連鎖する繋ぎ手

ロボロワやらきロワ、kskロワといったパロロワでちょくちょく書いてる書き手です。

オーバーヒートだ!

2009-03-30 22:02:40 | Weblog
明日から出張で一か月ほどいません。
土日は何とか更新できるかもー

スパロボK
ぐぐいっと進んで26話クリア
ミスト「いやあ……オーバーデビルは強敵でしたね」
緊張感の欠片もないセリフにDSぶん投げそうになったぜ。シンシアよりこいつの方がゲーム感覚なんじゃねーの。
捻りも何もなくても「何て恐ろしい相手だったんだ……」とか「ダイヤ君がいなかったら今頃……」みたいなセリフにするだけでかなり変わるというのに。
ウーに敗北してからのヴァンのイベントも、あれ原作見てないとただ狂っただけにしか見えないんじゃないか……
少し期待していたムゲンライガ―はイベントはご都合にしか見えないわ性能微妙だわ……
あ、現在はガン×ソードルートに行ってます。ゾイドルートはどうやらゴーダンナー関係のフラグどころかイベントもなさそうなので。

愚痴ばかりになりましたがこのあたりで、移動中に終わらせられるかにゃー
次は土日のどちらかでー☆

ウェイクアップ……

2009-03-29 23:19:36 | Weblog
うむ、喉の痛みも大分取れてきたのだぜー

スパロボK
現在23話
もうなんかやる気がひじょーに……
何あのギャグ回を同時にやった「だけ」の話は……
あれだけギャグ話集めた癖に一つも笑える場所がないって……そもそもバイオゾイド敵なのにジェネシス組出れないとか、ギャグにもならない……
戦闘はヴァンとチーフが大暴れ、余った的をゴーダンナーが叩き潰すのみ

早く終わらせよう……

ソウルブレイカー!

2009-03-28 21:24:54 | Weblog
寒気は消えたが喉が痛いぜ……
出張までには治さなきゃ……

てなわけでスパロボKは結構速いペースで進めとります。
正直早く終わらせてセブンスドラゴンに集中したいw
現在20話、お気に入りはガン×ソード、キングゲイナー、ゾイドジェネシス。
だが通るルートはゴーダンナー一直線……ええい、後二日早く見ていれば!
エースは1:ヴァン2:ゲイナー3:ゴウとまあ自然な流れで。
というかルージがいまいち……ハヤテは火力低くなるし、ムゲンになれば使えるようになるかなー?
内容については……まあ、ねぇw
シンがやっと出たと思ったら最終決戦で「今まで何があったの?」状態だったり、原作ではルウの復讐に力を貸したゴウが全力否定したり……
レイ?ああ、レジェンドは微妙な強さでしたねぇ……え、ガン×ソードの?出てましたっけ?と言いたくなったり……
なんと言うか、ZやWが凄かったのも合わせて厳しいなぁ、とwシステムも微妙だし……
とりあえず積みゲー積み本ってのが性に合わないので速効で終わらせてセブンスドラゴンを進める予定~

ふらふら~

2009-03-27 22:28:51 | Weblog
むぅ、寒気とだるさが……典型的な風邪ですにゃー……
うう、もう少しで年度末を過ぎるのに……
まあ、酷くはないので大人しく寝てればすぐ回復するさ、うん
というわけでプレイ日記はまだ先かにゃー

バトーン?

2009-03-26 22:00:48 | Weblog
いかん、ブログが停滞しすぎるなぁw
んー、スパロボKのプレイ日記でもつけようか……
というわけで今回は空気王氏からご指名を受けたのでバトンの方を

【01. 好きなゲームベスト3】
1:キングダムハーツ(PS2)
2:アトリエシリーズ(ザーグブルグ三部作)
3:SDガンダム GジェネレーションF(PS)

KHは伊達に200時間以上やりこんでないぜ、といったところ。
スタオー3やってる途中でメモカのデータが全部消えるという恐ろしいイデに見舞われてそのデータは残ってないけれど……orz
アトリエ系はやっぱリリーまでですねー、一応DSの以外は全部買ってますが、システムがどんどん初期の原型を離れていくのはつらいぜ。
Gジェネの難点はやり直そうと思うと相当時間がかかるところかw

【02. 嫌いなゲームベスト3】
んー、ぱっと浮かばない……
下調べ十分にしてから買うことが多いんで、その時肌に合わなそうだな、って思うやつは買いませんから。
あ、スパロボKはちょっと、きつい……ゴーダンナーと出会わせてくれたという点で相殺か……

【03. 得意なジャンル】
戦略系シュミレーションかな?
じっくり考えられる系列は好きだし、得意な方……だと思う。

【04. 苦手なジャンル】
アクション、格ゲー、落ち物系
逆にじっくり考えれない物は苦手っていう話……

【05. 感動したゲーム】
メタルギアソリッド4(PS3)
我が家にある唯一のPS3ソフト、というか購入から半年以上過ぎてるのに未だにこれ以外ないってのはどーよと思ったり。
もう細かいとこ一つ一つにすげー!とはしゃぎましたw今までのMGSを思い出させる演出にも素直に感動っ。

【06. 泣いたゲーム】
ファイナルファンタジーⅩ(PS2)
いくつかあるけどメジャーなところで。いやD.C.とか書いていいなら嫌いなゲーム以外今までの全部D.C.に(ry
それは置いておき一番ぐっときたのはアルベドホームでのイベントとジェクト戦直前。
あれはもう泣くしかなかった。

【07. 大笑いしたゲーム】
うーん、基本ギャグ要素メインのってやらないから何とも……
あ、タイトルで爆笑したのは「萌え萌え二次大戦(略)(PSP)」バーローwwww

【08. 絶句したゲーム】
萌え萌(ry
ファイナルファンタジーⅩⅠ(PS2)
オンラインゲームが初めてだったから、もう言葉にできない感覚で胸がいっぱいだった……

【09. 思い出のあるゲーム】
聖剣伝説3(SFC)
本格的にゲームに嵌り始めたのがこれをやってからだったのだぜ。
友達と集まって入れ替わりでわいわいやってて面白かった……

【10. 初めてやったゲーム】
えーと、幼稚園ぐらいだから微妙だけど……
多分お婆ちゃんの家でやった「SD戦国武将列伝 烈火のごとく天下を盗れ(FC)」だったかな……?

【11. 耳に残っているゲーム音楽】
ペルソナぁ!
4の曲はどれも好きですなー

【12. 持ってるゲーム機】
FC・SFC・PCエンジン(起動不可)
メガドライブ・ゲームギア・セガサターン・ゲームボーイ(初代・カラー・ライト)・ワンダースワン(初期・クリスタル)・ニンテンドウ64(数年起動していない)
PS・PSone・PS2・PS3・ゲームキューブ・Wii・ゲームボーイ(アドバンス・同SP)・ニンテンドーDS(起動中)

……何だこの数w

【13. 初めて買ったゲーム機】
確かお年玉でゲームボーイを買ったのが最初かな?

【14. しっくり来たコントローラー】
一番長く持ってるし、PSのかなー
Wiiは合わない……てか腕疲れるだけだぜ

【15. 思いついたゲーム的有名人】
堀井さん、すぎやまこういちさん、高橋名人、有野係長

【16. 次に回す人】
んー、特別指定は……エース氏頼んだ!

17話なのだぜっ

2009-03-17 22:54:06 | パロロワ
今回はタイトルと内容一緒でー

タイトルは「揺らぎ」
内容そのまんま、フェイトが殺し合いに乗るかどうか揺らぐという話。
……というか他に言うことがないかも……w

揺らぎ

2009-03-15 15:30:16 | 自分ロワ
A-7、灯台のすぐ傍に一人の女性が立っていた。
雷のような金色の髪が、風になびいて夜天の空を舞う。

「……殺し合い、か」

その女性、フェイト=T=ハラオウンは小さく呟いた。
殺し合い、そんなもの、誰がすき好んでやるものか。
そう考える、そう考え、考え……本当にそれでいいのかと、心のどこかから問いかけられる。
死者の復活、昔失った母の命を蘇らせられるチャンスをふいにするのか。

「何を考えてるんだ、私は……!」

母を、プレシアを生き返らせてどうする。
そのために仲間達を殺さなくてはならないのでは、考えるまでもないだろう。
そうだ、こんなことを強要する犯罪者の言うことなどを聞くわけがない。聞いていいわけがないのだ。
自分は管理局員として、こんな殺し合いを止めないと……

――でも、もしもなのはやエリオ達が死んだら?

動き出そうとした足が止まる。
体が震えているのが自分でもわかった。
考えたくない、そんなこと、想像ができない。

もしも……もしもだ。
あの死者を一人だけ生き返らせるという言葉……その生き返らせるという方法に回数制限がなかったとしたら?
それなら、あの女性を倒しさえすればこの殺し合いの中で死んだ人達も生き返らせることができるのではないだろうか。
だとすれば……この島からの脱出を考えるより、あの女性を倒す方法を考えた方が現実的なのでは?
当然監視はされているだろう、そこで表面上は言うとおりにすれば向こうも油断するはず。
最後の一人となり、もう一度対面した瞬間に制圧すれば……

灯台の壁へと頭をぶつける。
自分は、先ほどからいったいどうしたというのだ。
後で生き返らせるから一度殺してしまう? そんなのまともな人間の思考ではない。
大体死者を蘇らせるなど、命というものへの冒涜だ、そもそもロストロギアでもそんな事が出来るとは思えない。

だけど、胸が痛む。
なのはが、エリオが、キャロが死んでしまう最悪の未来が浮かび、自分の意思とは関係なくその身が震えてしまう。

「やっと、やっとわかったよ、母さん……」

……自分はなのはやはやて達とは違う。
この心は、とても弱い、すぐに揺らぎ、傷ができる。
その傷を癒してくれる存在は傍にいない、故に小さな傷は、広がり続けていく。

「『手段』を見つけてしまうと、心はこんなにも簡単に揺らいで行くんだね……」

【A-7 灯台/1日目 深夜】
【フェイト=T=ハラオウン@魔法少女リリカルなのはStS】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式×1、不明支給品1~3
【状態】:健康
【思考・行動】
 1:人を、生き返らせる……

十六話ー

2009-03-09 22:41:56 | パロロワ
タイトルは「想いは届かず、すれ違う」
すれ違う、で変換してスレ違うと出れば立派な2ちゃんねらーだろう。
それはともかく何となく焦点の合わないタイトルだったかもしれない。
美鈴の事を誤解する~、って部分をイメージしたのだけど、美鈴側からはそこまで強い想いってのがなかったかなー。

内容
門番大奮闘の巻。
スバルは地味によく忘れられるマッハキャリバーへの罪悪感を感じている時期から。
怒りに任せて暴れて相棒と呼んだデバイスを壊してしまう、罪の意識でいっぱいな時ですねー、ティアもまだお見舞いに行ってないあたりを想定。
そして殺し合いという状況下で銃なぞ持っていれば当然危険性を疑われる、美鈴は銃も殺し合いということも知らないため疑われていることすらわからない。
それによってバトル突入……世間一般じゃダメダメな子扱いな美鈴ですが、一応武術を極めているとかいう二次なのか公式なのかわからない設定があったり。
まだギンガにも劣るシューティングアーツのスバルでは勝ち目はないと、東方勢の強さっていうのをちょこちょこと。
一転してレナパート。
時刻表から考察、電車の仕様は悩んだけれど一時間半で一回り、と比較的書くとき時間のことを気にしなくて済むように。
いや、もっと頻繁に動かそうと思ったのですが……線路が町中通ってるもんだからペース上げるとびゅんびゅん参加者の横を通ることになるのですよね……w
それは何だかなぁ、ということでこのペース。
罪滅しのレナだと、「酷いよ魅ぃちゃん!」なキャラが思い浮かびますが、時期的に部活メンバーはとても大切に思ってる状態ですねー、そんなレナが仲間を殺すのは嫌だけど……というシーン。
その直後に気絶した沙都子を抱えた美鈴と遭遇、ミニ八卦炉とレヴァンティンの合わせ技で魔法少女オヤシロレナンの誕生です。
本編ではギャグ技であるレナ・フラッシュ・インパクトですがー、こいつぁ正直素で恐ろしい、山狗が負けるのも無理ないぜって技ですよねーw視認できないって、プロのボクサー以上の速度ですよw
二度戦いをけし掛けられて、流石の美鈴も「おや?」と思いつつも状況はわからないまま引き、と。

想いは届かず、すれ違う

2009-03-08 03:55:39 | 自分ロワ
「マッハキャリバー! なのはさん! ティア! ……ダメ、か」

青髪の少女が仲間達の名前を叫ぶ。
時空管理局機動六課所属、スターズ3・スバル=ナカジマ。
一通り念話が通じないかを試すが、それは無駄に終わり改めて現状の把握に努める。

「怪我が治ってる……あの人の魔法なの?」

スカリエッティによる管理局地上本部襲撃。
その際の戦闘において、スバルは動くことさえままならないほどのダメージを受けたはずだ。
スバルの体は普通とは違う、戦闘機人と呼ばれる、生体ベースの人造人間である。
そんな彼女の怪我を短時間でここまで治すには、管理局以上の知識が必要だ。

「もしかして、スカリエッティの一味……?」

しかし、そうだとしてもわざわざ殺し合いをさせる意味がわからない。
機動六課や縁の深い人間が大勢連れてこられてはいるが、逆にそれ以外の職員の名前がまったくないのも不可解だ。
しばらく考え込むが、答えは出ない。
それにここでじっとしているわけにもいかない、殺し合いとやらが行われているなら止めなくては。

荷物を探るが、相棒であるマッハキャリバーは見つからない。
デバイスがないことが少し不安で――わずかに安心する。
地上本部襲撃時、自分は感情に任せて戦い、マッハキャリバーを大破させてしまった。
それはしこりとなってスバルの心に残っている。
デバイスを見つけたところで、自分に使う資格があるのだろうか……
悩むスバルの耳に、少女の泣き声が届く。





「えーと、えーと……」

少女の泣き声をバックミュージックに、美鈴はひたすら思考を巡らせている。
何故こんな場所にいるのか、この少女は、自分は、紅魔館はいったいどうなったのか。
だがその答えは出ない。出るわけがない。先ほどまで寝ていたのだから。

「そうか、異変!?」

結局答えどころか問を見出した時点で自分を納得させ、別の方向へと頭を切り替える。
今がどうなっているのかわからないが、ともかくこの少女を放っておくわけにはいかないだろう。
もしかしたらこの子が何か異変について知っているかもしれない。
黒白や紅白辺りはもう動いているのだろうか? だとすれば数日も放っておけば元に戻ると思われる。

「でも、数日いなくなったことになるのかぁ……咲夜さん、怒るだろうなぁ……」

想像し、背筋を凍らせる。
いけない、せめて元に戻る努力はしていたというポーズだけでも取らなくては命が危険だ。
情報を求めて少女を見る。
ずっと泣き続けていて流石に疲れたか、ある程度落ち着いたようだが、今だに嗚咽を漏らしている。
その姿を見て、僅かに胸を痛めながら近づくが、その途端手にしていたナイフを向けられてしまう。

「来ないでぇ……!」
「お、落ち着いて? 別に傷つけたりしないから」

精一杯の笑顔を向けるが、少女から敵意は消えない。
これでは話を聞くどころの話ではない、困り果て、どうしたものかと辺りを見回したところで落ちていたデイパックを見つける。
少女の持ち物だろうかと考え、それを拾い上げて再度近づこうとするが、少女がそっくりのデイパックをすでに持っていることに気づいた。

「えっと……これ、あなたの?」

何故だか嫌な予感を感じつつ問いかける。
その問いかけに少女は一瞬きょとんとした表情になるも、すぐに怯えた様子に戻り首を振る。
当てがはずれた美鈴の方は、どうしたものかと考えながら空いている手でデイパックの中身を探っていた。
見た目よりずっと積載量が多いその中を適当に探っていると、こつんと硬いものが指に当たる。

「……何かしら、これ?」

そう呟きながら取り出されたのは一丁のリボルバー。
少女がそれを見て顔を青くするが、幸いなのか不幸なのか、美鈴にはそれが何であるか見当がつかない。
初めて見る拳銃に首を捻り、好奇心のままに銃口を覗き込んで別の意味で少女を怯えさせるが、結局どういう物なのか見当がつかず保留としておく。
他にも色々と入っているようだが、この暗闇の中あまり無警戒にしているわけにもいかない。どんな妖怪が少女を狙ってくるかわかったものではない。

「ねぇ、ここにいると危ないし、私と一緒に行こう?」
「っ……」

先ほどより一歩踏み込んで話しかけるが、その分離れられる。
少し傷つきながら、もう力づくで連れていってしまおうか等と考え始めた瞬間だった。

「ウイング、ロード!」
「へっ?」

間の抜けた声を上げる美鈴へと、蒼い魔力の道が迫りくる。
咄嗟に後ろへと飛んで回避するが、その道の上を走りながらやってきた青髪の少女――スバルは美鈴を逃すまいと拳を振るう。

「……っ!」

美鈴もそれを黙って受けはしない。
弾幕ごっこではかなり低いレベルの力しか持たないものの、接近戦に限っていえば武術を極めた彼女の実力は幻想郷の中でもトップクラスである。
スバルの拳を受け流し、背後の建造物へと激突させる。
見るからに強固そうなその建物の壁はスバルの拳によってあっさりと崩れてしまい、美鈴は自分の考えが正しいと確信する。

(この力、人間じゃない……やっぱり、あの子を狙ってきた妖怪か!)
「く、悪いけどあの子は渡さないわ!」

地面に降り立ちスバルへと叫ぶ。
別にそこまでして守るほど少女への義理はないが、食べられるのを分っておきながら見捨てるのも寝ざめが悪い。
それに幻想郷のスペルカードルールを無視するというのも感心できない。


銃をしまい構える美鈴を睨みつけながら、スバルも拳を構え攻めの姿勢を取る。

(間違いない、この人はあの子を殺そうとしてる……止めなくちゃ!)

泣き叫ぶ少女に銃を持って近づく女、咄嗟に攻撃をしかけてしまったが、それは間違ってはいなかったようだ。
先ほどの動きから格闘戦はかなりの実力があるようだ、銃を手放したのも余程素手での戦いに自信があるのだろう。
だが、こちらとて格闘には自信がある。
母と姉の二人に教え込まれたシューティングアーツはそう簡単に負けはしない。

「破っ!」
「たぁぁぁぁぁ!!」





B-6に存在する駅。
そこに停車している電車の中で竜宮レナは一枚の紙をじっと見つめていた。

「このダイヤ、不自然すぎる……」

それは電車の時刻表を書き写したものだ。
レナが疑問に感じているのは、その時刻が一日中、24時間一定だということ。
常識的に考え、そんなことはありえるはずがない。
客足の流れを考え、時間ごとに電車の本数は変化させていくはず。

「この島は、この殺し合いのためだけに用意されたってことなんだね」

殺し合い。オヤシロ様による自分への贖罪の場。
自分のせいで巻き込まれた仲間達は守らなくてはならない、例え一人だけしか帰れないとしても、その一人だけでもこの身に代えてでも守りぬく。

……少し、胸が痛んだ。
もしも最後、部活メンバーだけが生き残った場合の時のことを考えてしまったせいだ。
生き残れるのは一人だけ、だけど自分の仲間は自身を除いても5人。
最悪四人、殺さなくてはならない。
圭一や魅音達にその手を汚しては欲しくない、その時は自分が手をかけるしかないだろう。
仕方がない……自分のせいで皆は巻き込まれてしまった、ならば汚れ役はすでに汚れきっている自分が勤めるべきだ。
だけど、それでも仲間を殺すなど考えたくはなかった。

浮かんでしまったその瞬間の光景を追いだすように目を伏せ、それと同時に振動と共に電車が走り出す。
数瞬間をおいて、閉じたばかりの瞳を開けて外を見る。
仲間達を見逃すわけにはいかない、今この瞬間にも危険な目にあっているかもしれないのだ。





「がっ……!」

美鈴の双打掌がスバルの腹部に突き刺さる。
衝撃に耐えきれず吹き飛ばされ、すぐさま立ち上がろうとするが体に力が入らず身じろぎするのみに終わる。

(この人、強い……!)

自分のシューティングアーツが通用しない。
様々な武術が組み合わされた動きによってこちらの攻撃は流され、どんな体勢からでも反撃が飛んでくる。
接近戦では負けはしない、とまで自惚れるつもりはなかったが、これほどの差を見せつけられるのは流石につらい。
だが、だからこそここで退くわけにはいかない。
ここでこの女を逃せばあの少女も、それ以外の大勢の人たちが犠牲になってしまう。

「もうわかったでしょう? 諦めなさい」

女が近づいてくる。
銃はまだ出していない、動けない相手にも最後まで気を抜かないとは、場慣れもしているようだ。
自分よりもあらゆる面で上回っている。
このままどう足掻こうとも勝てるとは思えない、それほど実力差を感じてしまった。

「……っ」

それでも。
例え勝ち目がないとしても。

「諦める……もんかぁ!」

ここで黙っているわけには――いかない!

「まだ動ける!?」
「一撃、必倒!」

力を振り絞って立ち上がり、驚愕の表情になる美鈴へと向けて拳を構える。
拳の先へ魔力が集束し、咄嗟に受けの体勢を取った美鈴は顔を歪めた。
――自称「普通の魔法使い」が使うスペルに似た魔力の流れ、生身では受け切れない。
しかしこの体勢からでは回避は不可能、『気を操る程度の能力』によって自身の前面に気を集中させて少しでもダメージを軽減させようと試みる。

「ディバイン……バス――っ!?」

魔力を解き放とうとした瞬間、二人の足場が不自然に振動し同時に視線を向ける。
二人の足元にあったのは線路。スバルは辛うじて状況を理解したが、電車というものを知らない美鈴にはわからない。
線路の周りに柵など用意されていなかった、すぐさまスバルが線路の脇へと飛び、美鈴がきょとんとした直後、そこへ電車が走りこんで来た。

「ええええええっ!?」
「危ない!」

見たこともない巨大な無機物が高速で迫ってくる状態に思わず悲鳴をあげる。
スバルの警告が耳に届くが、それが自分に向けられているものでないことに気づき振り返り――自分の後方で震えている少女の姿が目に飛び込む。
自分達が戦っている隙に逃げようとしたのだろう、だが迫りくる恐怖に竦み上がってしまっている。

「マッハキャリ……! しまっ――」
「くっ!」

思わず傍にいない相棒の名を呼んでしまったスバルを尻目に、美鈴は少女へと駆け出し抱きかかえる。
すでに真後ろに電車は迫っている、少女を抱く腕に力を込め――飛び上がった。

「―――――っ!」

身体スレスレの部分を通過していくのを感じながら、何とか車体の上へと着地する。
途端にかかる風圧に慌てて重心を低くして耐える。
みるみる内にスバルの姿が遠ざかっていくのを見て一息吐き……背後の物音に振りかえる。

「沙都子ちゃん……?」

車内から上がってきた白い服と帽子の少女――レナが美鈴の腕に抱かれている少女の名を呟く。
この少女の知り合いらしい、美鈴は胸を撫で下ろそうとするが、そこで少女――沙都子が気絶しているのに気づいた。

「沙都子、ちゃん……」

まずい。
この状況は非常に危険な予感がする。

「よくも……」

早く弁明を……ああ、何か無駄なんだろうなぁ、聞く気なさそうだし。

「よくも沙都子ちゃんを! レヴァンティン、セットアップ!」

レナが懐からミニ八卦炉とレヴァンティンを取り出し叫ぶ。

――竜宮レナにデバイスを行使できるほどの魔力は存在しない。
それを可能としたのがミニ八卦炉、霧雨魔理沙の持ち物であるマジックアイテムだ。
魔力を溜め込み一気に放出する道具、元より溜め込まれていた魔力によって、魔力を持たないレナはレヴァンティンを起動させることに成功した。

レヴァンティンが待機モードから炎の魔剣となりレナの右手に収まる。
同時にレナの衣服がバリアジャケットへと変化し、美鈴はその光景に目を見開いた。

「……何でメイド服?」
「……あ、あれ?」

バリアジャケットは本人の思い描いたイメージによりその姿を変化させる。
レナが仲間達と行っていた部活……
その部活の最後に行われる罰ゲームによるコスプレ、それがイメージに強く残っていたのだろう。

「そっか……そうだよね。忘れられるはず、ないもんね」

小さく呟き――戻れない日々に胸を痛めながら、レナはレヴァンティンを振りかざし美鈴へと斬りかかる。
その攻撃を沙都子を抱えたまま半身をずらして回避する。炎を纏った剣は電車の屋根を焼き切り、その光景に冷や汗を垂らす。
この狭い車上では逃げ場がない、その上沙都子を抱えているせいでこちらは両手が使えない。
焦りながら後ずさるが、すぐに車両は途切れ追い詰められてしまう。

「待っててね沙都子ちゃん、すぐに、仇を取ってあげるから」
「ちょ、何だか物凄い誤解してませんか……?」

一応語りかけてはみるが、答えは返ってこない。
いっそ沙都子を渡してしまえばいいのだろうが、この風圧で気絶した人間がどうなるかなど考えるまでもない。

「くっ、背水の陣か!」
「一人で陣とは言わないんじゃないかな? ……ないかな?」

どこかずれた会話をしながら、レナは再びレヴァンティンを振り上げる。
美鈴の視線がその動きを追いかけ――顔面に衝撃が走った。

……レナ・フラッシュ・インパクト。
竜宮レナが放つパンチは、常人では攻撃されたことにすら気づかぬ間に倒されるほどの速度を誇る。
その拳は速度のみを追求され、威力自体はそこまで高いものではない。
だが――この揺れる車上でそんな高速パンチを受ければどうなるか。
例え妖怪だろうが、衝撃に耐えきれず落下する。

「な――っ」
「レヴァンティン! 飛竜一閃!」

沙都子を抱えたまま落ちた美鈴めがけレナは魔力砲撃を放つ。
当然ながらこの状態でかわすことなどできるはずがない。
動くことができない美鈴目掛け、魔力の奔流が迫り――

「光符「華光玉」!」

咄嗟にスペルを発動させ、魔力砲撃と弾幕を激突させる。
そのまま衝撃に煽られ地面に叩きつけられるが、すぐに立ち上がり沙都子を抱き直して街中へと逃げ出していく。


「……レヴァンティン、モードリリース」

美鈴を見送り、レナはバリアジャケットを解除する。
自分自身に魔力はない、できるだけ節約するべきだ。
そのまま車内へと戻り、胸を抑える。

「沙都子ちゃん……!」

甘かった。
ここが危険な場だと理解しながらも、心のどこかでみんなは無事だと思い込もうとしていた。
その結果がこれだ、あっという間に仲間の一人は殺され、自分はその仇すら取れないでいる。

「ダメだ、俯いてる場合じゃない……絶対に、守らなくちゃ……!」

落ち着け、元より救えるのは一人だけなのだ。
今すぐにでも沙都子を殺したあの女を追いかけたいが、圭一たちを探さなくてはいけない、目先の事に囚われてる間にみんなが殺されたら……自分は、壊れてしまう。

「守るから、みんなは絶対、守ってみせるから……」





「お、追ってこないわよね……?」

見たこともない建造物の合間を駆け抜ける。
酷い目にあった、今だに全身が痛む。
この沙都子という少女自体に怪我がないのが不幸中の幸いか。

「それにしても……」

流石におかしい。
異変にしたって何故こうもスペルカードルールが無視されるのか。
あのルールは言わば幻想郷における基礎だ、それを無視する妖怪がほこほこ出てきてはたまったものではない。
いや、この際それはどうでもいいだろう。
今最も知りたいこと、それは……

「紅魔館はどっちなのー!?」


【C-4 市街地/1日目 深夜】
【紅美鈴@東方】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、不明支給品1~3
【状態】:全身にダメージ(小)
【思考・行動】
 1:いったい何が……

【北条沙都子@ひぐらしのなく頃に】
【装備】:スティンガー@魔法少女リリカルなのはStS
【所持品】:支給品一式、不明支給品1~2、スティンガー×4@魔法少女リリカルなのはStS
【状態】:健康、気絶、L3
【思考・行動】
 1:……

【C-4 駅/1日目 深夜】
【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】
【装備】:レヴァンティン@魔法少女リリカルなのはA's、ミニ八卦炉@東方
【所持品】:支給品一式×1、不明支給品0~1
【状態】:健康、 雛見沢症候群発祥中(レベルは不明)
【思考・行動】
 1:殺し合いに乗り部活メンバー(前原圭一、園崎魅音、北条沙都子、古手梨花)を最低誰か一人でも日常に返す。
 2:そして本来独りで背負うべき罪の罪滅ぼしを。

【C-5 市街地/1日目 深夜】
【スバル=ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStS】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式×1、不明支給品1~3
【状態】:疲労(小)、腹部にダメージ(小)
【思考・行動】
 1:殺し合いを止める
 2:六課の仲間を探す

※電車について
次の駅までの走行時間は5分。駅での停車時間は10分。
B-6→C-4→B-2→C-4→E-3→C-4→B-6……と移動していく。