廃人の詩

もし僕が真実を語るなら

ベートーヴェンのバイオリン協奏曲が一番な理由

2010年07月06日 19時08分05秒 | 日記
俗に3大バイオリンコンチェルトという。
ベートーヴェン、チャイコフスキー、ブラームスのつくったバイオリン協奏曲のことだ。
しかし、この3人の作曲家を比べればベートーヴェンの実力が一番であることは疑いのない事実である。
ベートーヴェンと肩を並べる偉大な作曲家といえばモーツアルトだが、モーツアルトのバイオリン協奏曲は影が薄い。
これには理由がある。

モーツアルトは5曲のバイオリン協奏曲を作ったが、いずれも17歳から19歳という若いときの作品。
そしてモーツアルトは以降、バイオリン協奏曲バイオリン協奏曲を作らなかった。

何故か?

これには理由がある。

ザルツブルクの宮廷音楽家であったモーツアルトは、バイオリン協奏曲を作曲して領主の前で自らバイオリンを弾いて演奏した。
ところが、かねてからモーツアルトと仲の悪かった領主はケチをつけた。
「お前のバイオリンは下手だ」と。
そして、イギリスから当時高名だったバイオリニストを呼び寄せて演奏させたとか。
それ以来、モーツアルトはバイオリンの為の協奏曲を作らなかった。

と、そんな話を聞いたことがある。
この話が事実であるならば、ザルツブルクのアホ領主のお陰で今日の我々はモーツアルトのバイオリン協奏曲を聴くことができなくなったということである。
しかし、領主がアホであったから、ウィーン時代のモーツアルトの素晴らしい作品が存在するわけで、何とも評価しがたい。

ベートーヴェンのバイオリン協奏曲が一番な理由はモーツアルトのバイオリン協奏曲がウィーン時代に存在しないことから明らかになった。

私にとって、ベートーヴェンのバイオリン協奏曲は20年以上聴き続けている音楽だ。
10代のとき、熱狂した音楽、サザンオールスターズや長淵剛、といった音楽は聴かなくなってしまった。
聴き続けているのはベートーヴェンやモーツアルトのみである。
20代から聴き始めたジャズは引き続き聴いていることを考えると、10代のときに心を奪われた邦楽は少年の甘酸っぱい心にしか響かなかったということであろう。
邦楽で10年以上聴いているのは、美輪明弘と八代亜紀くらいだろうか。
この辺のことは改めて書きたい。