Der König Hat Eselsohren

11日目その2(Burgrock2008)

楽屋は、用意された食事が終わった後らしく、チーズの盛られた皿やら、カプレーゼやら、使い終わったグラスやらがテーブルの上に乱雑に置かれたままになっている。
「何か食べる?」
とPeterが言うので、中二階のケータリングに連れていって貰う。
種類は少ないけれど、温かい料理が用意されている。
Peterが大きな皿を差し出すので、
「や、こっちで十分」
と言いながら、小さめの皿に料理をよそう。
Pererの方は大皿に肉やら野菜やらを載せている。

楽屋に戻ると、すでにRüdeとFloはどこかに行ってしまっていた。
使い終わった皿なんかをどけてスペースを空け、Peterとほぼ差し向かいで食事する。

なんか変な感じだ~f(^ー^;

向こうもそう思っているらしい。

「ここまで電車でどれくらいかかった?」
「5時間ちょっとかな?遠かった~!」
「昨夜はちゃんと寝られた?」
「う~ん、エアフルトの駅に着いたのが2時半だったけれど、それからタクシーでホテルまで帰って、シャワー浴びたり、色々していて、寝たのは4時くらい」
「で、どれくらい寝られた?」
「2時間」
「2時間しか寝てないんだ(笑)」
なにしろ化粧しなきゃならないからね。
「でも、ここは寝るような場所はないなぁ」

「バスではエアフルトからここまでどれくらい掛かるの?」
「5時間くらい?寝てたからよくわからないよ(笑)」
「そうなんだ」
「途中休憩とかもあるけどね。でも寝てるから、どれくらい掛かるのかわからないんだ」

部屋の壁を指して、「ここ凄いね」というと、「ここだけじゃなく、他も凄いよ」という。
まぁ、そもそもがこんな古い城砦をロックフェスに使うんだから、その発想自体が驚くよ。

しばらくしてMarcがやってきた。
「チケットあげて」
「わかってる」
今日のチケットと、バックステージ・パスを渡してくれる。
チケットは昨日と違って紙製で、片方の端に着いているシールをはがし、手首に巻き付ける形式。
意外と自分で巻くのは難しい。
「手伝おうか?」
Peterに手伝って貰うのは結構嬉しいかも、と思いつつ、ここは自力で乗り切る。

「何か飲む?Latte Machiatとか」
へ?
「Latte Machiatってわかるよね?」
「わかる、わかる!」
Latte Machiat(ラテ・マキアート)がわからないのではなく、ここでそんなものが出るのかとビックリしたのだ(笑)
確かによく見てみると、テーブルの上に使い終わったLatte Machiat用のグラスがいくつか並んでいる。
「Latte Machiatと普通のコーヒーと、どっちがいい?」
「普通ので」
まだ使っていないカップを探していると、そばにいたスタッフが、これはまだ使ってない、と教えてくれ、傍らのポットからPeterがコーヒーを注いでくれる。
「まだ温かい?」「うん、だいじょうぶ」

「ここでは好きにしていていいから」
食事が終わってから、打ち合わせか何かをするらしく、Peterが出ていく。
好きにして、と言われても、特にすることはない。

Rüdeが戻ってきた。
「ここでは、前にも一度やったことがあるんだけど、城の外側は綺麗だよ。壁沿いに歩いていくと、川が流れていて、凄く静かなんだ」
「ホント?そこ、今日も行ける?」
「行けるよ」
しばらくすると、やはり何か打ち合わせでもしているらしく、Rüdeも出ていった。
どうも皆、ここには出たり入ったりといった状態らしい。

どうせ好きにしていいというのなら、と思って、手荷物の中から、ライブ用のバッグを出そうとして、今日はこんなものいらない、ということに気付いた。
何か飲み物や食べ物が欲しければ、パスを出して、バックステージに戻ってくればいい。
財布も何も、持ち歩く必要がない。
必要なのは、せいぜいカメラだけだ。
カメラを出すついでに、部屋の写真を撮っておく。



といっても、おおっぴらに部屋の様子を撮るのは、ちょっと憚られる。
3人がいなくて、スタッフだけという状態だと、どうにも居場所がない。
外へ行ってみることにする。

Rüdeが出ていくときに、出て左側の静かなところでどうたらこうたら、とスタッフに言っていたけれど、一体それがどこなのか全くわからない。
建物を出たところにもテーブルとイスが並んでいて、消防のスタッフなんかが飲み食いしていたりするけれど、知った顔はどこにもいない。
一体みんな、どこへ行ってしまったのか。
それでも一応、様子を見るべく、ライブの会場の方へ行ってみる。



会場の後方で、STARTBLOCKとかいう今日の出演バンドのファンらしき人達が固まって座っている。
この辺の人気バンドなのだろうか?
ぶらぶらと会場を見て回っていると、SportfreundeのTシャツを来た男の子が、その彼女と一緒に、会場の比較的前方に座り込むところに遭遇した。
誰かが、今からそこで待つのか?というようなことを訊き、彼はそうだと答える。

って、まだ4時半なんですけど!!
出番の10時半まで、どれだけあると思ってるんだ?!
こんな熱心なファンを目の前にして、申し訳ないと思う。

単に、日本から来た、ってだけで、チケットはタダで、今日一日中バックステージに出入り自由でごめんなさい!f(^ー^;


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