子供の時、階段を意味もなく飛び降りたりしなかっただろうか?私は・・よくやった。
いや、意味もなく・・・と書くと少し語弊があるかもしれないので、「ちょっとしたヒーローのマネ事で」と書いた方がいいかもしれない。
アニメや特撮のヒーローが、よく高いところから飛び降りても平気でいられるシーンがあるが、そのマネ事みたいな感じ・・・というか、心の中では「特殊能力を持ったヒーローになったつもりで」で、である。
その「元になるヒーロー」は、たいがい忍者だったり、サイボーグだったりした。
飛び降りる場合、せいぜい3~4段分の階段なのだが、時には10段分もの階段を飛び降りることもあった。
さすがにそれぐらいの階段を飛び降りる時は、最初は度胸が必要だった。
だが1回それをやってしまったら、次からは割と・・体調不良でもない限りは、平気で飛び降りることができた。
どういう場所でそういう「階段飛び降り」をやったか・・というと、けっこう色んなところで、思いついた時にやったような気がするが、記憶に残っているのは、家の前の階段、公園の階段、そして学校の階段。
学校などでやる時は、何段飛び降りができたかで、級友と競っていたこともあったような気がする。
段の数が少ない3~4段の階段なら、多くの子がクリアできた。
だが、段数が10段ぐらいある階段もあった。10段ぐらいある階段の、途中の6段目や5段目あたりに着地すると、かえって危険であった。勢いあまって階段を転げ落ちる可能性があったからだ。その危険性は、子供心にも分かった。
だから10段ぐらいある階段の場合、全段飛び降りするしかなかった。選択肢は、全段飛び降りするか、飛び降りを諦めるか・・の2者択一であった。
さすがに10段ぐらいある階段の全段飛び降りを実際にやる子は少なかった。
だからこそ、やって怪我がなければ、他の子に勝ったような気にもなり、少しでも常人からヒーローに近づけるような気もした。
やって失敗すると、怪我もするだろうし、それが周りに知れ渡り、騒ぎになるかもしれなかった。第一、皆の前で失敗する姿は恥ずかしい。だから、とりあえず、人が見てない時に、その階段の全段飛び降りを練習してみる必要(?)があった。
で・・・私は、実践したのだ。でも、やってみたら、案外平気だった。自分でも少し意外で、あっけなかった。
もちろん、それだけ段数があると、着地した時の衝撃は、けっこうあったけど。
ただ・・・・そんなことをやったとて、何のメリットもなかった。
一瞬ヒーロー気取りができるとはいっても、ただの自己満足でしかなかった。
下手したら怪我する可能性があることも考えると、やらないほうがいいに決まっている。
まあ、それは今にして思えば・・・ということ。
当時は、なんていうか、自分だけは怪我しない・・・そんななんの根拠もない思いもあったんだと思う。
当時私は周りの級友から「身が軽い」などと言われていたし、自分は世が世なら忍者になれたのではないかと思っていたフシもあった。怖いもの知らず・・というのは、ホント、恐ろしい。
もしそういう行為から、一度でも怪我をしていたら、その後はもうやらなかっただろう。
だが、幸か不幸か当時はそれで怪我をしたことがなかったのだ。
そういう遊び(?)は、子供だったからできたんだろう。
当時と今では体重が比較にならないぐらい違う。
もしも今そんなことをやったら、大変なことになりそうだ。
今の体重でそんなことをしたら、体にかかるダメージや負担は相当なものだ。
今やったら、足の骨が折れるかもしれないし、腰への急激な負担で、その後の自分の生活に重大なデメリットを引き起こす状態になってしまうかもしれない。
子供の頃は、漫画や特撮ドラマを見て、そのヒーローみたいになりたくて、そのマネをよくやるものだ。
子供の頃は多くの人がそんなことがあっただろう。
だからこそ、オモチャなどもあったわけで、そのオモチャはヒーローのマネをするための小道具でもあった。
だがやがて、人は成長すると共に現実を把握し、常人離れしたスーパーヒーローになることは現実的には無理であることを悟り、その代わりの夢を見つけ、子供の頃のようなヒーローごっこを卒業していく。
そして、階段飛び降りみたいな「無駄な危険行為」もやらなくなっていくのだ。
とりあえず言えるののは・・・怪我をする危険性があって、それがその後のその人の人生に大きなデメリットになってしまう可能性があることも考慮すると・・
階段飛び降りは怖いのだ。
特に、級友と競う可能性のある、「学校の階段」での飛び降り競争は。
だから・・
本当は怖い、学校の階段。
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