青空ヒュッテ

登山歴15年目・筋金入りの雨女が青空の下の稜線歩きを求めて今日も山に登ります。

鳳凰三山縦走(1日目)

2012-09-22 13:49:35 | 南アルプス

 鳳凰三山縦走 2012.9.15(sat)-16(sun)

 

【データ】

標高:

薬師岳@2,780m、観音岳@2,840m、アカヌケ沢ノ頭@2,750m

ルート:

1日目:芦安村営駐車場~夜叉神峠~苺平~南御室小屋
2日目:南御室小屋~薬師岳~観音岳~地蔵岳~高嶺~白鳳峠~広河原

標高差:

1,460m
*1日目@+1,130m、-80m/2日目@+405m、-1,311m

歩行距離:

1日目@約8km(歩数:約22,300歩/約930kcal消費)
2日目@約9km(歩数:約28,000歩/約1,090kcal消費)
合計約17km(歩数:約50,3000歩/約2,020kcal消費)

歩行時間:

1日目@約4.5時間(09:28出発、13:58小屋着、休憩含む。)
2日目@約8.5時間(05:06出発、13:43広河原着、休憩含む。)

アクセス:

甲府昭和ICから芦安村営駐車場へ約1時間。

 

 【行程】

 
今年の9月の三連休は、今まで何度も候補に挙がっていながら、
天候その他諸々の理由により何度も見送ってきた鳳凰三山を縦走してきました

まずはコース選びから。
テン泊の場合、宿泊地は鳳凰小屋か南御室小屋のどちらかになりますが、
鳳凰小屋は狭い上に人気が高く、足の踏み場もないほどきっちり詰めてテントを張らされる
と聞いていたので南御室小屋ベースとすることはすんなり確定。

続いてコースですが、当初は
南御室1泊で、2日目は空身で鳳凰三山を縦走し、
南御室でテントを撤収して夜叉神峠まで下山する強行プラン。
又は
南御室2泊で、2日目にのんびり鳳凰三山を縦走し、
3日目にテントを撤収して午前中に夜叉神峠まで下山する極楽プラン。
のいずれかの予定でしたが、
最終的には、ガイドブックの「樹林帯の急下降が続き、うんざりするほど下り」という記載に
尻込みして選択肢から外していた、1泊2日の白鳳峠下山コースを選択しました。

2012年9月15日(土) 04:00起床、05:10出発。
最近定着した相模湖から直接中央道に乗るコースで甲府を目指します。
談合坂SAに寄ったところ、駐車場が満車でさすが連休初日の賑わいを見せていて、
これはトイレも大行列かもと思ったら意外にも空いていて、
ちょうど朝食時だったので皆さん食事のために立ち寄っている様子でした。
我が家はトイレを済ませ、行動食のパンを調達したらすぐ出発です。

08:00に甲府駅で麓周遊1人旅に繰り出す父を下ろし、
一路芦安村営駐車場を目指します。
途中でおにぎりを調達すべく何軒かコンビニに立ち寄りますが、
早朝発の登山者に買い占められたようで軒並み売り切れ状態に
3軒目のファミマでちょうどおにぎりが到着したタイミングだったので
無事に賞味期限にたっぷり余裕のあるおにぎりをゲットしました

09:00頃に芦安村営駐車場に到着。
第一希望は夜叉神峠でしたが、さすがにこの時間じゃないかなと思い、
一応芦安に停める心づもりでやってきましたが、
一応係のオジサンに夜叉神に空車がないか尋ねると、
夜叉神は1時間半くらい前に満車になったとのこと。
それどころか、芦安も満車なので500mくらい下った臨時の駐車場まで引き返せと言われ、
母が食い下がったら「じゃあ自分で確かめてみて」と言われ、駐車場まで通してくれました。

どこでもいいから隙間はないかと探して進むと、
なんと目と鼻の先の第一駐車場で、道路脇のデッドスペース
(傾斜がきつくて駐車に不向きで斜線が入ったスペース)が開いていました
実はここは以前係員の人に許可をもらって停めたことがあるスペースだったので、
迷わずそこに駐車しました
探せば他にもスペースはたくさんありそうだったので、
オジサンの言うことは信じないで自分の目で駐車スペースを探すのが鉄則です。
(因みにオジサンを信じてずいぶん下の駐車場まで引き返していた人が結構いました。)

当初の予定では駐車場に10時前に到着して、
10:10のバスで夜叉神峠に向かうはずでしたが、
この時間なら乗合タクシーがあるかも、と踏んですぐに身支度をし、
タクシー乗り場まで向かおうとしていたら、
ちょうど目の前に1台のタクシーが停まり、
「どこまで行くの?」と聞かれて「夜叉神」と答えると、
「ちょうどよかった」と言って、なんとその場で乗せてもらえました
たまたま夜叉神に向かう男子3人組が乗っていたので
運転手さんにとっても私たちにとってもラッキーでした


09:25に夜叉神峠駐車場に到着。料金は1,000円也。
バス代510円と比べるとかなりボッタクリ感が強いですが、
時間をお金で買ったと思えばやむなしと言ったところでしょうか。
因みに広河原までも料金は一律1,000円で、
広河原まで行く場合は協力金+100円が加算されるシステムになっています。

夜叉神のゲート前のトイレで用を足します。
その間に駐車場が空いていないか確認したら、1台だけ空いてました。
ただ、途中道路工事中で未舗装区間があったので、
結果的には芦安に停めて良かったです




09:28に夜叉神峠登山口@1,380mを出発
ここからはまずコースタイムで1時間の夜叉神峠@1,770mを目指します。
因みに登山届提出ポストは写真の階段を上がった目の前の東屋にありました。


登山道に入るとすぐお花畑が。
ノコンギクと白いトリカブト。左上はよくわかりませんでした。


最初のうちは少し傾斜がきつめでしたが、この時間は人もいなくて静かな登山を楽しめました。
右下の花はおそらく外来種・・・?


09:51にあと40分の地点を通過。
出発してから20分ちょっとなので、コースタイムどおり1時間で着きそうです。


ジグザグに折れながら高度を稼いで登ります。
10:17にあと15分地点を通過。若干ペースが遅れてますが、
今日は南御室小屋までで、予定より大分早く出発できたので、
時間は気にしないでなるべく汗をかかないようにゆっくり進みます。


登りきって、10:28に分岐を通過。右に曲がってあと3分で夜叉神峠です。


10:32に小屋前に到着。夜叉神峠からの景色は・・・


真っ白でした(涙) まあ明日があるので、今日は雨が降らなければよしとします。
時折涼風が吹いて歩きやすかったので、却ってこれくらいの天気で良かったかもしれません。


上は分かりませんでしたが、下はノコンギク。


歩きやすい道が続きます。


木の枝にぶら下がった看板。
ドコモとauなら道中に通話圏内がありますが、
ソフトバンクは芦安の駐車場で既に圏外だったので、
知らずに予約なしで行ったら野宿になっちゃうんでしょうか・・・


なだらかな道が続きましたが、目の前に急傾斜が現れて(うっかり撮影し忘れましたが
岩の上にザックを下ろして立ちっぱなしでおにぎりタイム
今までセブン派でしたが、今回ファミマのおにぎりにしたら、
お米がふっくらと柔らかくて、セブンより断然美味しかったです
特に山の上ではあのセブンのぎっちぎちに固められたおにぎりは
食べるのが結構大変だったので、これからの山おにぎり調達先はファミマに決定

ということで、おにぎりで体力を充電したらすぐ出発です。


12:00ちょうどに杖立峠@2,170mに到着
コースタイムでは登山口から3時間ですが、約2.5時間で来れました。
休憩スポットでは先行の登山客が多く見られましたが、
芦安の満車状態の駐車場を考えるとまだまだ人が少ないので、
あの駐車場に停めた人のほとんどが広河原か北沢峠に向かったようです。
ということで、連休中の鳳凰三山は思ったより空いてました


ずっと樹林帯が続きます。うっすらと木漏れ日がありますが、青空は見えません


歩きやすい道が続くので、トレイルランナーにも人気があるコースのようです。


樹林帯を抜けて、開けた場所に出ると、


看板の字は消えて判読不能ですが、山火事跡@2,300mに12:45に到着。


ちょうど青空が広がって、どうやら今日は雨は降らなそうだと一安心。
苺平までの最後の登りに入ります。


日当たりがいいので、ほんの少し紅葉が始まっていました。


こちらは黄葉。


急登を進むとまた予約を促す看板が。


登りきると、なだらかな樹林帯が続きます。


ダケカンバの樹林帯。

 
13:30に本日の最高地点である苺平@2,510mに到着
この辺で、どうやら一本前のバスに乗った人々に完全に追いついた感じでした。
因みにここまでコースタイムだと5時間ですが、実際はテン泊装備で4時間だったので、
これなら朝早く出れば夜叉神峠から日帰りで鳳凰三山ピストンも十分可能そうです
今日はまだ4時間しか歩いておらず、全然疲れていないのでここでも休憩しないで先へ進みます。
(結局杖立峠前でおにぎりを立ち食いした以外は休憩なしでも余裕でした。)


苺平から南御室小屋までは80mの下りで30分の道のりです。
苔が黄葉しているスポットなどもありました。
ガスが増えたなと思ったら。


小屋まで60mの携帯(ソフトバンク以外)通話可能エリアで雨が降り出しました


そして、13:58に南御室小屋に到着したところでザーっと本降りの雨に降られ、
慌てて木陰に避難します

2分くらいで小ぶりになったのでテン場確保に乗り出します。


雨をよけられる、左奥の木陰のエリアを無事ゲット
15分ほどで無事設営を完了しました。
今回は、白鳳峠からのキツイ下りに備えて2人用の小さなテントで軽量化を図りました。
因みに靴も軽登山靴にしましたが、登りは足取りも軽く楽ちんでしたが、
下りでは足にダメージが蓄積されたので、
白鳳峠から下山する場合は重登山靴必携です


因みにここのテン場は石がないのでペグ必携なのに、
母にパッキングを任せたら「絶対あるはず」とペグを持ってきていませんでした
情報通り気休めにもならない大きさの石ばかりでどうしようかと思いましたが、
とりあえずすぐ近くの木に矢印のとおりにロープをつないだので、
強風が吹いても飛ばされることはないなと一安心。
テン場の周りには石は殆どありませんでしたが、
途中のテン場中心部や薬師岳へのルート上には大きな石がいくつかあったので、
後でそちらを拝借して結びつけて、ペグなしでなんとかなりましたが、
他の人は皆ペグを打ってたので、やっぱりこのテン場はペグ必携です。。。

ところでこの場所、最初は木の下なので虫が多そうだなと思いましたが、
落ち葉によって下が腐葉土になったようで、とてもふかふかな状態で、
今まで泊まったどのテン場よりも快適に眠れました
トイレからは一番遠い場所ですが、安眠を確保したいならおススメの場所です


テン場にはトリカブトの花畑がありました。


テントの設営を済ませてから、雨も完全に止んだので小屋で受付をします。
小屋泊まりの人も集まって受付待ちで行列ができていましたが、
なんとか受付完了。1人1泊500円ずつでした。


小屋の内部。今日は通り雨に降られましたが黒板の天気予報通り曇りベースだったので、
どうやら明日の晴れ予報は信頼できそうです

 
こちらは外来トイレ。
左上写真の看板は、「←水場、↑女子用トイレ、→冬期男女兼用トイレ、WC男子小用」という案内です。
左下写真のとおり、ヤナギランの背後にトイレがあります。
右写真の手前2つが女性専用の個室ですが、明るいうちは皆守って利用していましたが、
翌朝真っ暗闇の中では全ての個室が男性に占領されていて(=大便利用)大変迷惑でした
因みに全て洋式で、便座にはテープ式?のカバーが貼ってありました。
ペーパーは備え付けがありますが、なくなったら小屋まで取りに行くシステムになっていました。


トイレを通り過ぎた一番奥には水量の豊富な水場が。
これぞ正真正銘本物の南アルプスの天然水です
キンキンに冷えていましたがまろやかで美味しい水でした


小屋の左手に薬師岳に続く縦走路があります。
明日は日の出前に出発予定なので、少しだけ偵察しましたが、
サンダル履きではあまり先にも進めずすぐに引き返して来ました。


道の脇には秋の花畑。


ヤナギランがきれいに咲いています


テン場を振り返ると大分テントの数が増えてきました。
因みに我が家のテントは下の写真の矢印のとおり。一番奥です。
この日の南御室小屋のブログにもほんのちょっと載ってました


小屋を背後から見るとこんな感じ。やっぱり北アルプスとは大分環境が異なりますね。


一通り小屋周辺の偵察を終えて、まだ15:30とかなり早いですが、
ベンチも満席となりつつあったのでかなり早めに夕飯の支度に取りかかります。
因みにこの時点でTシャツだけ着替えたのですが、
三種の神器としてご紹介したギャツビーで汗を拭いたら冷却効果が効きすぎて、
しばらくぶるぶる震えてました
さすがにこの季節は山の上では冷却タイプは避けた方がよさそうです。。。
上着としては、フリース一枚でも大丈夫でしたが、
食後の歯磨きタイムには大分日も暮れて寒くなったので上にレインウェアの上着を羽織りました。
ダウンを着てる人も結構いましたが、まだなくても大丈夫そうな気温でした。


さてこの日の夕食のメニュー。
まずはコンビニで調達したサラダ(左上)と、鎌倉山のチーズハンバーグ(右上)に加え、
コンビニのおにぎり(左下)もお餅と一緒に焼いてみました。
コンビニおにぎりをただ焼いただけの焼きおにぎりでも、
ホカホカ温まって海苔もパリッと香ばしく焼き上がるので意外に美味でした

お腹いっぱい御飯を食べて、歯磨きとトイレを済ませたらグリナを飲んで16:30には就寝
明日はいよいよ鳳凰三山を縦走したら、一気に広河原まで下山します

 

2日目・前編に続く

 

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