瀬海ノ世界

atakawa sekai's world

閃光の華

2006-08-25 18:24:31 | Weblog
想いつめた花が咲く瞬間
体を震わす彩り豊かな稲光
記憶は強く惹き付けてやまない
"永遠と信じていい?"


しんしんと降り注ぐ
親しみを抱えて
それでも無邪気な二人の背中

羊雲が流れるだけの夜空
ずっと見ていた
また来年みると信じて

趣きは一巡り時代が螺旋を進み
いつかは旅立つ扉に手をかける

放り投げられる光の滴は
闇に溶けて胸へ染み込んだ
夏の思い出のカケラへ消える

その手を握れない私は
不発の心のまま


眠い瞳の痛みが蘇る
空は近くなって
川辺の二人は遠くなって

閃光と、爆音と、残響と、
満ち足りない何かは風に流され

体を震わす彩り豊かな稲光
記憶は強く惹き付けてやまない
"永遠と信じていい?"

失うと知っている夢
"永遠と信じていい?"



夏ノ轍ハ鳴ク

2006-08-17 20:34:29 | Weblog
燃え尽きて終り間近の夕暮れと
点滅しだす街頭の灯に
暑さを愛しく感じ始めた

涼やかな薄いガラスの鈴の音
頭に響くほんのさっきの
透き通る午後笑い合う声

水の弾ける中で僕ら
ヒトタビだけの夏を浴びては

目の前の時をめいいっぱい
六つの瞳で楽しんだ
流れる限りいつかは来ない
明日を知りながら
滑り出した歯車が鳴き
大切な物が離れてくのは避けられずに


熱帯夜部屋に射し込みそよぐ風
ほてった壁の熱をさらう
はしゃいだ姿遠くに見せる

闇を背に返すオモテが活かされて
際立ち光る八月の月
昼のお陽さまがうらやむほどに


水の弾ける中で僕ら
ヒトタビだけの夏を浴びては

目の前の時をめいいっぱい
六つの瞳で楽しんだ
流れる限りいつかは来ない
明日を知りながら
滑り出した歯車が鳴き
大切な物が離れてくのは避けられずに

架空崇拝

2006-08-10 03:21:59 | Weblog
現実は私を侵してなくて
全て写真とテレビの中

知らない聞こえない
このまま塞いだ楽園で

一時に埋め込まれた
幸せをひきのばして

さしさわりのない偶像を
めでて生くの?
濁ったエゴとの衝突を
避けて逝くの?

目を覚ませ
答えをかざせ
幻の中でもいいから


騒がしいノイズの先は
音の無い暴風圏

砂嵐に沈んで耳を澄まし
震え伝わる核心を求める

コワシテワ命ゴイヲ
クリカエシテ活ク
ワスレテハ掴ミ直シ
その場シノギヲ注グ

スペル

2006-08-09 02:59:40 | Weblog
言葉の遊びの度が過ぎた
内輪サインの呼び掛けに

一瞬の油断で遅れたら
ワンクール留守番係よ

君が横にいないと
寂しいから気を付けてね

究極の解読キーはインスピレーション
唱えた呪文の一字一句に
意味を求めて突き詰めて
私の暗号を一番に説き明かして


限られた五十音の壁の中で
謎に填め込みコードをとく

脳より早く打ち込む仕草に
ディスプレーが答えて映す

張り巡らされる罠は
目標へのヒントだから

暴いてく樹海の蔦が
降らす出来レース
甘んじるなら踏台決定
たった一人で抜けきって
私の暗号を一番に説き明かして