瀬海ノ世界

atakawa sekai's world

自戒範囲

2005-03-30 22:05:04 | Weblog

血の味に嫌悪が走るのは
心地よくてはいけないと思っているから
溺れては滅びてしまうから

でも、好きになるほどつらいのに
あなたに会いたいと想う



春日和

2005-03-26 14:45:08 | Weblog

少女が棚から苺子サンドをとって
父親の名を呼んだ
見なくても分かる
彼女は笑顔で駆けよった

私はこの手紙からすれば
どんな顔をしていますか?

春の強い風に帽子を飛ばし
少年は勢い良く横切って行く
すぐにわかる
彼は柔らかい眼差しの中

窓越しに見る外は
ココより遥かに暖かいみたいね

次の季節がもう来ていること、あなたは知っていましたか?

黄金にそまる部屋中の白に
あなたとの思い出をひたして
春の日と一緒に暮れてしまうように

子供達の別れのかけごえと
次第に遠くに消えてしまうように

プラトニック

2005-03-24 23:50:23 | Weblog

名前を見るだけで幸せとか
そういうこと。
信じられないくらいに
全身がはしゃぐわ

今日は会える
君は来る
何も知らない
草原の顔で

もうすぐ着く
定時ごろ
同じフロアの
どこかでいる

姿が視界になくてもいいわ
どうせ話せやしないと思っているわ
期待してると下がるから
このまま勝手に
幸せになって
君は好きも嫌いもないままでいい


2005-03-23 23:36:19 | Weblog

あめがふったりやんだりだから
かさをにぎってぬれてかえった。

いらいらしてしかたがないから
みるくを1りっとるのみほした。

せんたくものはほさずに
しごともせずに
ちぢこまったこころのぼうそうであそぶ

さいごにあめをかみきった

玩具

2005-03-19 03:55:43 | Weblog

勢い誤ったガラクタ
転がっているよ
失うことに不感な時と

いたわる気持ちなんて
結局タテマエ
壊れた道具にいらだつだけ

誰も見ない
ストライキさえ
シャボン玉のように
生まれ消え逝く

歳の降る限り
遊ぶはずだったの
取り憑かれ続けるはずだったの

愛と夢も未来も
壊れたのよ

夕刻

2005-03-18 13:59:38 | Weblog

僕は知ってる
このまま部屋を出ることなく
夕暮れは窓の外を通り過ぎる

今選べる断つこと
硝子を叩き割ること
微動を見ぬ振りをして

時に逆らえないと、
悠久の流れとか何とかで
決済済みにほおり投げるんだろう

地球が回るって
また夕刻が巡るって
そんな信仰を疑えずに

このまま一度も覆せずに
このまま何度も繰り返す
このまま

内部犯

2005-03-11 12:28:06 | Weblog

殻の造りに気を取られ
蝕まれていたという事実と

しみ入る不可能という圧に
心のつぶれる予感を手に取り

守るため
肢体を丸くかがめても
病は中で
侵し続ける

逃れられない
浄化する以外には

私を破壊するのは
ここに含まれ
育て続けた 抱え続けた
矛盾なのだから

ゲンセキ

2005-03-09 20:46:10 | Weblog

同じじゃいけないん、でしょ。
しがみつかなきゃいけないんでしょ。

甘い定説は香りだけしかない。
知らずに歳を得て逝くだけ。
純度だけでは埋もれてしまう。
億千を踏んで、輝くしかない。

遅れをとったら、工夫をしなきゃ
ありのままじゃ、ひろってもらえない。