さくらねこ見守り隊

しあわせを運んでくれる猫たちを守りたい
さくらねこのPhoto Blog

30.そして…秋

2005年12月08日 | か~このお話 絵本

都会で暮らすカラスの親子…
人間達が見過ごしている小さな生命。

ちょっとだけ足をとめて
赤く染まっていく木々を見上げると
そこにもかけがえのない命が息づいています。

ひょっとしたらあなたも
か~この親子に出逢えるかもしれません。
おわり…


29.小さな命

2005年12月08日 | か~このお話 絵本

2005年の夏が終わりに近づいた頃、
3羽になってしまったか~この家族は
おちびさんが渡ることの出来なかった大きな道路を越えて
兄弟の思い出がたくさん詰まった場所から引越しをしました。
羽を痛めたか~こにとっては決死の旅だったに違いありません。

大切な子供達を2羽も亡くしてしまった
お父さんカラスとお母さんカラスの決断だったのでしょう。

か~こは大空へは羽ばたくことはできないけれど、
梅の木の傍で今日も元気に暮らしています。
お父さんカラスもお母さんカラスも
いつも近くでか~こを見守っています。
もちろん、あおいさんも…
つづく…

28.夏

2005年12月02日 | か~このお話 絵本

8月に入り、暑い暑い毎日が続きました。
か~こは枝の上で寂しそうに過していることが多くなりました。

お兄さんとお昼寝をしていた木陰で過す日もありました。
おちびさんのお気に入りの岩で眠る夜もありました。

ある日、か~こは怪我をしました。
片方の羽をひきづるようにして歩いています。
か~こまでいなくなってしまう…
あおいさんは不安と悲しみで胸がいっぱいになりました。
つづく…

27.ちいさな花

2005年12月02日 | か~このお話 絵本

梅雨が明けて初夏の眩しい太陽が顔を出す頃
あおいさんはお墓にちいさな花が咲いているのを見つけました。

黄色い花は元気に飛び跳ねていたお兄さん
ピンクはあどけない表情のおちびさん

二羽のカラスが悲しまないで…と励ましてくれているような気がしました。
つづく…

26.ぬくもり

2005年12月02日 | か~このお話 絵本

梅雨も終わりに近づいたある日、再び悲しい出来ことが起こりました。
か~こが岩陰を覗き込んでいます。

そこには…
か~このお兄さんが倒れていました。
黒くつやつやした身体にはまだ温もりが残っています。

か~こは兄弟を失いました。
つづく…

24.やわらかい羽

2005年12月02日 | か~このお話 絵本

翌朝…

お兄さんとか~こが道路を見つめています。
お父さんカラスとお母さんカラスは街灯の上から道路を見つめています。
その先には、小さな羽根の塊になったおちびさんがいました。

あおいさんは、おちびさんの元に駆け寄りました。
ふわふわしたやわらかい羽…間違いなくおちびさんです。

おちびさんを手にもどってきた時、
お父さんカラスが『かぁーーーーー』と鳴きました。
まるでオオカミの遠吠えのように長く哀しい声でした。
続くようにお母さん…お兄さん…そしてか~この哀しい声が響きました。

あの時の声は今もあおいさんの耳にはっきりと残っています。
つづく…

23.別れ

2005年12月01日 | か~このお話 絵本

助走をつけては羽ばたこうとしているおちびさんを
お父さんカラスとお母さんカラスが心配そうに見つめています。
…ともすれば道路に飛び出してしまいそうです。
あおいさんは、はらはらしながら見守っていました。

その晩…あおいさんは、おちびさんが眠るまで
離れることができませんでした。
辺りが暗くなりはじめても今日のおちびさんは
いつもの岩の上に、なかなか上がろうとしなかったからです。

そして…これがあおいさんが見たおちびさんの最後の姿になりました。
つづく…

22.試練

2005年12月01日 | か~このお話 絵本

あおいさんはある日、大変なことに気が付きました。
おちびさんは羽もすっかり生えそろい、
身体の大きさもか~こと同じくらいになったのに
右肩がだらりとさがって全く羽ばたけないのです。

お父さんカラスが枝への移動を根気よく教えますが
上を見上げるばかりで、飛び上がることができませんでした。
つづく…

17.雨宿り

2005年12月01日 | か~このお話 絵本

何日かぶりに太陽が顔を出した日…
岩と岩の隙間からおちびさんが現れました。
親に教えられたのでしょうか。
おちびさんはまったく濡れることなく、身体を冷やすことなく
元気に生きていてくれました。
つづく…

16.梅雨

2005年12月01日 | か~このお話 絵本

つづじの季節が終わり…雨の季節がやってきました。
激しい雨の日が続くこともありました。
か~こ達は大丈夫でしょうか。
あおいさんは飛べないおちびさんのことが気がかりでした。
つづく…