
国立感染症研究所昆虫医科学部は、
アタマジラミの駆除剤抵抗性について、
2006年から2011年までの6年間、全国調査を行い、
その概要について公表をしています。
2006年からの通算では、沖縄県由来の試料に
おける抵抗性コロニー率は95.9%で、
沖縄県を除く医療機関等を通じて収集した試料
(保護者直接提供を除く)に占める
抵抗性コロニー率は 5.0%と、沖縄県以外では、
増加傾向にはないそうです。
(「アタマジラミのピレスロイド系駆除剤抵抗性」より引用)
医師や薬剤師による正しい指導が必要
では、なぜ沖縄で、スミスリン製剤耐性タイプの
アタラジラミが沖縄で増加しているかですが、
軍属家族の人口比が大きいことが挙げられます。
米国ではピレスロイド抵抗性のナトリウムチャンネル
遺伝子の保有率が 90%を超えている
地域が多数存在しており、その遺伝子が、
米国から沖縄本島に移入された可能性が高いそうです。
また、沖縄県では保護者の間で、有効性や作用性の
明らかでない未認可の薬剤商品
(販売者による呼称では頭皮洗浄剤)を
駆除に利用しているケースが見られ、
それも原因の一つと考えられています。
沖縄以外でも、アタマジラミが寄生していないのに、
予防のためにと「スミスリン剤」を毎日使用したり、
用法用量を守らず、たくさん使用すれば効果が上がる
という誤った考えで使用する例も見られているそうです。
このままでは日本本土においても、
耐性化の懸念が高まることから、
「アタマジラミ」に関する正しい知識の啓発や、
医師や薬剤師による、「スミスリン剤」の適正使用に
対する指導が必要であると言えます。
QLifePro医療ニュースより抜粋
http://www.qlifepro.com/news/20120727/smiling-drug-resistant-occurs-in-okinawa-is-due.html
head lice walking on hair 髪の毛を這う頭しらみ