいものですが
私、あいにくのお仕事中。
仕事を終え、急いで月が見える場所まで移動すると・・・
おや?
月が見えない?
なぜに?
・・・そう、栃木県の北部では、私が観察を始められた、月が欠け続けている17時半以降には雲がうっすらかかってしまい、
モヤっと霞んで見られ感じからのスタートでした。
そして・・・
ようやく月の輪郭が確認できたのが・・・
17時58分。
最大の欠けの4分前でした。
17時59分
18時01分
この後、元に戻り始め・・・
18時20分
18時21分
18時22分
18時23分
18時35分
18時46分
18時48分
18時49分
撮影モードを変え
19時11分
19時12分
19時30分
19時44分
19時45分
19時49分
そして・・・
19時53分
19時54分
19時57分
20時44分
20時45分
撮影終了。
満月に戻りました。
興味のない方にはなんて事の無い話かと思いますが
ずーっと、ぼーっと眺めていられると
その欠けてゆく変化がなんとも神秘的に感じられるかと思います。
なお、覚えていますか?
今年、2021年5月26日、20時19分。
あの時は「皆既月食」が観られた・・・はずで
ずっとスタンバイしていたのですが
昼間、あんなに晴れていたのに・・・日暮れとともに雲に覆われ・・・見られず。。。断念。。。
そんなことも、あったのですよ。
そんな皆既月食。
次は何と! 来年!
2022年11月8日、19時59分に最大の欠け(月が太陽に対して地球の陰に隠れてしまう状態)
あります!
でも、見られるかどうかは・・・その日の天気次第。
その日にならないと・・・わからない!
だから天体ショーは面白いのです。
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