9月5日(水)晴れ @東京
写真誌『ふぉとさい』を発行する仕事をしていると、写真について色々尋ねられます。
「写真家を名乗る人が多い中で、どういう人がプロの写真家なのですか?」
「良い写真とはどのような写真をいうのですか?」
「今の時代は一眼レフカメラでなくても、スマホカメラで綺麗な写真が撮れますよね?」
などが主な質問ですが、私はその都度深く考え込んでしまっていました。
著名な写真家が「自分たちの撮る写真と、SNSで"いいね"がつく写真は違う」
と話すのを聞いた時も、
私もそう思うけれど、でも何が違うのか自信を持ってはっきり言えない部分もありました。
先日、私が会員になっている日本写真協会の会報で
「写真家もインスタ映えをしてみよう」という内容の写真家の話が掲載されていました。
正直、私自身"インスタ映えは"関心がなく、インスタグラムもしていなかったのですが、
プロの写真家が言うなら「私もちょっとやってみようかな」という気持ちになりました。
それで、アカウントを作り、スマホカメラで風景を撮影して投稿してみたのですが、
感想は、
「すごく綺麗!一眼レフで撮ったのと変わらない!
スマホカメラもいいかも・・・!」
でした。
スマホで綺麗に加工もできるし、写真の雰囲気を変えたりして投稿すると、
沢山"いいね"がついてワクワクします。
スマホで撮影した画像も綺麗で「今はスマホカメラで綺麗な写真が撮れるから、スマホで十分」
ということを言う人の気持ちがよく分かりました。
それで、毎日のようにスマホで写真を撮ってインスタグラムに投稿をしていたのですが、
一か月くらい投稿を続けて気づいたのです。
「私の写真の腕は、その程度のものなのだ」と。
"インスタ映え"をして満足できる程度の写真・・・、
スマホカメラで十分満足できる程度の写真・・・、
私にはその程度の写真しか撮れないのでした。
普段、一流の写真作品を観たり話を聞いたりしていますが、
一流の写真は、一流の美術館に展示されたり、美しく装丁された本に掲載されるのが相応しく、
インスタグラムで"いいね"をされるのは似合わないような気がします。
文化が違うとでもいうのでしょうか。
何を撮るのか、どのような哲学を持っているのか、
その写真作品が存在するのに相応しい場所があるのです。
これまで、写真誌『ふぉとさい』にプロの写真家のインタビュー記事を掲載してきましたが、
「よいと思う写真を真似したり、色々試してみるといい」というアドバイスをよくいただきます。
「一眼レフカメラでないと自分は良い写真が撮れない」と思い込んでいる人がいたら、
スマホカメラで"インスタ映え"も試してみて欲しいと思います。
一流の写真家の作品について、また一つ理解が深まるかもしれません。
KUMI
アートツリー出版社 https://www.arttreepublishing.com/
写真誌『ふぉとさい』を発行する仕事をしていると、写真について色々尋ねられます。
「写真家を名乗る人が多い中で、どういう人がプロの写真家なのですか?」
「良い写真とはどのような写真をいうのですか?」
「今の時代は一眼レフカメラでなくても、スマホカメラで綺麗な写真が撮れますよね?」
などが主な質問ですが、私はその都度深く考え込んでしまっていました。
著名な写真家が「自分たちの撮る写真と、SNSで"いいね"がつく写真は違う」
と話すのを聞いた時も、
私もそう思うけれど、でも何が違うのか自信を持ってはっきり言えない部分もありました。
先日、私が会員になっている日本写真協会の会報で
「写真家もインスタ映えをしてみよう」という内容の写真家の話が掲載されていました。
正直、私自身"インスタ映えは"関心がなく、インスタグラムもしていなかったのですが、
プロの写真家が言うなら「私もちょっとやってみようかな」という気持ちになりました。
それで、アカウントを作り、スマホカメラで風景を撮影して投稿してみたのですが、
感想は、
「すごく綺麗!一眼レフで撮ったのと変わらない!
スマホカメラもいいかも・・・!」
でした。
スマホで綺麗に加工もできるし、写真の雰囲気を変えたりして投稿すると、
沢山"いいね"がついてワクワクします。
スマホで撮影した画像も綺麗で「今はスマホカメラで綺麗な写真が撮れるから、スマホで十分」
ということを言う人の気持ちがよく分かりました。
それで、毎日のようにスマホで写真を撮ってインスタグラムに投稿をしていたのですが、
一か月くらい投稿を続けて気づいたのです。
「私の写真の腕は、その程度のものなのだ」と。
"インスタ映え"をして満足できる程度の写真・・・、
スマホカメラで十分満足できる程度の写真・・・、
私にはその程度の写真しか撮れないのでした。
普段、一流の写真作品を観たり話を聞いたりしていますが、
一流の写真は、一流の美術館に展示されたり、美しく装丁された本に掲載されるのが相応しく、
インスタグラムで"いいね"をされるのは似合わないような気がします。
文化が違うとでもいうのでしょうか。
何を撮るのか、どのような哲学を持っているのか、
その写真作品が存在するのに相応しい場所があるのです。
これまで、写真誌『ふぉとさい』にプロの写真家のインタビュー記事を掲載してきましたが、
「よいと思う写真を真似したり、色々試してみるといい」というアドバイスをよくいただきます。
「一眼レフカメラでないと自分は良い写真が撮れない」と思い込んでいる人がいたら、
スマホカメラで"インスタ映え"も試してみて欲しいと思います。
一流の写真家の作品について、また一つ理解が深まるかもしれません。
KUMI
アートツリー出版社 https://www.arttreepublishing.com/