黒い老犬は電気ウナギイヌの夢をみるか

誰にでも人懐こく無防備な笑顔で近づくので、人からよく「犬みたいだね」と言われるのだが、最近それも意外とアリかなと思う僕。

From ゴリラ侍

2017-09-29 22:56:11 | 僕と妻との非日常
明日が妻の四十九日の法事となります。

「月をまたがない方がいい」という葬儀屋さんのアドバイスでこの日に決めました。

しかし全くもって準備が進みません。

何しろ初めての経験ですので、一体何があってその何をどうしたらよいのか、もうわけが分からないのです。

塔婆の料金を包む袋には何て書けばいいのか。

位牌の代金を包む袋には何を書けばいいのか。

礼状にはどんなことを書けばいいのか。

お返しを辞退した人には、ホントに礼状だけでいいのか。

まあとりあえず、ググり続けるのです。
分からないことは、ググるのです。

ググった結果、塔婆の代金は「御塔婆料」でよいらしい。

ならばそれにならって「御位牌料」と「御供物料」の袋に包めばよいのだろうな。

いろいろな情報がありすぎて、どれが正解か分からないのですが、ゴリラ侍の野生の勘で何とかするのです。ハガキも何となく作るのです。オリンピックは参加することに意義があるのです。

告別式以降に頂いたお香典も、検索の結果&野生の勘で、とりあえず全部返すことにします。
相手側の志をいただいた以上、こちら側の志を返すのがゴリラ侍としてのしきたり。
相手が断ろうがどうであろうが、それが私の生きる道。受け止めてください。
でも、忘れていたらゴメンなさい。





それよりも何よりも、1週間前にAmazonで頼んでおいた「お布施袋」がまだ届いていない。

配送日時はとっくに過ぎているのに。
法事は明日なのに。

ゴリラ侍、ピンチでござる。

運送会社に電話をしてクレームつけて、無理矢理届けてもらおうとしよう。

オレは悪くないよ、全く。





追伸

妻を愛してくださった方々、本当にありがとうございました。心から感謝感謝の日々でした。
お陰様をもちまして、明日(時刻的には本日)、満中陰の法要を営み忌明ける次第となりました。
故人がいただいた戒名は、「涼薫美香信女」です。まさに彼女らしい名前です。
お坊さまのセンスに感謝。

できることなら、今後も「涼薫美香」ちゃんを、ちょっとずつでいいから愛してあげてください。


敬白

おばかちゃん the Max

2017-09-25 20:41:04 | 子育て日記(過去~現在)
次男が破壊したiPhoneSE。およそ数十時間かけて調べて電話して妻の形見のiPhone6sに次男のデータを乗り換え完了した。

我が家の携帯ダンジョンを、僕はようやくクリアしたのだ。

勇者黒犬を讃えるがいい。

ホントめんどくさいんだからな。
正直もう2度とゴメンだ。



なのにだな。

日曜日に捨て猫の目をしてやってきた次男が握っていたのはだな。



完全破壊された、母さんの形見の6s。

また落として壊したんだと。
通算5回目。破壊したデバイスは4台。
もう、ホントおばかちゃんすぎて、開いた口が塞がらん。

おまえどんだけ父さんの時間とお金持っていくのよ?ふざけんじゃねえ。

ホント、おばかちゃんだよな。

まあでも、やっちまったもんは仕方ないな。

…調べるか、はあ。


まあ仕方ないな。
妻も含めて、そんなみんなを僕は「愛している。」らしいのだ。

全くもって面倒くさいのだが、そんな気持ちの悪い言葉にこの身を委ねるしかないよな。

感謝しやがれっ。

マジホント。
もう落とさないでね。

おばかちゃんのバッグ

2017-09-21 19:23:10 | 子育て日記(過去~現在)
寝坊して僕の車で着替えながらパンをかじっていた次男は、車を止めると制服のワイシャツに短パンジャージズボンというとんでもない姿のまま学校へ向かった。
相変わらずスーパーサイヤ人みたいなすごい寝癖のまま、ズボンを握りしめて登校する次男の後姿はひたすらだらしない。
父ちゃん情けなくて涙出てくらあ。全く。




週末、次男は友だちと遊びに行く。
休日なのに何故か中学校の体操服を着てるのは、きっとタンスの一番上にあったのか、床に落ちていたのだろう。父ちゃん、そこはもう突っ込まん。

問題は、その手に持った「上履き入れ」だ。
何故友だちと遊ぶのに、上履き入れがいる?

「だって、丁度いい大きさだし」って何だ。

中を見たら、そこには上履きじゃなくて、財布や携帯やカードゲームやおもちゃが入っていた。

休日に体操服で、上履き入れをカバンがわりに出かけようとする次男。だらしなさもここまで来ると神の領域か。

「カバンあるだろっカバンに入れていけ」

僕にそう言われて、次男は渋々カバンを探して出かけて行った。




夕方、帰ってきた次男が持っていたカバンを見て僕は愕然とした。



…これ、母さんの弔事用のハンドバッグじゃねえか。何でこれ持って行った?
どうせ散らかった自分の部屋にあるバッグ探すのが面倒で、母さんの部屋にあるテキトーな大きさのバッグ持って行ったのだろうが…これ持って1日友だちと遊んでたのか。

体操服で。



だらしなさもここまで来ると、
もう笑うしかない。


やれやれ。

こうなるかぁ

2017-09-20 18:48:19 | 僕と妻との非日常
古いアルバムをめくり「ありがとう」って呟きながら、日が暮れてテーブルに座っても今は彼女は写真の中で優しい目で僕に微笑むのだ。
Sleep less on cold midnight.Waiting for the northern lite.んで、僕のボトルは空っぽ。


涙そうそう

デイドリームビリーバー

Something ever after


の繰り返しの毎日。
僕はまだぐるぐる回っている。


およそ2年の闘病生活の間は、ただただ「負けるかっ」って思ってやるべきことをやり続けた日々だった。実際やることだらけだったし。
ひょっとしたら戦っている自分に酔っていただけなのかもしれないな。まあ、それは今更だけど。


闘病生活が終わり、葬儀が済み、日常に戻った。
僕は、心配からも、切迫感からも、義務感からも解放された。

なのに、何故か想像以上に僕は動けない。

何故ならば、その日常には妻がいないからだ。

いろいろ済んだ僕を襲ってきたのは、想像以上の喪失感。遺影を前に、浮かんでくるのは楽しかった思い出ばかり。

なので僕は、

古いアルバムをめくり「ありがとう」って呟きながら、日が暮れてテーブルに座っても今は彼女は写真の中で優しい目で僕に微笑んでいるその顔を見ながら、Sleep less on cold midnight.Waiting for the northern lite.んで、僕のボトルは空っぽな日々を、もう少し続けます。




さて、とりあえず皿洗って夕食作らねばだな。

立派なおばかちゃん

2017-09-01 14:15:36 | 子育て日記(過去~現在)
8月31日の早朝。

僕の隣で目を覚ました長男は、自分の部屋へ行って制服に着替えて戻ってきた。

そういや今日から学校だって言ってたっけ。

制服の長男は、自分で朝食を用意して食べ、皿を洗って、電車に間に合う時間に家を出た。

立派になったものだ。
こういうところは、さすがに長男。
次男はまだ、僕の足下でだらしなく寝ている。




眠る次男を1人家に残し、僕も仕事に向かう。

忌引休暇中だが、結局毎日出勤している。

仕事をしていると気が紛れるっていうのもあるかもしれない。家で一人の次男が心配だな。はやくやっつけて帰るとしよう。

そんなことを考えながら仕事していたら、僕の携帯が鳴った。長男の通う高校からだ。

一体何が…



「あのー、今、丸井くんが登校してきたんですけどね、始業式は明日なので帰らせました。ご承知おきください。」



父さんは、穴があったら入りたい。