かにのヨコアルキ

趣味として編み物を始めて4年、夢見る音楽学生の日記です。

ニットタイ

2016-11-01 01:44:19 | 編み物
7月の誕生日にプレゼントしたケーブル模様の冬用ニットタイです。
ようやく身につけられる季節になりました。
編み図を書くことなく編んでしまったので、2度と同じものは作れませんが、なかなかデキが良く、とても気に入ってくれました。

DROPSというメーカーのalpagaを使用しています。その名の通り、アルパカ100%で、今回はgris foncé(濃灰)を2玉使用しました。
使用糸:DROPS alpaga(167m/50g)
使用針:2.5mm
ゲージ:35目×46段
これを作成するにあたり、ネットでニットタイを日本語で、英語で、フランス語でと沢山調べましたが、なかなかしっくりくるレシピがなく、探しに探しました。ほとんどがかぎ針編みの作品でしたが、私はあまりかぎ針編みの編み目が好きではなく、お目当の「棒針編みで、ケーブル模様で、大剣(ネクタイの先が尖っている部分)がある」素敵なニットタイなんてほとんど存在しませんでした。
そんな中で、在英日本人の女性がビスポークで作成しているBee's Knees Tiesというブランドのネクタイやボウタイがそれはもう美しく、とても惹かれました。
彼女の作るネクタイは、アフガン編みで、スクエア型がほとんどなので、求めている形とは違いましたが、Facebookに載せている作品や毛糸の素材や色味など、1つ1つをかなりじっくり見て研究しました。
厚みがありボリューミーなネクタイを旦那さんに要求されたことからニットタイ作りの道に進み始めたそうですが、そう、まさに私もそういうものが編みたかったのです。
やはりかぎ針編みだと厚みも出にくく、あとはなんといっても市販のシルクで編まれている華奢な作りではないネクタイをどうしても作りたかったのです。
というのも、私の恋人は26歳という若さにも関わらず、かなりトラッドな服装を好み、彼の着る数々のジャケットは、衿幅が広めのものが多いのです。
ベルンハルト・レッツェル著「GENTLEMAN」を参考書としてネクタイについて学びましたが、衿幅とネクタイ幅の関係や、ニットタイを着けられるシーンなど、あるいは身だしなみのことは本当に様々なことがこの本には載っているので、ニットタイや男性のニットウェアを作る際は見て損はないと思います。基本的には男性のロマンを詰め込んだ本なので女性にとってはそのロマンにワクワクする様な本ではないのですがね。

さて、そんなこんなで私がニットタイを作る条件として
1.メリヤス編みとケーブル模様で
2.しっかりと厚みのある(でも巻き心地にも配慮)
3.剣先が尖っている
4.ウールなどの獣毛で冬用に
5.大剣の幅が7,8cmある
6.主張の激しくない色
これらを考慮して作成しました。作り始めたら作業自体はかなり単純作業ばかりだったので、難しくはありませんが、剣先だけは難しかったように思います。ニットタイ自体はトラッドなものではありませんし、そういう意味では着けられる場面は限られますが、幸いにも恋人はほとんどの場面でニットタイを着けられる環境ですので、このプレゼントはとても喜んでくれました。


市販ではなかなか見かける機会のない、素敵なネクタイが完成しました。