無菌室育ち2

思いついたことを思いついたときに。

映画「シャーク・テイル」の疑問点について、掲示板よりコピペ

2004年12月26日 12時01分03秒 | 生物関連雑学
映画「シャーク・テイル」なのですが
投稿日/2004年12月21日(火)10:22
サメニュースから、公式HPに行ってみたんですけど…。
ホホジロザメがベジタリアンで生きるって、可能なんですか?なんか、そのへんの説明あっさり飛ばしてる気がするんですが…。
私の英語力のせいかなぁー。
「ジャングル大帝」も、レオはベジタリアンだったけど、それもご都合主義ですよね。人間は雑食で、植物性たんぱく質を受け付ける体だから、菜食主義でも何とかなる体質の人もいるけど、かなり上手にコントロールしないと、体に必要な栄養分を摂取しきれなくて、「無理なダイエット」と同じようなことになるでしょ?
完全に肉食の動物が、菜食主義で生きられるのか、はげしく疑問なんですけど…。

無理だと思う
投稿日/2004年12月21日(火)20:39
ゴジラを観にいった時、「シャークテイル」のストーリーの詳細が書いてるパンフを発見しました。
どーやら主人公の「ベジタリアン」っていう設定は本当みたいですよ。
現実的な考えかたしたら完全な肉食が野菜だけ食って生きてる・・・ってのは私も無理だと思う。それだったらベジタリアンのティラノサウルスだっているんじゃないか(笑)
で、パンフ見たんだけど主人公以外のサメは乱暴者扱いされてるっぽいです。と、いうか「ベジタリアンの優しいサメ」って・・・やっぱヘンな言い回し。
サメのキャラクターが主人公ってのは嬉しい。けど、なんか遠まわしにサメって乱暴者って言ってるような気がする。実のところ、あんまりこの映画観にいく気がしません。

ベジタリアンの危険性
投稿日/2004年12月22日(水)14:16
“肉食動物が草だけを食って生きていくのは不可能に近い。”
↑結論です。
なぜかというと、肉食獣の腸というのはたいへん短いのです。草食動物は消化の悪い草を食べるのに非常に長い腸を必要とします。 そして同様の理由でセルロースという物質を消化する事も出来ないというのが肉食動物が草木を食べない理由な訳です。
本来、クマは肉食動物であるのですが消化の良い草(果物も)を選んで食べています。短い腸(純肉食よりは少し長いが)では消化しにくい草は栄養を吸収する前に出てしまいます。 また、消化のいい草はたいてい栄養価が低いのでたくさん食べないと生きてはいけません。 後、自らの栄養を補う為に肉(草食動物)、魚、を狩って喰います。(死肉も含む)
純肉食のホホジロザメが海草食って生きていくのは不可能かと。タダでさえ肉食動物の腸は短いのにサメの腸はもっともっと短いのです。(中をらせん状にはしているものの) サメがベジタリアンになったら十中八九生きていけないでしょうねぇ。

投稿日/2004年12月22日(水)18:46
ベジタリアンのサメについてですが、私がまず思うのは
「海の中に野菜は生えているのか?」ということです。
海草は家庭科の授業では野菜とは別の範疇に分類されていたはずですし・・・。
なので、私の結論としては
「海の中では野菜は育たないからサメはベジタリアンとして生き抜くことはできない」です。
おそまつ!

シャチの方が他の生物からしたら“乱暴者”
投稿日/2004年12月23日(木)13:47
海の草は海草(コンブとかワカメとか)でいいかも。食物連鎖上の生産者に代わりはないとおもうから^^
シャークテイル>何と言うか…他の魚襲うから乱暴者というのなら、
リトルマーメイド(でしたっけ?あの人魚)のシャチも…と、いうかシャチの方が乱暴者になるとおもいますけどねぇ。(シャチ=勇敢で優しいと描かれています)
サメより大食漢な上に気も荒いのですから。

以上サメの海BBSより

サメ料理、資料用草稿

2004年12月11日 14時02分39秒 | 生物関連雑学
【珍獣の食卓】第10回 エイとサメ 2000年6月28日発行 より

メルマガ読者からの投稿引用-----------

  エイですが、私も食べたことなかった。(うちは京都です)
  けど、広島県の山奥出身のダンナは、子供のころから常食!!!
  何でもエイは排尿器官がなくてアンモニアがまわって長持ちするので、
  冷蔵庫の発達していなかった昔は、わずかに食べられる鮮魚だったとか。
  もちろん古くなると、アンモニア臭くって食べられないそうですが。
  で。新鮮なものは刺身、もしくは煮こごりにして食べるんです。
  私も田舎で食べましたが、脂がのってしこしこしてました。

  私は刺身で食べましたが、ダンナは子供のころは
  「煮こごり」でしか食べたことがなかったそう。
  「煮こごり」は、がちがちのぶるんぶるんでした。
  鯛とかの煮こごりより、生臭く感じませんでしたが、
  それはあっさりした味付けのせいだったのかも知れません。
  ふつうに、生姜を入れて煮たのを一晩置いておくだけみたいです。

  ところで、この前のメルマガ(第9回)を読んで、ちょっと補足。
  そうそう、確かに、私も初めて食べたときは、
  「エイって、巨大なヒラメの縁側みたい」と思いました。
  そういう繊維が全体に走ってるんです。

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  お向かいの韓国では、壺にエイの切り身を入れておき、
  しっかり熟成させて
  アンモニアで目がちりちりするものを刺身で食べるとか。
  晴れの日のご馳走だそうです。
  結婚式で食べているシーンを前にTVで見たことがありますが、
  すごいニオイに満ちて祝福されるのかぁ。楽しそうだなぁ。

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韓国では、いつも臭いお刺身を食べてるわけでもなさそうです。
このまえ読んだ韓国料理の本に、エイの刺身の食べ方が載ってました。

  ・エイを3枚に下ろして骨をとる。
  ・ひと口サイズの切り身にしてから塩をふってもみ洗いする。
  ・お酢少々でしめてから、水分を布巾でふきとる。
  ・コチュジャン・酢・砂糖・醤油・ごま油・刻み葱・ニンニクで作った
   合わせ調味料で和え、千切り大根や春菊などをそえて、お皿に盛る。

 エイに限らず、韓国でもお刺身をよく食べるそうですが、日本とちがってか
ならず唐辛子味噌などで和えてあるみたいですわ。
 それはともかく、エイを3枚に下ろすというのが興味津々なのですっ。あの
平べったいエイを、どういうふうに3枚にするのでしょう???
 その本には、材料と上記の手順しか載っていなくて、何エイを使うとか、お
ろし方などは書いてありませんでした。あぎゅ~、気になる~。

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  エイと同様に、サメも食べます。サメも、貴重なお刺身です。
  こちらは、すごく淡泊で、鶏のささみみたい。
  ちなみにサメのことをこちらでは「ワニ」と言います。
  出雲に近い山奥ですから、これで「因幡の白ウサギ」の謎が解けた!
  だって日本海に、本物のワニがいるわけないもんね。
  ダンナの故郷の近く、庄原だったか三原だったかには
  サメの郷土料理を食べさせる店があるそうです。

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関東のほうでも、サメの皮の煮こごりなら普通のスーパーでよくみかけま
すの。それに、煮魚用に切り身で売られていたりもします。珍獣が中学生の
(ふりをして学校に通っていた)頃、家庭科の調理実習で、サメの煮付けを
作りましたわ。でも、こっちのほうではサメのお刺身は食べませんねえ。美
味しいっていう噂は耳にするので、一度食べてみたいのです~。

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イタリアを知る基礎知識より

サルデーニャ自治州
※おいしさチェックポイント
かつてスペインの支配下にあったため、郷土料理にもその影響が現れています。また山の幸、海の幸ともに特徴的であり、牧羊や牧牛がさかんな山間部では臓物料理が、海鮮料理では伊勢エビを使ったもののほか、サメやエイなども調理されています

素朴な疑問集●疑問No.052 (2000.08.09)より

Q. かすみさんからの疑問

 みなさん、サメを食べたことありますか? 私はありません。
 でも、聞くところによると、山陰のある地方では、サメを食べるそうなのです。もっとも、そちらでは「フカ」と呼ばれているようですけど、これって「サメ」のことですよね。
 そこで、★雑木話★の読者のみなさんにお願いです。サメを食べた経験のある方、どんな味なのでしょうか? また、それにまつわる話も教えてもらえるとうれしいです。


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A. minさんから

 泉州地方(大阪南部)では昔から食べています(最近は高いのであまり食べませんが……)。やはり「フカ」と呼んでいます。
 だいたい湯ビキにして、酢ミソで食べます。味は鱧(ハモ)とかオバケ(皮クジラ)とかとあまり変わりません。特にヒレの部分がおいしい(フカヒレ)ですよ!
 そういえばオバケもあんまり食べなくなりましたよネ

A. arikumaさんから

 私が、実際にサメを食べたことがあるわけではありません。が、手持ちのコミックの中で、その件に関してとても詳しく記載されていたので、でしゃばって参りました。
 サメを、一番盛んに食べるのは 奥備後 特に広島比婆郡。その理由は……。
 交通機関の発達していなかった昔、山の中では生の魚を食べることができません。しかし、サメは身体の中に アンモニア分を溜め込むため 腐りにくく、半月くらいは持つので、海から遠い山の中で食べられてきたそうです。 交通機関も発達し、冷蔵庫もある現代でも食べられているのは、伝統的な食文化として、根付いているからでしょうか。
 ちにみに、その地方では サメのことを「わに」と言います。
 一度、何かのテレビ番組で、その町のわに料理を出す食堂を取材していたのを見たことがあります。コミックにも登場する、口和町の「まんさく茶屋」と同じところでしょうか。
 オーストラリアでは、流通機構に関係なく 海辺の町でも食べるそうです。

A. えがわさんから

 大阪南部出身、大阪南部在住のえがわです。
 大阪でもさめ(ふか)を食べますよ。よく法事の膳料理に出てきますし、地元の魚屋さんでも湯引きにしたものを売ってます。
 先日、泉佐野市の魚市場に行ったら、まるごとのサメが売ってました。まるごとのサメは、さすがに初めての経験でしたが……。

○食し方
 湯引きにしたものにぬた(ミソと練りからしなどでつくった和風ソース)をつけて食べる。私はこの食べ方しか知りませんが、他にも調理方法があるのかも。

A. 若旦那さんから

 小学生(昭和30年代)の頃、九州に住んでおり、ときどき食していました。味は非常に淡白です。白身魚より淡白で、食べ方は、皮のままぶつ切りにし、身が白くなるまでしっかり茹でます。茹であがると冷水にさらします。すると、付いている皮が縮み、身が広がり食べやすくなります(水を切って食膳へ)。そして、我が家では、ゆず味噌をつけて食べていました、父親などは辛し醤油を付けていた様です。何というサメの種類だか、記憶がありません。
 いずれにしても、淡白この上ない物に、ユズだの辛しだのをつけるので、身本来の味も香りもほとんど判らなくなり、食感を楽しんでた様です。食感は、冷水にさらしているせいか、しっかりした固めの鳥のササミの様なものでした。
 フカ(鱶)とサメ(鮫)は同じもので、フカが地方名です。関西以西では「フカ」がほとんどで、九州も「フカ」の方が一般的だったです。

かすみさんへ:サメを食べられたことが無いそうですが、蒲鉾は嫌いですか?かまぼこの原料の一つですから、多分、きっと知らないうちに……と、思います。それくらい淡白な食材です。
 突然、昔の懐かしい想い出に浸る事が出来ました。かすみさん、ありがとう。

A. とっしーさんから

 地元の伊勢には さめのたれという鮫の干物があります。多分、下記のURLのお店で扱っていると思いますよ。
 http://www.wakamatsuya.co.jp/same.html

A. こみゃんさんから

 軟骨魚類は、硬骨魚類と比べて腎臓の機能がよくなく(?)て、尿の濃縮力だったか、忘れたれたけど、アンモニアが肉に溜まっているとか――聞いたことがあります。
 昔30年ぐらい(?)前、埼玉県にいたときに食べたことがあるけど、あれは昔だったからなのか、埼玉県だったからなのかは、不明。

A. 男爵さんから

 サメは1度だけ食べたことがあります。
 熊本県の有明海沖に湯島という小さな島があります。ここでは年に一度、漁の邪魔になるサメ(地元ではフカ)を漁協の方々や漁師さんたちが退治するべく「フカ狩り」を行います。
 この様子を地元のテレビ局で取材させて頂いたときに、掛かったサメを食べさせてもらいました。
 調理法は主に湯引きで、酢味噌をつけて食べました。ハモなどに似ていて淡白ですが、少々臭みが感じられました。慣れればどうということもないのかもしれません。
 ちなみに、掛かったサメは帰港した際に解体して、島の方々に配られていました。
 4年くらい前の話で現在のことはわかりませんが、どうしてもという方は訪ねてみてはどうでしょう。


ここはpdfファイル
サメ食の現状調査サメ肉の特性に適した利用方法を検討する際の参考とするため、食文化として現在も地域に根差している伝統料理として広島県三次地方、愛媛県宇和島地方、三重県伊勢地方における利用実態調査を実施した。加工方法の検討1 アンモニア除去方法の検討サメ肉のアンモニア除去には酢酸処理が効果があるとされている2)ことから、肉重量の 5 倍量の 10%酢酸、酸性水(pH5.02)、対照として蒸留水のそれぞれに切り身を 12 時間浸漬し、表面と中心部のアンモニア濃度を測定した。試料には同じ大きさの遠洋凍結ヨシキリザメ切り身を凍結のままのものと解凍したものを用いた。
2 アンモニア臭発生の確認遠洋ヨシキリザメ切り身を原料に、切り身焼きと乾燥品を試作した。原料は、1 回解凍したもの、凍結解凍を 3 回繰り返したものを用いて、その製造途中、完成品、完成品を 25℃に 1 週間保管したもののそれぞれの段階において、アンモニア臭の発生を官能的に測定した。3 乾燥粉末素材の開発遠洋ヨシキリザメの皮付きフィレを目合い 3mm の魚肉採取機で落とし身とし、3 倍量の 0.3%食塩水で水晒しした後に遠心脱水機とデカンター(横型連続遠心脱水機)で脱水を行った。それを真空凍結乾燥後に粉末とした。試作品の開発前述の乾燥粉末素材のほか、遠洋ヨシキリザメの肉、内臓、真皮を利用して 16 種の試作品を製造し、利用の可能性を検討した。結 果 及 び 考 察ヨシキリザメの水揚量及び利用状況調査サメ類の全国水揚量は 15,000t~20,000t で推移しており、このうち気仙沼での水揚量は 12,000t~15,000t で全国の水揚量に占める割合は 60%~75%であった(図1)。平成 6 年については、全国のサメ類水揚量16,764tのうち宮城県での水揚量が12,959tで、気仙沼での水揚量が 12,774t であり、気仙沼が全国水揚量の 75%を占める最大の水揚げ地でありこの傾向は現在も変わらない1)。図1 全国及び気仙沼におけるサメ類水揚量また、平成 6 年の宮城県でのサメ類水揚量を魚種別に見ると、ヨシキリザメが78.6%、ネズミザメが14.4%であった。漁法別に見ると近海まぐろ延縄による漁獲が 93.7%を占めており、気仙沼に水揚げされるサメ類のほとんどは近海まぐろ延縄漁業によるヨシキリザメであった。気仙沼市内のサメ類を取り扱っている水産加工業者からの聞き取り調査によると、気仙沼に水揚げされるヨシキリザメの約 50%がすり身として、約 30%が正肉ブロックとして出荷されており、それらの約 80%が関東方面向けであった。近海ヨシキリザメと遠洋ヨシキリザメの特性調査気仙沼魚市場に水揚げされた近海ヨシキリザメ及び他の4 種並びに遠洋ヨシキリザメの一般成分を比較すると、ヨシキリザメの水分が突出して多かった(表1)。ドリップ量についてもヨシキリザメが突出して多かった(表1)。気仙沼魚市場に水揚げされた近海ヨシキリザメの各等級と遠洋ヨシキリザメのアンモニア濃度を比較すると、遠洋ヨシキリザメは 23.5mg/100g と近海ヨシキリザメの1,4,5等級のうち最もアンモニア濃度が低いものと同等の濃度であった(図2)。以上のことから、ヨシキリザメは他のサメに比べて水分が多く解凍時のドリップも多いことが確認できた。このため加工の際には、アンモニアの軽減も含めた水分の除去方法の検討が必要である。表1 サメ類の一般成分及びドリップ量図2 気仙沼魚市場におけるヨシキリザメの等級毎のアンモニア濃度サメ食の現状調査広島県三次地方ではオナガザメ科を「ワニ」として、主に刺身で食している。味は淡泊で臭みがなく、鮮魚店やスーパーで販売しているほか居酒屋や回転寿司にもある。特に正月には欠かせない料理として親しまれている。
愛媛県宇和島地方では「フカの湯ざらし」が冠婚葬祭や通常の家庭料理として今も頻繁に食されている。真皮の付いた切り身をゆがいて酢味噌で食す料理。近年は家庭で調理するより、完成品を購入することが多い。地元の魚市場に水揚げされたサメを原料として用いるが、地方名マブカ(ドチザメ科)が美味とされる。三重県伊勢地方では「サメのタレ」が副食や酒の肴として一般的に食されており、鮮魚店やスーパーなどで売っている。「かつら干し」とも言われ、味は「塩干し」「みりん干し」がある。伊勢神宮で大きな祭典に欠かせない神餞の一品として伝わる伝統的加工品である。製造は主に和歌山県那智勝浦町で行われており、主な原料には地方名メマル(オナガザメ科)が用いられ、そのほかアオザメ、ヨシキリザメも使用する。この他にも鮫を食す地域はあるが、そのほとんどがツノザメ科、ドチザメ科、オナガザメ科を酢味噌や煮付けで食すことが多く、ヨシキリザメの肉はハンペンやさつま揚げ等のねり製品原料以外での利用は少ない。加工方法の検討1 アンモニア除去方法の検討いずれの区においても 10%酢酸が最もアンモニア濃度が低く、切り身を凍結状態のまま浸漬した方が中心部のアンモニア濃度が低かった(表2)。このことから解凍時の酢酸浸漬がアンモニア除去に効果があることを確認した。表2 浸漬後の切り身のアンモニア濃度2 アンモニア臭発生の確認いずれの段階においてもアンモニア臭の発生はなかった。このことと、遠洋凍結ヨシキリザメの場合元来のアンモニア濃度が低いこと、解凍時のドリップ流出だけでもアンモニア濃度の軽減になることから、特段にアンモニア除去策を講ずる必要はないものと思われる。3 乾燥粉末素材の開発水晒し後の脱水工程において、遠心脱水機では濾布が目詰まりを起こして脱水が困難であったが、デカンターを用いることにより水分82.3%まで脱水することができた。83.5kg のフィレから 42.3kg の落とし身が得られ、この時点での歩留まりは 50.7%であった。脱水後の落とし身は 14.7kg で、原料との水分に大きな差がないため単純に計算すると原料からの歩留まりは17.6%であった。これを真空凍結乾燥して粉末化素材としての利用を検討した(図3)。図3 乾燥粉末素材の製造工程及び写真試作品の開発乾燥粉末素材並びにそれを利用した試作品 2 品、肉を利用した試作品 8 品、内臓を利用した試作品 4 品、真皮を利用した試作品 1 品の計 16 品を製造した(表3、図4)。いずれの試作品においても、特別なアンモニア除去を施さなかったが製造途中及び完成後にアンモニア臭は感じられず、様々な加工品に応用できることが分かった。また、味が淡泊で低脂肪で、かつコラーゲンが他の魚類より多く含まれるなどの点に着目することにより新たな加工素材としての利用や用途拡大の可能性があるものと思われる。商品化の際に問題となるのがサメ自体に対する先入観や嫌悪感であるが、様々な情報提供により偏見を取り除き、好感の持たれる商品開発を目指す必要がある。

アンコウのきも

2004年12月10日 11時45分44秒 | 生物関連雑学
アンコウと言っても、「あんこう鍋」で食べるのは、キアンコウという種類らしい。キアンコウはホンアンコウとも呼ばれ、アンコウ科では他にクツアンコウも食用らしいが、キアンコウの方が味が上なんだそうである。

魚類 - アンコウ目 - アンコウ科 - キアンコウ
学 名 Lophius litulon

水深500mよりも浅い砂泥底域に単独でくらし、普段は砂に半ば潜っていることが多いそうだ。だからか、一般にダイバーがもぐる深さで出会うのはキアンコウがほとんどだとか。

イザリウオのように皮弁のついたアンテナをもっており、砂にもぐったままこの皮弁を動かして、小魚をおびきよせ捕食する。
それは、誘引突起と呼ばれる。背びれの前部の長い突起で、その先にはエビやゴカイに似た擬餌状体が付いている。

餌と間違えて寄ってくる魚類を大きな口で水ごと呑み込んで食べる。”かなり大きな魚でも食べてしまうよう”だ、という記事もあった。

だから、「アンコウの待ち食い」のことわざがあるんだそうだ。”なにもしないでご馳走にありつく”って意味だって。へぇー…。
餌に食らいつくときはすばやいんだが、見かけがアレで、大きな身体でいかにも動作が鈍そうに見えることから、ぼんやりものや、愚かもののたとえにされてきた。そもそもアンコウの名前も暗愚魚の音便という説もあるそうだ。へぇへぇ…。
例えば、「鮟鱇武士」は、大言壮語するくせに、なにもできない小心者のことなんだって。他にも、「鮟鱇が粕に因ったよう」醜い顔が赤くなつているのをあざけった言葉、「鮟鱇の餌待ち」アンコウのように大きな口をポカンと開けている愚鈍な人、なんてことわざもあるんだって。へぇ×3…。

鮟鱇の雌は雄よりも大きく、チョウチンアンコウは雌が雄の六十倍位にもなる。「アンコウ夫婦」という言葉もあって、女が男より大きい夫婦のことだって。へぇ×4…。

このチョウチンアンコウは、深海魚だ。交尾の際は雄が鋭い歯で雌に噛みつき、そのまま離れずに雌の皮膚中に吸収されてしまうという。暗黒の海で、出会った雄と雌は、二度と離れないようにするんだな。

この、アンコウの交尾については、昔、小説で読んだ。って本だ。子供向け短編集だったが、いい話だったなぁ。
アンコウのこの生態を解説する間に、情景がはさまれていくんだ。
仲良しだった女の子と、何だかこのごろ遊べなくなってきた男の子の話。
神社の境内で並んで座り、ただ、黙っている若い男女。影の方向が変わるくらい長い間黙っている。そして、何も言わず、女が去る。しばらくして、男が、女とは別の方向に去る。
そして、アンコウの解説を書いている学者の情景。”アンコウのオスはメスの体につつまれて、いつまでもいっしょにいるのです。”と、書きながら、自分のことを考える。この学者は離婚したのだ。生活苦で。皮肉なことに、手慰みでやった子供向け解説本が売れて、そういう仕事がくるようになった。だから、アンコウの解説を書いている。でも、別れた妻がもどってくるわけもなく。孤独である。
大体そういう内容。
これ、読んだとき、なんかせつなかったなぁ。
人間は、大事な相手から、離れてしまって、どんなに後悔しても二度と会えなくなったりするんだなぁ、って。

アンコウは体のほとんど全てが食用として利用される。上から吊るしたまま身をそぎ落としてゆくのがアンコウの「吊るし切り」。こうやって鈎に吊るして切り刻まれ、鍋にされるのは雌だけとか。(事実かどうかはわからない)。雄は小さいからなのかな?
何で吊るすのか?アンコウの身はブョブョ(水分80%)、ヌルヌルしてつかみどころがないからなのだそうだ。
まず、粗塩とタワシでヌメリをとり、下顎に鈎を通して吊るし、魚体を安定させるため大きな口から水を流し込む。この方法だと大事な内臓を傷つけずに取出せる。最後に残るのがあの大きな口である。へぇ×5…。

私が疑問なのは「アンキモ」。
なぜ、キアンコウの肝臓は大きくて旨いのか???

アンキモは、「海のフォアグラ」と言われるくらい、コッテリした美味しさがあり珍味なんだそうだ。
(私は食べたことがないから知らぬ!)
脂肪含有量は42%でトロの約2倍である。脂肪酸組成をみると両者共「一価不飽和脂肪酸」が大半を占めているが、多価不飽和脂肪酸はトロの方が多い、そのためマグロのトロは魚の食感を強く感じる。また ビタミンAをたっぷり含むところから酒を飲むとビタミンAが不足しがちなので肴としてベストな食品。
このビタミンA、百グラム中二万八千国際単位もあり、これだけで成人男子の二週間分の所要量に相当するとな。
昔はビタミンAは、人工合成できなかったから、そりゃ、貴重な食品ってわけだ。
他にも、”ヨーロッパでもロブスターの身と比較されるほど”というサイトもあり、ビタミンDも豊富らしい。

サメも肝臓が大きい種類があるので、気になったのだ。
そもそも肝臓って?
簡単に言えば「エネルギーの貯蔵庫」、肝臓が大きいという事は、体力も持久力も物凄くあるという事なんだと。
人間が、肝臓病になると、「なんだか疲れる」けど、痛みもない。だから、「沈黙の臓器」と呼ばれている。

他にも色々機能があるが、それは省略するとして、人間の肝臓の機能を元に、推理してみる。

肝臓は胆汁を分泌する。胆汁は脂肪の消化吸収に欠くことのできない大切な役割りを果している。
サメもアンコウも、肉食らしいからな。胆汁が多くないと困るんだろう。(推測)。

それに、肝臓は腸管から吸収されたいろいろな有毒物質、例えば、腸内で急激に蔓延する細菌が分泌した毒素などを分解、又は破壊してその毒性を消去させる重要な働きを有している。
これは、サメの場合はよくわかるぞ。
肉食で大型のサメは、海の食物連鎖の頂点だから、他の魚が体内に蓄えた有毒物質を一番蓄積しやすいんだ。(推測)。

また、蛋白質は胃腸内で消化分解され、最後に.はアミノ酸にたる。それが腸壁から吸収され肝臓に到達すると、ここで血漿蛋白などに合成される。腸内で蛋白が完全にアミノ酸にまで分解されず、分子の大きい分解産物として残っても腸壁から吸収されて肝臓に到達した場合ここで蛋白の固定作用が行われる。
ふむ。肉食の魚としては、肝臓が重要なのは当然かもしれぬ。(推測)。

ここで、改めて魚介類の成分の特徴について。
魚介類の主な成分の特徴
・水分は魚肉の大部分を占め、平均すると畜肉よりやや多い。
・タンパク質は水分を除いた魚介類の主成分であり、多数のアミノ酸からつくられている。魚介類には人間の成長に欠くことのできないアミノ酸(必須アミノ酸)が畜肉と同じように含まれているので、栄養価の高いタンパク質である。
・脂質は主として中性脂肪であり、普通、魚油といわれ、皮下組織や内臓組織に分布している。タラ、イカ、サメのように肝臓が大きい水産動物では、特に肝臓に多く含まれている。

ふむ。サメ以外に、タラ・イカも肝臓が大きいのか。

アンコウの旬は冬だそうだ。冬に肝臓が大きくなるからだとか。
フォアグラは、鴨にとうもろこしを食べて(食べさせられて)鴨の肝臓が大きくなる、それを人間が食べる。
イカの場合、”海は広いので、餌を食べられるときにたくさん食べて、肝臓にエネルギーをたくわえておくのです。”という記述を見つけた。
タラの場合は、マダラについて”マダラは全長1mにもなる大きな魚で、お腹に白子や真子(まこ)を持つ季節になると、重さ20kgにもなります。これも餌を矢鱈に食べる食欲の凄さで、マダラの胃の中を調べたらエビ、カニ、カレイ等、100種類ものエサが入っていた記録もあります。”という記述を見つけた。
他に、
”「たらふく食べる」とか「やたら食う」とか「たら」を語源としたものだ。鱈は魚のうちでも大変な大食漢で胃の中には多大な量の食物を入れ込むことが出来る。魚なら自分の体長の2/3程度のを折りたたんで入れられる。また大食と云うだけでなく餌となる動物の種類を選ばずなんでも口に入れてしまう。鰯,カレイと云った魚類はもちろん,蟹,エビ等の甲殻類やヤドカリ,貝類等手当たり次第に食べる。「でたらめ」を出鱈目と当て字するのもタラのこの節操もない食欲のせいか?しかし「タラ」から言わせると冬以外は150㍍程の海底生息するので餌の魚にはめぐまれない。チャンスが有ればそれこそたらふく食べておかなければならないのだ!ましてや餌の種類などと贅沢は言っていられません。”

ああ、ここまで調べても結局わからなかったが!

肉食で、餌にありつけるかどうかの保障はなくて、食うときにはともかく食って、次のチャンスまで生き延びる生命力を蓄える魚、ってのが、肝臓が大きいのではなかろうか。

サメ料理

2004年12月08日 16時43分35秒 | 生物関連雑学
広島ではサメを食べると聞いたが、本当らしい。
ワニ料理と言うらしい。

一般的にも、はんぺんの原料はヨシキリザメ・アオザメが主、東京や銚子が産地。すり身と山芋によって気泡をたくさん抱き込ませて作るそうだ。”駿河の料理人半平(はんぺい)が創案したことから転じてこの名が付いたと言われる。”ってのは知らなかった。
アメリカで検索したら、”MAKO SHARK(マコシャーク)と云う名前でも売られている鮫(サメ)のことです。良くステーキにして食べられてます。モチモチした食感の肉で少しアンモニア臭いです。 ”と、あった。
検索の印象だと、カリフォルニアで一時流行ったのかなー?って感じ。

フランスにはソモネットというサメ料理がある。
このページで作り方を紹介しているが、日本でも食べられているのを知らないらしい。
ここも、フランスのソモネットの紹介

著作権についてのニュースメモ(学校)

2004年12月03日 09時50分16秒 | 社会問題ブクマメモ
著作権については、研究している分野です。
一つは、ネット上のネタばれについて。
ファンサイトの小説や似顔絵も抵触しているかどうか。
画像のまんまコピーは違反だということさえ知らないユーザーが多いこと。
ディズニーと日本アニメの著作権問題。
などなどです。
関連ニュース、ニュースはすぐリンク切れするので、メモします。
以下、コピペ。↓

著作権の例外規定「知っている教員いる」1割だけ

 授業で著作権の保護を教えながら、教師は著作権についてよく知らないという実態が2日、著作権情報センターなどが発表したアンケート調査で分かった。

 調査は、今年6―7月に、全国の国公私立の小中高校など約4000校を対象に実施、約1800校から回答を得た。インターネットの普及が進む中、新学習指導要領で、中学と高校での著作権教育が義務づけられたことを受けて実施した。

 その結果、過去3年間に著作権を取り上げた授業を行った学校は、全体で59・4%で、中学と高校では7割を超えていた。

 一方、著作権法では、学芸会で他人の作品を上演したり、児童が発表用に小説をコピーして配ったりするなど、一定の条件を満たせば、著作権者の了解なしに著作物を利用することを認めているが、こうした例外規定の内容について、「多くの教員が知っている」と答えた学校は5・3%、「一部の教員が知っている」は4・8%で、合わせてもわずか1割にとどまっていた。

 また、著作権に関する研修を受けた教員が1人もいない学校も、55・1%あった。

 さらに、アンケートの自由記述の欄には、「著作権について他の教員に注意すると、白い目で見られる」「パソコンのスキルアップに重点が置かれ、著作権まで追いついていない」「訴えられたことがないので、切実な問題とならない」など、現場の認識不足を露呈する回答が多く見られた。

 調査結果について、文化庁著作権課では「教育者としてのレベル以前の段階で、知識不足から、著作権を侵害しているケースもかなりあるようだ。教員向けの教材を開発したり、研修を充実させるなどして、教員の知識向上に努めたい」としている。
(読売新聞) - 12月3日3時8分更新