ソロモン諸島沖地震 復興支援情報

2007年4月2日にソロモン諸島を襲った地震・津波被害に対する支援情報を随時発信します。

ラノンガ島 調査報告(APSD白藤)

2007-04-17 15:29:31 | Weblog
4月16日


昨日、被災地への二度目の現地調査に入っていたAPSD白藤が、ムンダよりホニアラに戻ってきました。

今回の調査では、ラノンガ島の被害状況を中心に調査を行いました。
下記に、白藤からのレポートの一部を抜粋して掲載します。

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ムンダやノロでは地震による影響で家具が倒れるなどの被害はあったそうであるが
家屋が倒壊するなどの甚大な被害はなかったとのこと。
ただし、一部の住民は地震による恐怖から山奥でテント暮らしをするようになった。
情報ソースが極めて限られるソロモンでは根拠のない噂が瞬く間に広がってしまうこともあり、
正確な情報を地方住民に提供する必要性を感じる。

震源地シンボ島に近いラノンガ島では地震による被害が甚大であった。
倒壊するまでには至っていないものの柱が傾き住める状態にない家が目立った。

(中略)

現在村人の一番の心配事は水の確保である。
村にこれまであった川は全て干上がり水浴びも、飲料水確保も出来ない状態に陥ってしまった。
今のところ昔使っていた湧き水が再び復活し、それを頼る状況である。

調査中に出会った測量士によると以前と比べラノンガ島は約6m地面が隆起したとのことである。
ボートから島を観察すると地すべりが著しくガーデンを失った村人も少なくない。

ギゾからボートで1時間ほどに位置するラノンガ島であるが物資の供給は十分でなく、
被災後各家庭には2バックの米が配給されるにとどまっていた。
総じてラノンガ島は、津波より地震による被害が甚大で地面が隆起したことによる
川の干上がりや地すべりなどは自給自足の生活をする彼らにとって恐怖である。

ノロに帰る途中に一週間ぶりにギゾに立ち寄ったが町には人が押し寄せ、
一部の商店も営業を再開しだいぶ活気が戻ったように感じ取れた。
ギゾは現金収入獲得機会が他の地域に比べて多く、
援助物資のほとんどはギゾを経由して配給されることもあり
復興に向けてのスピードは比較的速いかと思われるが、
ラノンガ島、シンボ島、ベララベラ島などの被災地でありながら
リモートエリアに属すような地域に対する支援が今後は重要かと思われる。

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今後、今回の現地調査報告を受け、支援方法の検討を進める予定です。



(情報提供者:PCC所長代理 白藤謙一)


ソロモン諸島復興支援会のHPはこちら→http://www.sus-crew.com/


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