くもりときどき思案・2

アイウエオ順に思い出すあのひとのこと。
あのころのこと。

186 まゆみちゃん

2008-05-15 07:23:00 | あのひと
ふたりめのまゆみちゃんはね、大学のクラスメート。

小顔のべっぴんさんで、スタイルが抜群によかったの。

足が細くて長くてモデルさんみたいだったな。


横断歩道を渡っていくまゆみちゃんの後姿はいまでも思い出せるよ。

水色のふわふわしたミニスカートから伸びる足がかっこよかったな。

まゆみちゃんのこころ弾みを教えるようにそのスカートが揺れていたよ。

きっとだいすきなひとに会いに行くんだろうって思った。


大勢のひとのなかにいると

まゆみちゃんは時々その輪郭を自ら淡くするようにも見えた。

誰かが捕まえようとするとふっと透明になってしまうような感じかな。


きっとこころねがとっても優しいから、

たくさんのことを感じすぎるとオジギソウのように

静かに閉じていくみたいな感じだったんでしょうね。



卒業して30年近く経って会ったけど

過ぎた時間はまゆみちゃんの外側をまったく変えることができなかったみたい。

まゆみちゃんは横断歩道を駆けていったあの時のまま

今へたどり着いたような感じだった。

感じやすいこころもそのまま携えて。


30年がやすやすと流れたはずはなく

その美しい眉が曇ったこともあるはずなんだけど

まゆみちゃんは変わらずきれいで、ふわりとしていた。


そして相変わらず、どこか捕らえきれない空気を

その身に纏っていたよ。

わたしはそれがなんだかうれしかったな。









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