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魔族
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魔族
●魔族の特性【まぞくのとくせい】
『存在はそれ自体が無数の矛盾を生む。 だったら全部無に還してすっきりしちゃえ』という理由で、自分たちをも含めた全世界の破壊を目指す精神生命体。 まさにそのためにこそ、『金色の魔王』によって創造されたのである。
生物のもつ生への欲求(エロス)と対をなす、死への指向性(タナトス)の具現化したものとも見ることができる。
……ただし、上記の特徴は冥王フィブリゾによって語られたものであり、彼自身が述べたように、『君たちが存在を望むのに対して、滅びを望むという違いがあるだけ』ならば、ヒトがそうであるように彼もまた、自分自身のすべてを理解してはいないのかもしれないが。
基本的に
アストラル・サイド
精神世界面にのみ存在し、根性(意思力)で物理世界に顕現する。 外見もお好み次第だが、本性とかけ離れた姿に化けるには、それなりの実力が必要。 一握りの高位魔族ならば、実在の人物そっくりに化けることも可能である。
ただし、本体はあくまでも精神世界面にあるため、具現化しても物理的な破壊力は無視できる。 また、本来のナワバリである精神世界面における干渉力も格段に強く、高位の魔族ともなれば、他者による干渉(呪文の行使等)の無効化(相殺または抑制)さえも容易である。
ほぼ無敵といってもよいが、反面精神的な動揺によって弱体化し、極端な場合、そのまま消滅する可能性すらある。
またそれに関連し、他者の力を借りた呪文が基本的に使えず、見下している相手に『本気の攻撃』を仕掛けることができない。 それらの行動は、彼らが拠り所とする『自分の力』を否定することにつながる為である。 ましてや、隠れているところに『出てこないってことは、あんたの負けを認めるのね?』とでも言われた日には、意地でも出現して決着をつけなければならない──などの厄介な弱点を抱えてもいる。
なかなか繊細な連中である。
●系統と発生【けいとうとはっせい】
魔王が腹心を創り、腹心たちがそれぞれ将軍・神官を創造し、それらがまた、自分の部下を創り出す……というように、(純)魔族は一種家系図のような組織構成となっている。 といっても『子』が『親』に絶対服従するのに対し、兄弟仲はあまりよくないようだが。
なお、上司同士が同格である獣王と魔竜王の部下の間で、獣神官(一人っ子)=竜将軍+竜神官(二人兄弟)の図式が成り立つことから、部下の力の総量には一定の限界があり、そのかわり頭数と力の配分は自由であることが推察される。
一方、レッサーデーモンに代表される亜魔族は、明確な知性をもたず、他の種族(もっぱら人間)に呼び出されようとほいほい従う点、それと某中級魔族に『魔族とも呼べない、中途半端なシロモノ』と言われていることなどから、創造者を持たす、過去に滅びた魔族の力の残滓などから、自然発生的に増殖するものと思われる。
●格付け【かくづけ】
魔族は能力に応じて上・中・下+亜魔族の四段階に分類できる。 見分けるコツは、外見が人間に近いかどうかである。
その根拠は、力の強いものほど思いどおりの姿を取れる、ということなのだが、そもそも魔族が人型を取りたがるのは『そのほうが何かと便利だから』というだけの理由であるため、状況や趣味によっては、力はあっても人間に化けようとしない個体もいる。
・亜魔族【あまぞく】
レッサー・デーモンと、その上位種であるブラス・デーモンからなる最下級の魔族。 もちろん最弱だが、そのかわりに数が多く、絶対数の少ない魔族側の主力兵器(本気で兵器兼非常食扱い。 軍用犬か?)である。
自らの力のみでは足りず、あたりの小動物など自我の弱い生物に憑依し、その肉体を変質させることで具現化する。 そのため、魔族としては例外的に物理攻撃も有効なのだが、防御力も対魔抵抗力もかなり高い部類に入り、攻撃面でも吠え声ひとつで十本単位の炎の矢を出現させるなど、並の戦士や魔道士にとっては充分厄介な相手である。
基本的に知能は低く、上位の存在に指揮されない限り破壊衝動のみで行動するが、憑依先の肉体によって多少能力が増強されるのか、人間を素体としたレッサー・デーモンは、何とか会話ぐらいはできるようである。
なお、世間一般で『魔族』という場合は、大概はこの亜魔族(特にレッサーデーモン)を指している。
・下級魔族【かきゅうまぞく】
自力で具現化できるが、完全な人型までは無理、という程度のクラス。 ただしけっこう幅か広いのか、下級同士でも割と上下関係があったりする。
そのため一概には言えないが、知能の高さを別にしても、レッサーデーモンと比べて『子猫と虎』くらいの力量差がある。
規律がゆるいのか、各自かなり好き勝手に行動し、人間と契約を結ぶこともある。
・中級魔族【ちゅうきゅうまぞく】
世代としては将軍・神官、およびそれらの直下の魔族がここに分類される。 完全な人型を取ることができるが、中級の中でも下位にあたるものは、ある程度のダメージを受けると外見の維持ができなくなり、本性をあらわにする羽目になる。
ここまで来ると、人間の力でどーこーしよう……というのは(よほどの精鋭が集まってないと)不可能なので、関わり合いにならないに越したことはない。
・上級魔族【じょうきゅうまぞく】
残りものの魔王および五人の腹心がここに入る。 たぶん。
……実のところ、現在(2000年八月上旬)に至るまで原作中に『上級魔族』なる表記は出てこない。
しかし下・中と来たらやっぱりその次は上だろうし、腹心までが中級に分類されるとも考えにくいので、勝手に作ってってしまった。
ま、別にいいたろ。 たぶん。
●金色の魔王【ロード・オブ・ナイトメア】
すべての闇の母、魔族たちの真の王、ありし日の姿に帰るを望みつづけるもの。
闇より暗き存在、夜より深きもの、混沌の海 たゆたいし
こんじき
金色。
全き虚ろ。
すべての混沌を生み出せし存在。
すなわち──
ロード・オブ・ナイトメア
悪夢を統べる存在── (以上、
クレアバイブル
異界黙示録より抜粋)。
あまたの世界の下に横たわる混沌の海、万物の
オリジン
起源。 それこそが『金色の魔王』の真の姿である。 TV版(NEXT)においては『巨大な重力エネルギー』という解釈のもとに描かれた。
『神』、グレート・マザー、『一者』、絶対無など、神話や哲学・神学系の用語にもその片鱗は現れている。
まじめに考えようとするとわけがわからんのだが、そもそもが異界黙示録(水竜王)でさえ断片的にしか知らないほどに巨大な存在なので、あまり深く考えないことをお勧めする。
在りし日の──すなわち万物が存在する以前の状態に帰るを望み、魔族たちを生み出した、魔王の中の魔王。 しかし同時に、すべての神々と命あるものたちの祖でもある。 今のところ魔族寄りのようだが、本当のところ、何考えてるのかは不明。(単に気まぐれなだけとの説もあり)
ギガ・スレイブ
重破斬 暴走によって召喚されない限りは直にちょっかい出せないため、現在はあとがき等の場で
さくしゃ
神坂氏に対しロビー活動を行っているようである。
その際は本名のイニシャルである「L」を名乗るが、肝心のフルネームは未発表。(『金色の魔王』というのは『獣神官』や『赤眼の魔王』と同じく
ふたつな
異名であり、本名ではない)
しかしイニシャルがLで『金』色だったり、某別シリーズのアニメ版に出てきた魔王調伏の呪文中に『明けの明星』という単語があったり(なしてスペオペでんなもんが……)、スレイヤーズ!の母体となった作品の主人公の名前が『ルナ』で敵幹部の姓(?)が『ガブリエル』で、しかもその作品内における役割(普通の人間のフリして
マジック・ショップ
魔法道具の店経営)をみずから『ほとんどどこかの魔界都市のお医者さん』と評していることから、魔王としてはポピュラーすぎて、最近は敬遠される傾向かなくもない、あの名前であることはほぼ確実である。
●赤眼の魔王【ルビーアイ】
個体名シャブラニグドゥ。 四人(『金色の魔王』を除く)いる魔王の一柱で、スレイヤーズ!の舞台である世界を担当する。
世界の存亡を賭けた赤竜神スィーフィードとの死闘の末、これを滅ぼすも七つに分断され、人の心の奥に封印される。 長編第二部終了時では、七体中三体が復活し、うち二体が消滅、残る一体も、他のかけら=自分自身との間でさえ意志の疎通もろくにできない状態で、カタート山脈中に封印されている。
なお、この七つのかけらの間には意識の同調(記憶の共有)が見られるが、各自の
よりまし
憑坐となった人間にも引きずられるのか、思考は別物であるようである。
ちなみに憑坐を見分ける指標として、『魔王の力を借りた呪文を編み出していること』というのがある。 信憑性は定かでないが。
趣味はおそらく裁縫。 なにせ舞台衣装の金ラメタキシードを自作できるほどの腕前である。
TV登場時は『エビカニ甲殻類』と言われ、作者御製年賀状のイラストでカニ鍋にされたこともあったが、デザインした寺岡氏曰く、「モチーフは蛸」だそうである。
……タコ魔王……(涙)
なんとなく名前の由来はアラビア語臭いが、未調査。 なお、『ルビー』という単語は本来それ自体が『赤』と言う意味なので、鉱物のルビーとはもしかしたら関係ないのかもしれない。
●五人の腹心【ごにんのふくしん】
魔王が生み出した五体の高位魔族。 その絶大な力を借りた黒魔術も世に多い。
それぞれが、直属の部下である
ジェネラル
将軍 と
プリースト
神官、およびその下位の魔族を擁するが、現在は上司が臥せっているためか、リーダー格の冥王フィブリゾが指揮をとっていたものの、それほど協力は密ではなく、フィブリゾ滅亡後はいっそうバラバラになったようである。
魔竜王を除く四体は、降魔戦争以後『神封じの結界』の維持につとめていたが、魔竜王の離反と粛清、冥王の滅亡による結界の一部解除……と状況が激変したため、現在の動静は一部を除き不明。
・冥王【ヘルマスター】
司る属性は『精神』、個体名はフィブリゾ。 五腹心の首魁にして
アストラル・サイド
精神世界面を自在に操り、策謀を
たしな
嗜む。 しかし見かけはお子様。 ……といっても、その外見(11、2歳の美少年)すら標的を油断させる為の計略の一環なのだが。 ともあれ、降魔戦争後は全魔族を取りまとめていたことからも、その力量はうかがえる。
人の輪廻転生を『視る』能力をもち、人の中に封印された主・シャブラニグドゥを探していた。 しかし確信が持てなかったのか、なかなか見つからず業を煮やしたのか、『騒がしくなったら勝手に覚醒するだろう』という大雑把な目論見で
降魔戦争
を引き起こす。
無事魔王が復活したのちは、特攻役に選ばれた魔竜王に代わって神封じの結界の拠点のひとつ、『東』の維持を任される。 本来の配置は、エラい人の指定席『中央』である。
降魔戦争より千年、復活した第二のかけらを倒した人間の魔道士が『金色の魔王』の呪文を操ることを知り、その力を暴走させて世界を滅ぼそうと画策するが、土壇場で失敗し、狼狽したまま自爆同様に滅びる。 その魔力、知略、邪悪さと比べ、かなり情けない最期であった。
彼に仕える冥将軍・冥神官は、降魔戦争時に捨て駒に使われて全滅しているのだが、一説によると女性形ばかりで計八人だったらしい。 ……おーい?
・獣王【グレーター・ビースト】
属性『地』、担当区域は『南』、個体名ゼラス=メタリオム。 元祖安直ネームギバー。
他の腹心は部下をそれぞれ複数作り出したが、獣王直下は獣神官ゼロスただひとり。 そのためゼロスは五腹心に次ぐ力を持つに至ったのだが、『力の集中による効率性を目指した』というより、単に『いっぱい作るのがめんどくさかっただけ』じゃないかと思われるのは、やはりその命名の簡潔さゆえだろう。 自分は長いのに。(余談だが、現在判明している魔族の中で名前がふたつあるのは、彼女のほかには長編二巻で出てきたギオ=ガイアのみである)
本性は羽の生えた巨大なワーウルフだが、人間形態が女性態であると発表された時は少なからぬ波紋を呼んだ。 しかも『ピンクのフリフリエプロンがよく似合う』!!
その後もメディア露出は極端に少なく、唯一TRY最終回のエンディングで登場した煙管と美脚を根拠に『セクシーお姉様』を想像していたら……長編15巻でついに登場した時は、見た目二十歳ほど、日輪のごとき金髪を短くまとめた……タレ目で大柄、旅人風、堅苦しい言葉遣いの、なんか体育会系なお姉様だったっ!(; ̄□ ̄)。 まあたしかに、見方によってはエプロン似合いそうだったが……イメチェンか、はたまた我々は騙されていたのかっ!?(ゼロスの趣味に合わせてた、ってのもありかな)
ただしこの登場シーン、後述の海王と一緒くたの上、どちらがどちらとも明記されていないので、ひょっとしたら入れ替わっている可能性もある。
・覇王【ダイナスト】
属性は『風』、所轄は『北』、個体名グラウシェラー。 またの名を『マネマネ大王』。
冥王消滅後、その損失を取り戻そうと第二次降魔戦争勃発を画策。 ディルスの国王に化けて部下ともども王宮内に潜入するが、たまたま向こうからやってきた魔王のかけらは、仲間とともに自覚のないまま(殺さないよう手加減していた)彼をドツキ倒して去ったうえ、静養中に勝手に覚醒して速攻で消滅。 とても虚しい。
たぶん今(長編二部終了時)でも養生中。
それだけならば生出演時の重厚な台詞や力量で、何とか大物魔族としての面子は保てたろうが……目覚めた第三の魔王がご丁寧にも計画の真相──手当たり次第に憎悪を煽って、その影響で魔王が覚醒してくれるのを待つ──のみならず、まんまフィブリゾの二番煎じであることまで暴露してくれたおかげで、威光も地に落ちた感がある。 五腹心中で唯一、イラスト化してもらえなかったのもコイツだし。
他人に化けていたため、彼自身の人間形態は不明。 ところでリナにネーミングの安直さを指摘されたとき、『たかが道具の名に、なぜこだわる必要がある?』と返していたが……直下の部下の名が「グラウ(orグロウ)とシェーラでグラウシェラー♪」だけならともかく、「ダイン(仮)とノーストでダイナスト♪」とまで来るようじゃあ、好きでやってるとしか思えん。 ひょっとして負け惜しみか? あの台詞。
・海王【ディープシー】
属性はもちろん『水』。 テリトリーは『西』。 個体名ダルフィン。 略してダルフ。
長編全体を通して当人も部下も全く動く気配がなかったため、たぶん出ずに終わると思っていたら、15巻でいきなり出演。
ついにヴェールを脱いだその素顔(?)は、ひとことで言うなら『お嬢』。 二十歳ほど、漆黒の流れるような長い髪、蒼いドレスと上品な装飾品を多数身に付けた、華奢で黒目がちの女性であった。
髪の色や慇懃に見えて強引な点、ことの成り行きを楽しむかのような言動から、どこぞの獣神官との相似性が指摘され、実は彼女は獣王であるとする人も多い。 実際にその可能性もあるのだが、『黒髪=獣王』はともかく『金髪=海王』にはかなり無理があると思うので、ここでは『海王=黒髪説』を採用した。
・魔竜王【カオスドラゴン】
属性は『火』。 初期位置は『東』。 個体名ガーヴ。 スレ随一の親父……もとい兄貴系キャラにして、人・魔・竜のトリコロール。
もともとは竜の属性を持つだけのただの高位魔族だったが、降魔戦争末期にその特性を買われ、上司にワラ人形代わりに使われて殉職。 滅びてまではいなかったので、放っておけばそのうち復活するはずだったが、
水竜王が最期にかけた術により、人として転生を繰り返す。
やがて魔族としての力や記憶を取り戻したが、既に人の意志が混じりこんでいたため、己が存在しつづけることを望み、部下を引き連れ造反。 復活した魔王に世界ごと滅ぼされるのを防ぐため、自分で倒そうとした矢先、冥王に先手を打たれて滅ぼされた。
魔族本隊との戦力差を補うため、他種族の力を利用すべく方々に手下をもぐりこませ、部下を通じ竜やエルフにも協力を要請していたが、交渉役が悪かったのか、あまり信用されていなかったようである。