今は桜も満開となり街を歩くと
新社会人や新入生とおぼしき若者
が眼に留まりますが、妻の職場に
も新人が入って来たそうです。
現場責任者が辞めてしまい、新人
を指導すべき立場の人が正式には
いない訳ですが、妻が言うには却
って職場の雰囲気に活気が出て、
古株の人達にやる気が出ていると
云う事です。変な上司がいなくな
って物事がスッキリしたのかもし
れません。その分、新人さん達へ
の対応など各自の仕事は増えるで
しょうが、取りあえず現場管理者
不在による職場の動揺は無いよう
です。
妻はその点を危惧して新年度の
人事異動の根回しをやっていた
ようです。前回は人事異動の事
で不満を持って辞めてしまう人
がいたりして、人手不足に拍車
をかけた面がありました。人事
の責任者は辞令を拒否する人は
辞めてもらって結構という考え
で、こういうのも困ります。妻
は職場では最年長なので色々と
思う事はありますが経理につい
ては無知なので、経費云々を言
われると自説を曲げて妥協する
所があります。収入を増やすには
人手も必要ですが、経理担当者は
人件費の削減で安易にバランスを
取ろうとするので難しい面があり
ます。
妻も色々と職場の事で悩む事があ
りますが、一年契約の期間労働者
に過ぎず、更新がなければお役御
免の身です。それでも今の職場で
死ぬまで働きたいと言うのですか
ら、仕事が好きと云う以上に仲間
意識や、過去の先輩や同僚との絆
の様なものを大切にしているのか
もしれません。そういう共同体的
価値観に安住していたいとう自己
保身もあるように思います。
明治以降の日本で導入された父系
社会は天皇を頂点とした権威主義
を形成したと云われていますが、
そういう価値観は敗戦による米国
占領下で悉く否定され、子供達も
そう学校教育されたのですが、私
や妻のような昭和のベビーブーム
世代の少し後の人間は父母が旧来
の価値観で育ってきていた影響を
受けて家庭生活を過ごしたので、
当時の社会一般の風潮と相容れない
状態で成長していた気がします。
当時の私は米国のユダヤ人作家の
ソール·ベローの「宙ぶらりんの男」
の世界に共感したりしたものでした。
今のZ世代やα世代と呼ばれる人達の
価値観は理解出来ない面があります。
それでも今も現役の妻は若者を理解
しようと努めているので感心します。
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