当初予定していた礼文島から利尻島へフェリーの欠航により渡れず
稚内に戻って翌日利尻島へ渡ろうと思っていたため
戻りのフェリーでは船や船内の写真も撮らず
更に時化と古い船だったからか大揺れ
礼文で冷えた身体を癒そうと和室に寝転がって着岸を迎え
港から往路と同じように徒歩でホテルに向かったのですが
稚内も一日雪が降り続いていたようで
朝よりも積もった雪にビックリ
いまどきは小型除雪機で歩道も処理してくれていて助かりました。
(但し、港から街までは週末で利用者が少ないからか雪が積もって歩道がなくなってました)
ホテルのチェックインを済ませ、荷物を部屋に放り込んで
朝、支度をしている時に防寒用のハンチングと手袋が見つからなかったので
フロントで忘れ物がなかったか尋ねると残念ながらなく
昨夜の飲み屋かなと話して店に行ったのですが
やっぱり無し
前日は、その店とホテルに居ただけなのでおかしいなぁと思いつつ
礼文で食べられなかった雲丹丼かホッケ
または恋焦がれてたジンギスカンを食べたいなと
外に出たのですが、週末は開けていないのか
明かりの点いていない店だらけ
前日訪れた店もたぶん忘年会の予約で貸し切りの様子
面倒くさくなってホテルの斜め前の
一風変わった店をのぞくと
ハンバーグ以外にもホッケやニシンがお品書きにあったので
探検するような気分で扉を押したところ
マスターらしき人物にカウンター席をすすめられ
店内を眺めてみると
なんちゃらボンバーの鬼龍院のサインだらけ
(どうやら稚内にツアーや公演に来たら立ち寄る知られたお店のようでした)
とりあえず、生中を注文してから縞ホッケもありますかと尋ねると
「この天候で入ってこないんですよ」とのこと
ま、いいかと飲んでみようと思ってた地酒の最北航路も試し飲みして
反対側の壁を眺めると
どうやら井上陽水らしき写真と色紙に
先日急逝してしまったKANさんの写真と色紙もあり
つい先日、大阪では親交の深い友人が多かったからか
FMココロでは丸一日DJがKANさんのことを語る追悼番組をしてたため
親近感をおぼえ、マスターに語りかけ会話も弾み
店オススメのヌカニシン(鰊の糠漬け)を堪能
マスターから「もう雪にはうんざりです」と言われたら
極寒の地で暴風雪の中に身を置きたくて訪れてるとは口が裂けても吐露できず
それでも気分が良かったので熱燗に変えて
肴は猫マタギまで美味しくいただき
壁にピン止めされたさまざまな国の紙幣を眺めながら
「これまで70ケ国くらい訪れてるから知ってる紙幣だらけだけど
改めてこうして眺めると、人物ばっかなんだなぁって印象ですねぇ」と
つい個人的な感想を述べてました。
シメに名物のハンバーグが食べたかったんだけど
残念ながら少し前に売り切れてしまったのでキムチチャーハンを注文
この時、他の馴染み客らしい若者が支払いの時に
「先日ランチ食べようと思ってきたら閉まってましたね」とマスターに問うと
「お客さんがいなかったから早めに閉めちゃった」と返事してるのを耳にして
コロナやさまざまな要因で経営も大変なんだろうなぁと勝手に想像し
こちらもお会計を頼むと
あれだけ飲み食いしてるのに 四千円なにがしと
北海道でよくある単独客には5千円に満たないようにしてるのが申し訳なくて
つい太っ腹になってしまい
酔っぱらうと時々出てくる”フーテンの寅さん現象”
万札を渡して「釣りはいらないからとっといて」と恰好つけ
マスターから「申し訳ないです。せめて紙幣は受け取ってくださいよ」と言われたものの
そんな恰好悪いことできないよと後ろ向きに手を振りながら店を出たのですが
ひとりいい気分になってふんぞり返ってたのか
店を出て積み上げられた雪の塊を跨いで
除雪されてツルツルの道を横切ろうとした途端
身構える暇もなくスッテンコロリン
たぶん足の方が高くなるほど仰向けに転倒
尾骶骨と後頭部をしこたま打ちつけて
どうやら反射的に右手をついてしまったのか
手首に激痛が走っておお焦り
丁度少し離れた道を歩い居ていたカップルがその様子を見てたようで
女性の方から「大丈夫ですか?」と声かけていただいたのですが
「はい。ありがとう。大丈夫です」とすぐに立ち上がり
目の前のホテルに入ったのですが
歩くのも鍵を受け取るのも痛みが走り
仕方ない、早めに寝ようとベッドに横になり
少し寝たと思ったらフロントからの電話で起こされ
居酒屋から電話があって帽子と手袋が見つかりましたとのこと
既に時刻は23時頃で
明朝も6時出の予定だったので今夜中に引き取らないとと
再度着替え、おそるおそる雪道を歩いて帽子と手袋を受け取り
ついでにまたまたドーミーイン名物の夜泣きそばをいただき
温泉に浸かってから即就寝
夜中に目が覚めると、酔いも醒めたからか起き上がるのも大変なほど痛みが走り
歩くのも苦痛なのにフェリーに乗って利尻を訪ねて
一日同じように路線バスで島内と周遊して
飛行機を乗り継いで函館に行くのは無理だなと判断
残念な気もしましたが、礼文島で極寒の地を十分に味わい大満足してたので
今回の旅もこれでおしまいにしてもいいかな って感じでした。
またぞろ気持ちが変わらないようにとの思いと
しばらく稚内便の欠航が続いていたので残席がなくなってはと
すぐにチケットを購入し
極寒地仕様の装備をザックにパッキング
左からダウンジャケット、ウールの帽子x2、ネックウォーマーx2
極地用肌着の上下、雪山用二重の手袋、緊急用ブランデーに冬用トレッキングパンツ
雪山用スパッツに雪山用防水パンツ
これ以外に平地用のズボンにフリースのトレーナー、下着と靴下数組、
雪道用ブーツに雪山用レインジャケット、そしてPCと普段からのセカンドバッグを持参してました。
アイゼン、標高2000m級向け登山靴、雪山仕様にしたトレッキンポール
そして今回雪では不便だろうとキャリーケースをやめて
90Lの冬山行用ザック
ホッカイロを山ほどもっていざとなったらビバーグも辞さないつもりだったんですよ~(笑)
翌朝目が覚めてカーテンを開けるともう除雪車が動いて作業中
この日は帰るだけとなったため
空港バスに乗車するまでの時間(11:40)から逆算し
サウナに露天風呂まで1時間以上のんびりと温泉を堪能してから
ホテル前の前夜転倒して痛い目にあった道を慎重に歩き
(夜中にまた雪が降ってツルツル状態ではなくなってました)
ネットでみつけ電話で営業を確認しておいた10時から開店しているラーメン屋へ
塩ラーメン大盛り+チャーシュートッピング(¥950)
美味しかったですよ~
ホテルに戻り、雪が降り続き視界の悪い宗谷湾を眺め
恋焦がれた極寒&暴風雪の地に別れを告げ
稚内駅のバスターミナルへ
今回スキップしてしまった宗谷岬へのバス時刻表と
路線図を眺めながら
『また来るぞ~』と決意した次第です。
30分ほどで稚内空港に到着
現在は1日1便の羽田航路と、2便の札幌航路のみの小さな空港
全日空しか就航してないのに愕然
まあ、それくらいの利用者しかいないってことなんでしょうね。
昔よくあった地方空港そのままで
プレミアムラウンジもないんですよ~
仕方なく久しぶりに搭乗ゲート前で待ち
お土産は、猟友会の班長に利尻昆布
会社のスタッフにはホタテのヒモのスナック、ホッケの燻製におしゃぶり昆布
うに昆布といか昆布のふりかけに あとついこのスープカレーの素まで(笑)
札幌便のプロペラ機が駐機しているのをみてまたまたビックリ
屋根に人が乗って雪下ろししている様子で
いつなのか着陸したのいいけど欠航になったんだろうなと勝手に想像(笑)
離陸して少ししたら 雲の切れ間から利尻富士がみられて大興奮
素晴らしかったですよ~
羽田から先は
今回嫌ってほど遅延や欠航を体験したので
変更不可のスマートシニア割だからと無事羽田に到着してからネット購入
伊丹から奈良行きの空港バスが19:00発しかなかったため
ゆったり羽田のラウンジで休憩してからと
17:00発 18:10着の便を選んだのですが・・・
今回はどうしたことか、何かに祟られたように遅延ばっかり
このフライトも結局機材の到着遅れで羽田発が最終的に17:40になり
伊丹到着が18:45となり 荷物を受け取れたのが18:57で
腕時計では19:00(たぶん30秒経過くらい)でバス乗り場に走りこんだのですが
19:00ピッタシで出発してしまったらしく
呆然
ブスっとしながら1時間10分その場に立ち続けて
20:10発に乗って奈良に帰りました。
【今回の旅の動画です。https://www.instagram.com/masafuminagasaka/
よろしければご覧ください。】
それにしても今回の旅
数々の障害や残念なできごとも起こってしまいましたが
ゴーアラウンドして新千歳に緊急着陸したり
結局翌日も欠航となってしまったものの
残席1のチケットをギリギリで購入することができ
バスが事故を起こしたものの猛吹雪の中をひた走り
無事念願の稚内まで移動することになったり
欠航が続いていたフェリーが運航してくれて夢の真冬の礼文島に到着
レンタカーは借りられなかったけど
そのおかげで路線バスで真冬のスコトン岬の絶景や知床に元地
ホワイトアウト寸前の道に大荒れの海を眺めながらの数時間
苦労した分、達成感も半端なかったですね~
凄かったなぁ
ジンギスカンと雲丹丼、ホッケのちゃんちゃん焼きが食べられなかったのは
『もう一度来なさい』って神の思し召しだったと信じて
次回は、できれば丘珠から利尻に飛び
もう一度礼文島に渡りホワイトアウトしそうな猛吹雪の中
スコトン岬周辺をトレッキングするぞ~
よろしければ みなさまも是非訪れてみてくださいね