Der König Hat Eselsohren

ボルゲーゼ美術館展@京都国立近代美術館



願ってもないタイミングだ。
年明けからは都内に巡回するとはいっても、結構忙しかったりして、案外行く機会がなかったりするかもしれないから、むしろ今行ってしまった方が確実。

普段だと「○○美術館展」と銘打ったものはあまり食指が動かないけれど、ボルゲーゼ美術館とあっては話は別だ。
なにしろ今まで2度ローマに行ってるけれど、いずれも期間が短すぎたのと、何といっても予約をするのが面倒だった(笑)のとで、ボルゲーゼ美術館にだけは行ってない。
ローマで最も心残りの場所なのだ。
たとえ所蔵品のごく一部しか来ないとしても、見ておく価値はある。

それにしても、今日開幕、と朝からニュースでやってるものだから、人が殺到していたらヤだな~、とびくびくする。

ちょうど開館時間の9時半ちょうどくらいに行ったら、案の定、入り口の前に行列が…。
といっても大したことはない。
実際に中に入っていっても全然余裕綽々。
ちょっと拍子抜けするくらいだ。

いや~、それにしても、入ってすぐにベルニーニ!
基本的に彫刻はあんまり好きじゃないんだけど、ミケランジェロとベルニーニは別格。
超間近にじっくり見られるなんて、日本ではなかなかないよなぁ。
もちろん、あの超有名な「アポロとダフネ」なんかが来ていたらもっと凄いんだけど(笑)

今回最大の目玉になっているラファエロの「一角獣を抱く貴婦人」は、確かにラファエロだといわれれば、そうだなぁ、という感じ。
聖母子像と違って、特定の人の肖像画なだけに、いつものラファエロの絵と顔が違う(笑)
つーか、かつては別の画家の作品だといわれていたというのも、ちょっと納得してしまう。
でも、顔周りの描き方は、やはりラファエロだ。
以前、一角獣が塗りつぶされていた頃のモノクロ写真を見ると、手の描き方が強すぎて、顔の雰囲気と合っていない。
どう考えても顔とは別人。
でも、実際に塗りつぶされた状態のモノしか見ていなかったら、これを見抜くのは難しいだろうなぁ。
それにしても、一角獣が何ともふにゃふにゃした感じでカワイイ。

個人的にはやはり、大好きなカラヴァッジョの「洗礼者ヨハネ」につきる。
ある意味、「何じゃこりゃ?!」な絵だよ。
だってヨハネを描いているはずなのに、妙になまめかしいというか、エロいというか、退廃的というか。
何だこの、けだるい感じのお兄ちゃんは!!(笑)
絶対にあやしい。
アンタ、カラヴァッジョと何かあっただろ?って感じ…f(^ー^;

他に超有名な画家といったら、ボッティチェリやヴェロネーゼあたりが1枚ずつくらいだし、グッズにして売られているのもそのくらいしかないけれど、実は他の作品もかなり質が高い。
オーディオガイドで紹介されていない作品も、ほとんどみんな傑作揃いだ。
本国での展示に全く影響がない程度に、ちょろっと所蔵品を日本に持ってきただけなのに、これだけの作品が揃っているんだから、実際にボルゲーゼ美術館に行ったら、そりゃあもう、凄いことになっていそうだ。

う~む。

やはりいずれまたローマに行かなければ。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「文化・芸術」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事