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国木田独歩「号外・少年の悲哀」

2021-06-14 14:59:00 | 

再読のための覚え書き


号外・少年の悲哀

国木田独歩(1871-1908


「窮死」

日雇い労働者の文公は、胸を患い、所持金もなく、宿も失う。そんな彼に、周囲は温かい手を差し伸べるのだが……


「少年の悲哀」

少年が、下男の徳ニ郎に連れられて行ったのは、遊郭の女の部屋。女の弟が少年に似ているので、一目会いたいという女の希望だった。そして女は、数日後に朝鮮の遊郭に売られていく。徳ニ郎は、そんな女を救うことができない。大人たちの哀しみが、少年にとっていつまでも忘れられない哀しみとなる。


6編収録


・・・・・・・・・・・・


どうにもならない苦境に置かれた人々の姿。切り取られたその数時間、数日間が淡々と描かれ、やがてそれらが静かに諦観となってゆく。



2021.6.14読了


岩波文庫

昭和14417日初版発行

昭和4583025


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