Der König Hat Eselsohren

Wernigerode(3)

8月19日(水)

相変わらず天気がいい。
本当は昨日、今日辺り、雨が降るような予報だったのに。
現に、月曜にこっちに来たとき、夜少し雨が降って、急激に気温が下がっていた。
でも、どっからどう見ても、今日は朝から日差しが強い。
ただ、ベルリンにいるときから一貫して、朝は必ず涼しいのがうれしい。
昔、夏休み中は朝の涼しいうちに宿題をやりましょう、なんて言われたものだけど、それはこんな気候のところで言う話だ。
今の日本では、朝だって、耐えきれないほど蒸し暑いはずだ。

今日はSLでブロッケン山に向かう。
10時48分発の特別列車以外は通常運行らしいけれど、もし時間の近い列車は運休なんて言われると困るので、9時40分発の電車を狙っていく。
誰も彼も、ブロッケン山往復で切符を買うので、これは何も言わなくても買えるんじゃないかと思うほど(笑)

ガラガラの車両があったので座っていると、団体客らしきおじいさんのばあさんがぞろぞろと乗り込んでくる。
もしや、と思って、向かいに座ったおばあさんに聞いてみると、やはりここはこの団体さんの予約席だったf(^_^;
慌てて別の車両に退散。

出発した時点でも、結構込んでいたけれど、途中の駅からもどんどん人が乗ってくる。
しまいにはもう、通路にも立っている場所がなく、デッキにも人があふれている有様…f(^_^;
最初の頃は、煙が少し入ってくるので、前後のドアを閉めていたのに、もうしめることも出来ない。

でも、車窓はどんどん山の景色になっていく。






人があまりにも沢山乗っているせいか、出発は予定通りだったのに、到着は10分ほど遅れる。



ここがブロッケン山か。
人が多いな(笑)

もう、ホントに人が多い。
うんざりするほど多い。
帰りのことを考えると、これは早めに帰った方がいいかも…。

ひとまず山頂を目指す。
と言っても、元々1143メートルしか標高がない山の1125メートルのところに駅があるんですが(笑)




道の両脇に、ブロッケン山に鉄道が通ってからの略史を記したプレートがはまっている。
鉄道が出来て、山頂にホテルが出来たけれど、戦争で破壊され、その後再建したけれど、ソ連軍の駐屯基地が出来て…実際、旧東独時代は、ここは通信基地があったので、一般人の立ち入りは禁止されていたと言うからね。






山頂にはプレートのはまった巨石が置かれていて、その周囲をぐるっと、様々な年の名前とそこまでの距離の書かれたプレートが取り巻いている。
書かれているのは、すぐ近くのHalberstadtだったりローマだったり、とにかく等間隔にプレートを設置する上で、その方角上にある年を選んだという感じがする(笑)

山頂から少し外れて、アンテナや何かがある辺りには、ゲーテの碑やハイネの碑。
でも申し訳ないが、どっちもあまり興味がない…f(^_^;


でもまぁ、確かにここからの眺めは面白いかも。
360度のパノラマといった感じ。
日本人としては、山々の連なる眺望よりは、ず~~~~~~~っと真っ平らな大地が続く景色の方が物珍しいけれど。






ひとまず山頂を囲む遊歩道をぐるっと回ってみることにする。
昨日までと違って、ついさっきまで2時間近く座りっぱなしだったので、足取りは軽い。
でも、健脚で好奇心の旺盛な人じゃないと、一緒に旅行は出来ないなぁ、とつくづく思ったりして(笑)

自分ではのんびりとぶらぶらしていたつもりなのに、あっという間に反対の方にある、悪魔の説教壇と魔女の祭壇にたどり着いてしまう。





ここはゲーテのファウストに出てきたところだと言うけれど、残念なことにファウストは途中までしか読んでいなくて、ブロッケン山までたどり着いていない(笑)
これがちゃんと読んでいる元文学少女か何かだったら、もっと感動するんだろうけど。

でもここは気持ちよく風が吹いていて、むしろ気持ちがいい。

比較的近くから、汽車の音が聞こえてくる。
ん?
さっき、遠くで汽車の煙が山間に浮かんでいるのは見えたけど…。
もしかして、もうすぐこの目の前の線路を通るんじゃね~の?

汽車の音は一端遠くなってしまったけれど、どう考えてもそれは今、山の裏側を通っているんであって、その後絶対にこの目の前を通るに違いない。
じゃあ、しばらく待ちますか!

と言うことで、待つことしばし。

来た!!!



もうこれで十分だ。早く帰ろう(笑)
と言っても、つぎにWernigerodeまで行く汽車は13時14分発だから、あと1時間くらいあるけど。

駅まで行ってみると、さらに人がふくれあがっている。
もうブロッケン博物館に行く気力もない。
早いところ山を下りよう。

Bratwurstにビールの昼食のあと、駅のホームをぶらぶらしていると、次の汽車の時間が近づくにつれ、人がわらわらと集まってくる。
ここでも汽車が来るのをカメラを構えて待っている人がいるし、途中の駅の近くのどこでもそんなドイツのてっちゃんがいたけれど、今集まっているほとんどはWernigerodeに帰る人たちだ。
いきなり大混雑f(^_^;

予定よりも遅れて山頂にやってきた汽車は、これまたあふれかえらんばかりの人々が乗っている。




何とか乗り込んだものの、最初から立っている人がいるほどの混みっぷり。
しかも、くだんの特別列車とやらがやってくるのを待ったため、さらに時間がかかる。
出発も10分遅れだ。
もし時刻表通りにWernigerodeに着いたら、すぐさまGoslarに行って、2時間ばかり町を見て歩くことも可能かも、なんぞと思っていたけれど、甘かった(笑)
それどころか、走り出してまもなく、本来の線路とは違う線に入って止まってしまった。
状況から考えて、下から上ってくる線とのすれ違いのためだろう、とは思ったのだけれど待てど暮らせど、次の汽車が上ってこない。

しかも係の人が、列車の車輪に消化器らしきものをかけていたりするんで、もしや何かの事故?このままここから歩いて降りろとか?なんぞと不安になる。

しばらくして、下からの列車が行き過ぎたところで一端バックし、次の駅へ向かって走り出す。

が。

つぎの駅で止まったまま、動かない。
車内アナウンスが流れるが、何を言っているのかよく聞き取れない。
向かい側に座っていたおばさんに聞いてみると、このまま30分ほど足止めで、どうにもならないんだとf(^_^;
でも、実際には、30分も経たないうちに、下からの汽車が到着し、こっちの汽車が動き出した。

やれやれ。

これだけあちこちで止まっていた割に、実際に駅に着いたのは、当初の予定から20分ほどの遅れでとどまった。
と言っても、すでにGoslarに行く列車は出てしまっていて、次は2時間しないと来ないので、もうGoslar行きはなし。

こうなると時間は有り余るほどある。

ひとまず、明日のことを考えて、駅に時刻表を見に行く。
昼頃ライプツィヒに着くには、9時36分発か10時42分発のHalle行きに乗るしかなさそうだ。
ただ、その二つは、出発が1時間も違う割に、Halleへの到着が30分くらいしか違わない。
これは接続も相当違うに違いない。
Quedlinburgと違って、こっちは駅の窓口が一つだけ開いていたので、どうせなら明日の切符を買ってしまうことにする。
午前中出発で、正午から12時30分くらいにライプツィヒに着きたい、と言ったら、10時42分発の列車に乗ってHalleで乗り換えれば12時38分に着くという。
それでいいんじゃん?
しかも21EURで、この退屈なWernigerodeから逃げ出せるなら。

何もすることがないので、そのままホテルに帰ってPCに向かう。
もはや、今すぐネットに繋がらなくても構わない。
ウォークマンにスピーカーを繋いでかけながら、久しぶりに一緒にうたう。

あ~、すっきりする。

たぶん、日本にいるときはいつも、風呂に入りながら一緒にうたっていたりするのが、こっちに来てからは全くそういうことが出来なかったのも、話すのに余計につっかえる原因だろう。
現に、2年前はおろか、つい最近でさえ、歌詞を見ながらでもついていけなかった曲が、きちんと歌えるようになっている…。
一応、少しは進化してるのか???



18時を過ぎたので、食事をしようと出かける。

つーか、よく考えてみると、お金をおろさないとまずくね?
や、今日のところは足りるけれど、まだ明日と明後日があることを考えると、ここでおろしておかないと。
でもどこにATMがあったのか思い出せない。
確かとんでもなく唐突にあったような気がするんだけど…。

でもどうしても思い出せないので、町中ぐるぐると歩き回る。
まぁ、いいや。
どこにあるか探しつつ、今日何を食べるか考えよう。

あっちへ行き、こっちへ行きしたあげく、Postbankのドアが開いているのを発見。
これはいけるかも。
PostbankのATMはときどきほかのカードを受け付けないことがあるんだけれど、ここの機会は大丈夫だった。

あ~、これで一安心。
でもこの旅行中、ちょっと予想を超えてお金を使っているんで、帰ってからはさらに生活を引き締めないと…f(^_^;


食事をして、8時過ぎにホテルに帰る。
今日は一日でかなりほこりっぽくなってるので、早くシャワーを浴びたい。

出てきてから、ふと思い立ってBrigitteさんに電話してみる。
ただでさえ、誰かと話をしたい上に、9月にまた来るということをメールで書くよりは、ここで直接話しちゃった方が早い。

最初かけた時点では出なかったけれど、程なくして折り返しかかってきた。
所々よく聞き取れないものの、まぁ、大体しゃべれたかな。
つーか、何かの拍子に、頭の中の単語帳が吹っ飛んでしまったようで、簡単な単語すらなかなか出てこなかったりする。
これは徐々にでも何とかしなければ。

Brigitteさんが出なかったときに、ついでにRüdeにもかけてみたけれど、こっちも出なかった。
と、11時半くらいに突然かかってくる。
ところがすぐに切れてしまって、それっきり繋がらない。
まぁ、いいや。
Brigitteさんと話した時点で、まだまだ聞き取りも完全ではないし、言いたいことがきちんといえる訳じゃない。
むしろ日本に帰ってから、ゆっくりメールを書いた方が良さそうだ。
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