ブログ“愛里跨の部屋(ありかのへや)”

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愛里跨の恋愛スイッチ小説(華ちゃん編 15)

2010-09-14 15:15:39 | Weblog
15、Happy Birthday


今日は8月22日、航平の誕生日。
私の誕生日は8月8日。二人とも獅子座さん。
占い好きな苗ちゃんによると、私達は相性がいいらしい。
今まで占いはあまり気に止めてなかったんだけど、
最近はちょっと気になってて、
苗ちゃんが行くときに一緒に見てもらおうかな、なんて思ったりする。
航平との仲がどうなるかとか、2人の将来って言うより、
航平のお父さんの病気の事が、今後の航平にどう影響するのかなとか、
久しぶりに学生時代の友人や後輩と会って、
佐世保暮らしの方が良くなって、
もしかしたら長崎に帰りたいと思うんじゃないかとか…


(華の店『パティキュラリー』)
優里亜「華ちゃん。はい、注文してたペアネックレス。
    確認してみて?」
華  「優里先輩、ありがとうございます」
私は袋から商品を出した。
二頭のドルフィンが向かい合い、
キスしてる上にハート3つ浮かんでる金のネックレス。
ドルフィンがハート型になってるから、四つ葉のグローバーの形にみえる。
華  「うわぁ~」
苗  「可愛いー!」
川ちゃん「素敵ですね!シルバーアクセはたくさん見るけど、
    ゴールドって珍しいですね」
優里亜「でしょ?イタリアのデザイナーに特注でお願いしたから、
    世界でひとつしかないチャームよ」
華  「ありがとうございます!ドルフィンはお願いしてたけど、
    こんな素敵なアクセが出来上がってくるなんて感動ー!
    凄く嬉しいです!」
優里亜「海辺さんのネックレスは、チェーンを太く長いのにして、
    チャームを小さめにしてもらってるから、
    普通に付けても違和感ないと思うわよ」
苗  「うん。これって海辺さんと華のイメージに合ってるわ。
    今夜は熱い夜になりそうねぇ。ねっ!華」
華  「もう、苗ちゃんったら。
    でも、優里先輩。特注でゴールドだったら、
    予算内で納まらなかったんじゃないですか?」
優里亜「あのね、そこはコネの力。
    私達のウエディングリングもそのデザイナーにお願いしたの。
    予算内だから安心して」
華  「そうだったんですね。本当にありがとうございます!」
苗  「私のエンゲージリングも優里先輩にお願いしようかな」
川ちゃん「苗先輩も彼氏と婚約するんですか?」
華  「え?苗ちゃん、そうなの?」
苗  「実はね…来春くらいに結婚しようかなんて話が出てて、
    年内に結納するかって堅のお父さんが言っててさ」
華  「苗ちゃん!良かったね!おめでとう!」
優里亜「まぁ!良かったわね。おめでとう」
川ちゃん「苗先輩おめでとうございます!
苗  「ありがとう。やっと私も長すぎた春にピリオドよ」
川ちゃん「皆さん、彼氏さんとラブラブでいいなー」
優里亜「川ちゃんは若いんだから、まだまだこれからでしょ?」
川ちゃん「はーい(落ち込み)」

初めて購入したペアのアクセサリー。
元カレや彰彦と付き合ってた時には、そんな発想は思いつかなかった。
もうひとつのプレゼントは、ドルフィンのついた牛革の名刺入れ。
航平に喜んで貰えるかな…
私の誕生日の時は、航平がスカイタワーの最上階にあるフレンチレストラン
『SALUT(サリュ)』に連れて行ってくれた。
美味しいお料理と宝石を散りばめたようなキラキラ揺らめく夜景、
赤とピンクの薔薇の花束にピアスをプレゼントしてくれた。

(回想シーン)
航平「華、お誕生日おめでとう」
華 「ありがとう。うわぁ、綺麗な薔薇。これ開けていい?」
航平「うん、いいよ。華はアクセサリーのプロだからな。
   素人の僕のイメージで選んだもので、
   気に入ってくれるか分からないけどね」
華 「航平が選んでくれたら私は嬉しいの」
私は赤いリボンをほどき、小さな手提げ袋から箱を取り出して開けた。
フタを開けると、ピンクダイヤのハートピアスが輝いてた。
華 「可愛い…綺麗…航平ありがとう!つけていい?」
航平「ああ、いいよ」
私は今付けてるピアスを外し、航平から貰ったピアスを付けた。
航平「やっぱり、華に合うのはこれだと思ったんだ。すごく似合うよ」
華 「本当に?嬉しい」
航平「それからこれは、こないだ華が佐世保で僕達にしてくれた、
   心遣いの感謝も込めて、兄貴達から預かった」
華 「え?」
航平はもうひとつ紙袋を出して私にくれた。
開けてみると、ワインカラーのベルトで、
文字盤にルビーのついた腕時計だった。
華 「素敵な時計…」
航平「実はそれペアでね。
   僕も兄貴達から誕生日に貰ったんだ。ほらっ!ここ」
航平の左腕には、ネイビーのベルトにサファイアのついた、
同じデザインの時計があった。
華 「航平、私…凄く嬉しい…凄く幸せ…(涙ぐむ)」
航平「おいおい、華(汗)バースデーのお祝いはこれからだよ。
   さぁ、乾杯しよう」
華 「うん」
私達はワイングラスを持ち、
私の誕生日と二人のこれからに乾杯をした。

本当に嬉しくて、涙がでるほど感動した誕生日だったな…
苗 「華?」
うふふっ、航平♪
苗 「華!」
華 「は、はい!」
苗 「もう。何、思い出し笑いしてんの?
   まぁどうせ、海辺さんとのラブラブシーンを
   思い出してたんでしょうけどね」
華 「違う…わよ。今日これからのこと考えてただけ」
苗 「どっちも海辺さんのことだから一緒じゃない(笑)
   はい、ラッピングはこれで宜しいですか?お客様」
華 「うん!いい。苗ちゃん、ありがとう」

今日は、航平のマンションで私がフランス料理を作る予定!
と、張り切って食材と本を買ったんだけど…
はっきりいって料理苦手でフレンチなんて初挑戦(汗)
まともに食べれるものが作れるのやら。



(航平のマンション)
航平「ワインはよし!っと。ん?華?大丈夫?」
華 「う、うん。だ、大丈夫」
エ、エスカルゴって…日本じゃ、
は、葉っぱの上はってる、か、かたつむり、なんだな。
(菜箸でツンツン)
私…山下清になってる(笑)
何でフランス人ってかたつむり食べるのよ(汗)
私はまな板の上のエスカルゴとにらめっこしてた。

航平「華、缶詰めのエスカルゴは噛みついたりしないよ(笑)」
華 「うん、そうね。動かないしね」
航平「ははははっ!いいよ、手伝うよ。これ作るの?」
華 「うん」
航平「分かった」
航平はチラッと本を見ただけで、フライパンを熱したり、
お鍋にお湯を沸かしたりし始めた。
野菜を切る手つきも、まるで本物のシェフみたいに手際よくて、
私は傍観してしまった。

航平「華、そこの海老の殻とってくれる?」
華 「うん」
さっきのエスカルゴが、もうフライパンの中でパスタと混ざってる!
この一時間の間に、航平は3つの料理を作った上に片付けまで終わってた。
私がしたことと言えば…
殻剥きとハムと海老を盛り付けだけだわ(*´Д`)=з

航平「華、料理テーブルに持っていこう」
華 「うん。航平、ごめんね。
   航平の誕生日なのに殆ど作らせちゃって…」
航平「謝らなくていいよ。僕が手伝うって言ったんだし、
   勝手知ったる我が家だから」
作った料理は、エスカルゴとキノコのクリームスパゲティに、
生ハムと海老のサラダ、
そして…何なのかな、このお料理。
華 「航平、これは何ていう料理?」
航平「これはね、真鯛のポワレだよ」
華 「ポワレ…」
航平「『ポワレ』はフランス語でソテーって意味。
   フライパンで短時間強火で焼いたものだよ」
華 「そっかぁ。航平は何でも知ってるな。
   いつも作ってくれる料理も、
   お店の料理みたいにキレイに盛り付けしてあって、
   味も凄く美味しいもの」
航平「ああ(笑)それはね、僕が大学時代に
   関西のホテルのレストラン厨房で、
   四年間アルバイトしてたからだよ。
   そっか、この話しはまだしてなかったな」
華 「関西って、航平は大阪にいたの?」
航平「ううん。佐世保出てから兵庫県の大学に行って、
   学校求人で今の会社に入ったんだ。
   その時にアルバイトしてて、
   2年くらい功太兄貴と一緒に暮らしてたこともあったからね」
華 「そうだったのね。だから料理も上手なんだね」
航平「華、その話しは後。お腹すいたから食べよう。
   ワインもってくるね」
華 「うん」

航平は私にkissをして、冷蔵庫からワインを出してきた。
そして、ワインを抜きグラスに注いでくれた。
華 「航平、お誕生日おめでとう」
航平「ありがとう」
乾杯してワインを飲んだ後、私は航平にプレゼントを渡した。
航平「2つもあるの?開けるよ」
華 「うん。気に入ってくれると嬉しいけどな」
航平は包装紙を取り開けた。
航平「凄い!ペアのゴールドドルフィンだ」
華 「うちのお店のセレクト品で、2つとも世界に一つしかないの」
航平「気に入ったよ!今使ってる名刺入れさ、
   もうボロボロだから新しいの買おうと思ってたんだ。
   華、ありがとう!」
華 「気に入ってくれて良かった」
航平は嬉しそうにネックレスをつけた。
華 「うん!似合う!かっこいいよ!」
航平「そっかな、ありがとう!」
華 「やっぱり航平が付けると一段とネックレスも引き立つわね」
航平「華、髪上げて」
航平は席を立って私の後ろに来ると、私にネックレスを付けてくれた。
そしてぎゅっと抱きしめ熱いkissをした。

私達は航平の料理を食べながら話した。
航平のお父さんの様態や、今度いつ佐世保に帰るつもりだとか
これからの航平の予定を聞いた。
華 「お父さん、少し動けるようになって良かったわ」
航平「うん。抗がん剤が効いてるみたいでね。
   もともと病気知らずな親父だったから、
   食べれるようになった途端に動いてるみたい」
華 「航平。あの…やっぱり、
   いずれは東京を出て長崎に帰るの?」
航平「ん?それは実家にってこと?」
華 「う、うん」
航平「そうだなぁ、実家には洋一兄貴夫婦が親と同居でいるからね。
   僕の帰る場所はないもんな。
   今の会社に勤めてる間は転勤があるから、
   いつかは東京を離れることもあるだろうけど。
   その時は転勤先に住むようになるだろうね」
華 「そっか。転勤って、いつ頃とか分からないわよね」
航平「そうだな、僕はまだ大阪支社から東京本社に転勤して1年半だから、
   当分ないと思うよ」
華 「そうなんだね…」
航平「ん?華。どうした?何か変だよ」
華 「ううん。何でもないの」
航平「本当に?」
華 「うん。いつも航平とこうやって
   楽しくて幸せな時間過ごしてるから、
   離れ離れになるようなことがあると辛いなって思っただけ」
航平「華。僕達は何があっても、
   離れ離れになんかならないから安心していいよ。
   もし僕が何年か先に転勤になったとしても、
   その時は華を一緒に連れて行くから」
華 「え?連れて行くって…」
航平「はははっ(笑)この先は、to be continued!」
華 「えー!今聞きたい。航平、教えてよ」
航平「教えない!また今度ね(笑)
もうお腹いっぱいになった?」
華 「うん、美味しかった。航平、ありがとう」
航平「こちらこそ、ありがとう」

私達は食事の片付けをしたあと、シャワーを浴びた。
お風呂上がり、私は窓の外を眺めてた。空には三日月が浮かんでる。
穏やかで幸せな時間。
ずっとこのまま続けばいいな…

そのうちシャワーを浴びた航平が出てきた。
航平「華」
航平は私を見つめながら髪を撫でて、引き寄せ抱きしめた。
今日の航平はいつもより大人の男性に感じて、
見つめられると胸がキュンとする。
航平「華、ベッドに行こう」
華 「うん」
航平はいつもより激しく愛してくれた。
きっと「もし離れ離れなったら…」ってあの言葉が、
航平の感情に火をつけたのかな。
私達はいつもよりたくさん愛し合った。
私は航平の腕の中で落ちた。



(翌日。航平のマンション)
目が覚めると、航平が私を見つめてた。
航平「華、おはよう」
華 「航平。おはよ。もう起きてたの?」
航平「うん。華の寝顔を見てた」
華 「あまり見つめられると恥ずかしいでしょ」
航平「んー!今日もいい女だ(kiss)」
華 「航平も今日もかっこいいよ(Kiss)」
航平「サンキュー。さあ、起きて支度しよう」
華 「うん」
私は着替え、洗面室に行った。
化粧を終えて部屋に行くと、
航平はびしッと決まったカッコいいスーツ姿に着替え終わってて、
世界を相手に闘う凛々しい戦士状態になってた。
航平「華、支度できた?コーヒー入ったよ」
華 「うん。ありがとう」
航平「今日は支社長会議入ってるから、また大変だ」
華 「そっか、私も今日納品数多いから忙しいな」
航平「そうなんだね。今日もお互い頑張ろうね」
華 「うん」
航平といるといつも前向きになれる。
仕事でも女性としても、彼に認めて貰えるような人になりたい。
航平「よし!行こうか。いざ出陣!」
華 「うん!」
私と航平は人の波にのりながら、足早に駅に向かった。
(続く)


この物語はフィクションです
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