ポロンアルマジロ

フェアリーサイズのポロンアルマジロが見つける幸せのカタチ!?

ポロンのでんでんマイマイ (連載10日目)

2013年03月18日 12時51分51秒 | 童話『ポロンのでんでんマイマイ』
かすれた音をたよりに近づいてみると、葉の影に鳥が
倒れうずくまっているではないか。
それは痛みに堪えきれなくて、無意識に漏れる鳴き声
だったらしい。
「小さなフクロウみたいだよ、雨もひどいしこのまま
放っておいたら死んじゃうよ。」
ぼくはびしょ濡れのフクロウを背中にのせると巣穴へ
戻った。

薄暗い部屋の中で、まん丸の瞳がジッと見つめている。

「どこ?」
「ココはアルマジロの巣、ケガをしているからもう少し
寝ると良いよ。」
その言葉に安心したのか、フクロウは目を閉じると
再び眠りに堕ちていった。

「鳥と喋れると思わなかった。」
初めての経験に驚き呟いたぼくに、でんマイが笑いながら
言う。
「心から話したいと思えば、通じるもんだよ。」


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