プールから上がり、部屋に戻るまでの間
何故、いきなり中華鍋が飛んで来たのかを
考えながら部屋に戻る
部屋のドアを開けるや否や、2本の包丁が
飛んで来たのを、マトリックスのネオが銃弾を
スローモーションのように避けるがごとく
避けたものの、映画のように格好良くいかず
今度は、ゴツンと床に後頭部を叩き付け、ブリッジ
状態に広げた股間に、フライパンが直撃し
後頭部と股間を押さえ悶絶してるところを、
女性が泣きながら出て行くのが見えた瞬間、
その女性の足の裏が、視界一杯に覆い被さると
グニュっと俺の顔を踏みつけ、部屋から出て行った
悶絶しながら、久々に平和な朝を向かえたと思った矢先
、いつもより過激な朝になったと思った
部屋に入るや否や、目の前に飛び込んできたのは
まるで、台風か竜巻が通り過ぎたのかと思える程に
荒れに荒れた部屋が視界一杯に広がってる
「何じゃこりゃ・・・、一体何が起こったの?」
とリビングの方を見ると、一人の男がタバコをふかし
ながらソファーに座っていて、その男と目が合うと
「あっ、タバコでもどうぞ」
とタバコを渡され
「あ、すいません・・・、って違うだろ」
と思わず突っこむ
二人で、荒れた広い部屋を片付けながら
出て行った女性の彼氏は、2年19組の島岡達也
芸能人でない生徒であった
「彼女と喧嘩?、何で」
「色々、訳ありで・・・」
人の部屋で喧嘩するなよと思いつつ
「浮気か?」
「じゃないなぁ~」
手の甲を頬に当て
「こっちか?」
「先生じゃないんだから」
「俺も違うぞ」
「いつも、女性キャラのコスプレしてるじゃん」
「あれは深津先生の・・・、かな・・・?、いや違うぞ
断固として、俺はこっちじゃない!」
「どうでもいいですよ」
「だな」
粗方、部屋を片付けると、島岡は彼女を探しに
部屋を出て行き、俺は学校へ出向いた
教室で出席を取りながら、一人来てない事に気付いた
「ありゃ?、蒼井は?」
「居ますよ」
「変態の方じゃない、蒼井そらだ」
教室の誰に聞いても知らないという
「そか・・・、ちと探してくる、今日の一時限目は自習な」
と言い教室を出るなり
「うほ~、どっひゃあ~」
と騒ぎ出し、とたんに隣のクラスの担任の江角先生が
鬼の形相で怒鳴り込んで来た
「てめぇら、やかましいんじゃ、こっちは生理痛で
頭が重いんじゃあ、ボケー!」
一瞬で、教室内が凍ったように静まり返り、キッと
釣り上がった目で睨まれ
「今度、騒ぐような事起こしたら、お前の玉潰すど」
まさに、蛇に睨まれた蛙状態・・・
江角先生が蛇女に見え、舌がチロチロと出たり入ったり
しているように見えた・・・
その3へ続く