黒い老犬は電気ウナギイヌの夢をみるか

誰にでも人懐こく無防備な笑顔で近づくので、人からよく「犬みたいだね」と言われるのだが、最近それも意外とアリかなと思う僕。

奇跡のリンゴ

2016-04-30 05:28:08 | 我が自閉的人生
職場の飲み会での「締めの挨拶」係な僕は、いつも相当酔っ払いながら「ちょっといい話」をしなくてはならない。
先日の歓送迎会でもやはり頼まれたので、行きの電車で読み原稿書いてみた。


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2013年に阿部サダヲと菅野美穂主演の「奇跡のリンゴ」という映画が公開されました。絶対無理だと言われた無農薬リンゴ栽培に挑戦し続ける家族の物語。道徳の資料にもなってる話ですね。授業された先生も多いんじゃないでしょうかね。

無農薬リンゴもそうですが、教育も結果の出にくいもの。1年や2年では結果なんか出ないし、がんばってもがんばっても褒められないし、やるのが当たり前みたいな空気になってますし、時には「がんばってるのにー」と、ふてくされたくもなりますが。それでもできることをし続ける毎日です。

私たちは友達ではないけれど、職業上の仲間です。そして、私たち共通の目標は「子どもたちのよりよい育ち」です。
置かれた場所や立場が違っても、その共通目標があるかぎり、私たちはずっと繋がっているのだと思います。

どうか置かれた場所で、自分のできることに精一杯取り組んでください。ただ、がんばり過ぎて体調崩さないようにほどほどに休んで楽しむことも忘れずに。
いつか素敵なリンゴの花が見られる日を信じて、お互い自分の役割を果たしていきましょう。

そして、いつかうちの子の担任になる機会があれば、うちの子の成績をどうか上げてやってください。もうホント困ってます。

皆様の今後のご健康とご活躍を心よりお祈りします。
またいつか、お会いしましょう。

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という読み原稿書いたのですが、
飲み過ぎて、
読んだ記憶がありません。

僕は大丈夫だったのでしょうか。





電波人間タックル

2016-04-19 03:48:00 | 僕と妻との非日常
日曜日は妻と出掛けた。

放射線のダメージで頭皮が焼けて部分的に抜け落ちた髪も、ここのところ大分回復してきたのでもう一度丸刈りにした。伸びた頃には通常状態になるだろう。

その日は月に1度のウィッグのお手入れの日。販売店にメンテナンスに出すので、妻はウィッグのかわりに赤いニット帽子をかぶって出掛けた。
その日は風が強くて、花粉もひどく飛んでいた。妻は花粉よけの大きなメガネをかけていた。

そんな妻は、アレにすごく似ていた。


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販売店にウィッグを預け、買い物をしながらも、ぼくはアレに似ている妻が気になって仕方なかった。そして、絶対分からないだろうなと思いつつも、つい言ってしまった。

「今日、そっくりだよね。
電波人間タックルに。」





当然妻は、「なにそれ?」的な反応。
怪訝な顔でスマホ検索を始めた。

タックルの画像を見つけた妻は、最初は大笑い。

しかしそのうち、「かわいいー」とか言い出しはじめたので驚いた。「へえ、マスク取るとこんな顔なんだー。あたし似てるのかなー」と、タックル検索に夢中。

一体この人は何を見ているのだろうかと画面を覗き込んで見ると、



これ、平成ライダーのタックルじゃん。
しかも、目が完全にこの子に釘付け。

「あたし似てるかなー」と嬉しそう。


いやいやいやいや、
俺が言いたかったのはあくまでも、

なわけで。
ですが、嬉しそうな妻には何も言えず。


子どもの服と自転車と、
夕ご飯の材料を買って帰りました。

笑顔のタックルと一緒にね。


フィーバー

2016-04-16 11:42:43 | 子育て日記(過去~現在)
(2010年)

8月某日

妻が不在の某日。
今日は1日ひとりで子守の日。
子どもたちに「どこ行きたい~?」って聞いたら、2人そろって「トイザらス~」って答えるもんだから、トイザらスに行ってきました。子どもたち2人は、ためたお小遣いを片手におもちゃを物色。

これが長いっ。
1つのおもちゃを買うために、店中のおもちゃを見て回ってます。

散々迷った挙句、長男はラジコンヘリ、次男はポケモンのプラモデルを購入。
買うもん買ったしさて帰るかって店を出ると、目の前にはゲーセンが。
子どもたちの潤んだ瞳に負けて「1回だけだよ」と、100円ずつ渡す僕。

そこからがまた長いっ。
1回やるゲームのために、店中のゲームをチェックして回っています。

超退屈になった僕は「とーさんこのメダルん所いるからなー」と、
全然やったことのないメダルゲーム台の前に座ります。
とりあえず、200円をメダルと交換。

さて、どーするんだろ、これ。(隣を盗み見る)
なるほど。ここにメダルを入れてハンドルを回すのね。
あら~、この勢いだとすぐにメダルなくなっちゃうねぇ。

…おや? 何か入った?
あれあれ? 何かピカピカしてる??
「フィーバー!!」って、どういうこと??
うわ、メダルが、そんなに落ちてくるの?
玉? なんで玉が落ちてくるの??

え?「ジャックポット」??
何それ???
うわ、また玉が落ちてきた。
何だかどんどんすごいことになってるんだけど。超光ってるし。

こら、人、集まるなっ。
集まっても僕は何もできんぞ。
やめろ、集まるな。あっちに行けっ。

え?
「もったいねぇ~」って、何のことだ?
何か僕、今、失敗した感じ?
それすら分かんないんだけど。

あ、今誰か、舌打ちしただろ。
また何か失敗した感じ?
くそう。どうすればいいんだ?

>人に囲まれて、脂汗をかきながら台の前で固まる僕を見かねて、
 ゲーセンのお姉さん登場。

「あの~失礼ですが、お客様、ゲームの仕方分かってらっしゃいますか」

「全然分かりません」

「こちらの玉がですね、ピンクのものを残してしまうと設定がリセットされてしまうんですね」

「はあ、設定がリセット…」

「ですから、ここのランプがついている間はなるべく早く…」

>観衆が見守る中、レクチャーを始めるお姉さん

「大丈夫です。何となくやりますから」

>説明がまったく理解できず、面倒くさくなった僕。


 その時…

「とうさん、どうしたの??」

おお、我が息子たちよ。よく来てくれた。
そうだよ。こんなの単なる暇つぶしでしょ。暇つぶしにそんなに必死になることないでしょ。

「何か知らんが、メダルがたくさん出てきたの。みんなで一気に使っちゃえっ!!」

その後は3人で、掴んでは投げ、掴んでは投げの王様メダルゲーム。
2000枚ちかくあったメダルは、あっという間になくなりました。


*****


夕食時の会話


次男:「ポッくん、今日一番楽しかったの、メダルゲーム」

長男:「あ、僕も、超楽しかった。『フィーバー!!』って」


…あ、この会話は、やばい。


妻:「フィーバー? あんたまさか子どもたちをパチスロに…」


…連れてってません。信じてください。


アルプス子ども会

2016-04-15 02:36:21 | 子育て日記(過去~現在)
(2010年)

一部地域を除いて地デジへの完全移行が完了した今週ですが、我が家の地デジレコーダーには、カミさんが大ファンである桐谷健太が出演する番組が次々に録画されて、僕が録画したはずの番組が次々に消されていきます。

何?この、家のテレビなのに「早く見なくちゃ」っていうレンタル的なプレッシャー。まあ、夏休みに入ったんで、今までほとんど見られなかったテレビ番組も楽しく視聴させていただいてます。

今クールはドラマが面白い(これもカミさんの意見なんですが)。「ドンキホーテ」オモシロいすね。ドンキホーテ。松田翔太の演技が最高。あと、昨日「荒川アンダーザブリッジ」見ました。面白いすね。テレビって面白かったんすね。普段は、子ども向けの番組しか見られないっすからね。

その子どもたちなんですけどね。夏休みに入った早々、長男ロプロスと次男ポセイドンは妻の提案で「アルプス子ども会」が主催する長野キャンプに旅立って行きました。

4泊5日。初めて子ども2人だけで参加するキャンプです。弟はさすがに不安だったんでしょうな。東京まで見送りに行った妻バベル様との別れの際には、涙していたそうです。まあ、そういう経験も必要でしょう。いろんな経験をして、いろんな人との触れ合いを通して子どもは成長していくのです。親としても少し心配ですが、寂しいですが、ここは温かく見守るべきところです。



…というわけで、十年ぶりに夫婦に訪れた平穏な時間。

録画してあったテレビ番組見て、庭の草むしりして、漫画喫茶行って、

漫画喫茶行って、ギターの練習して、庭の草むしりして、

草むしりして、TUTAYAの100円レンタル借りて、漫画喫茶行って、草むしりして、

草むしりして、漫画喫茶行って、レストランに食事に行って、

漫画喫茶行って、テレビ見て、草むしりして、居酒屋に飲みに行って、



ああ、充実っ。
なんて充実した5日間でしょう。神様ありがとう。

え、子どもたち?もちろん心配ですよ、心配。何?もう5日経った?早いなーおい。

というわけで先日、夫婦で東京までお迎えに行ってきました。5日ぶり。感動の再会です。わくわく。
電車の中、夫婦でこんな会話をしてました。

「…子どもたち、ちょっとは逞しくなっているかな」

「なってるといいね。毎年参加して、そのうち運営する側にまわるの。」

「へえ~、この『アルプス子ども会』って、そういう趣旨?」

「うん。ボーイスカウトとかよりもソフトに学べる感じ。」

「よく見つけたよね。誰かに紹介してもらったの?」


僕が尋ねると、妻は笑いながらこう答えました。


「桐谷健太のブログに書いてあったの。
 子どもの頃参加して、すごく楽しかったって。」



神様。



我が妻はどうやら、自分の手で「桐谷健太」を育てたいようです。



夜明け前

2016-04-14 04:48:01 | 日々の出来事、雑記
最近、毎日3時半に目が醒める。
どうやらそういうバイオリズムなようだ。

ちょっと前は、家事やら仕事やら起きた瞬間に働き始めたものだが、最近それだとどうやら調子が悪くなることに気づいた。

妙な切迫感に追われ、
常にイライラしながら、
誰かに対して怒鳴り散らす。

そんな1日になるようなのだ。


なので最近は、明るくなるまでベッドで目を閉じているようにしている。
たとえ眠れなくてもその方がいいみたい。

目を閉じながら、いろいろ考える。

子どものこと
妻のこと
仕事のこと

何をするのか
何をすべきか
どうあるべきか

気づくとちょっとうとうとしてて、
いつの間にかうっすら明るくなって、
外では鳥が鳴きはじめてる。

さて今日も1日、やっつけちゃおう。

気分がいいので、久しぶりに子どもに弁当でも作るかな。