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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

明治神宮大会総括 大学は明治、高校は履正社がV

2016年11月17日 | 大学・アマ野球

≪第47回 明治神宮野球大会≫  ~神宮~

【高校の部】 決勝

履正社 013 700 000 - 11
早 実 105 000 000 -  6

履正社は初優勝


【大学の部】 決勝

桜美林大 200 000 000 - 2 
明治大  000 040 01× - 5



明治神宮外苑創建九十年記念
の今年の明治神宮大会は、履正社高校と明治大学の優勝で幕を閉じました。

例年にも増して、
観客動員数増に加えて世間の注目を集め、
いい大会だったと思います。

大会を振り返ると、
高校の部は履正社が初戦で強豪仙台育英を破って波に乗り、
大会を駆け抜けました。

『秋の段階でこれだけ打てるのか』
と各校関係者にびっくりされた打線を軸に、
投手陣もエース竹田が見事なピッチングを披露。

決勝も一見打撃戦に見えますが、
早実打線に捕らえられた3回途中からエース竹田が登場すると、
その後早実は沈黙。
結局1点も奪えずに得点差を詰めることができませんでした。

竹田は近畿大会でもそうだったようですが、
ヒットを打たれてもピンチで強さを発揮できるピッチャー。
『勝てる投手』
という感じで、
春以降も活躍が期待されますね。

圧倒的な素材の良さも感じさせる打線は、
チームが細かいところまで仕上がっていないこの時期では、
どの学校も止めることはできませんでした。

投打ともに、
日本一にふさわしい戦力を持っていますね。
おまけに守備も大事なところではダブルプレーなど好守備を連発。
スケール感としぶとさを感じさせる、
いいチームです。

寺島という大黒柱が抜けても、
まったくチームの総合力に問題はありませんね。

それにしても履正社の快進撃には、
恐れ入っています。

春の大阪大会、近畿大会から始まり、
夏の大阪大会、甲子園、国体、
秋の大阪大会、近畿大会、そして明治神宮大会と、
これで8大会で6回の優勝。

府レベルを超えたの大会(近畿大会、全国大会など)では、
わずかに夏の甲子園での1敗だけという素晴らしさです。

その間2度の全国制覇(秋の国体&明治神宮大会)。

これまで全国規模の大会で優勝を飾ったことがなかった履正社にとっては、
自信を大いに得ることができた『充実の秋』だったことでしょう。

この快進撃は、
果たしてどこまで続いていくのでしょうか?

春の選抜では、
”超えるべき壁”である大阪桐蔭と、
決勝での【大阪決戦】が見られるかもしれません。

この対決、
あながち夢とは言えませんよ。

そうなったら、
スタンドを二分して、
『高校野球界の新しい盟主はどっちだ?!』
となりますから、
大いに盛り上がることでしょう。


敗れた早実。

清宮に沸き、野村に沸き、
いい秋を過ごせました。

はっきり言って現在の段階で全国大会の決勝というのは『出来すぎ』という感がないとも言えませんが、
3・4番の”ツインバズーカ”の威力はすさまじいですね。

そしてその彼らの前後を打つ打者も、
この秋でかなり成長することができました。

不安視されていた投手陣は、
結果を残したともいえるし、
最後に課題を露呈したとも言えますね。

1年生エースの中川がしっかり成長し、
それを残りの数人がサポートするという形は変わらないでしょうから、
一人一人がいかに自分の力を冬場に上げていけるか……ということにかかってくるでしょうね。

東京都大会の準決勝、決勝あたりを見て、
『あの清宮はどこに行ったんだ』
とかなり清宮の状態を心配していたのですが、
この明治神宮大会ではきっちりと修正してきて、
そのことにまずびっくりしています。

ワタシは実は清宮のことは、
本当に【何十年に一人の打者】ではないかと思っているのです。
あの懐の深さとスイングスピード、
そして外野フライや内野フライに倒れたときのあの弾道の高さ。

日ハムの大谷投手とはまた違った『凄み』というものを彼には感じていて、
それゆえにこの秋の東京大会でのバッティングを崩しかけている姿を、
本当に心配していました。

しかしこの神宮大会で一安心。
準決勝で見せた驚愕の2塁手を吹っ飛ばしたライナーや、
決勝で見せた先制アーチ。

絶好調とは言えないまでも、
驚愕の修正能力を見せてくれた彼の春の進化が、
また一つ楽しみとなりました。

野村クンも素晴らしいバッターですね。

早実は、
荒木大輔や斎藤佑樹を輩出し、
『投手力を中心に、先制して守る』
というチームカラーが伝統のように見られています。

しかし、
荒木大輔の前の年代、
昭和50年ぐらいから55年ぐらいまでは、
『強打の早実』
という時代もあって、
今の早実にはそんな時代の匂いを感じることができます。

あの頃の荒木健(荒木大輔のお兄さん)、川又、山岡らがバンバン打って勝っていたチーム、
そんな『野武士的な早実』にちょっぴり似ている気がします。

そのころは、帝京と伝説の東東京大会決勝を戦ったりしたなあ。。。。

そんな『野武士早実』の復活、
期待しています。


そしてそんな早実よりもスケールが大きいチームなのではと思っている日大三を、
ぜひ選抜に出場させてほしいと思っています。
早実が”明治神宮枠”を取っていれば間違いなかったのですが、
決勝に進出したということで、
『関東・東京六枠目』をぜひ持ってきてほしいのです。

エース桜井、四番金成の投打の軸は、
全国屈指のスケール感を持った素晴らしい選手です。

慶応義塾との最後の枠をめぐっての争いになってこようと思いますが、
単純に実力を比較したらすべての面で日大三が上回っているというのがワタシの見立て。

選抜選考委員が最初から『早慶並べ立てたい』ということを前提に選考をするならば、
やっぱり慶応が選ばれるのでしょうがね。。。。



おっと、話が長くなりました。
続いて大学の部は、
予想通り準決勝で東京六大学、東都大学vs関東五連盟代表
という戦いが実現しました。

そしてそこで明治大と桜美林大が決勝に進出。

決勝は明大・柳vs桜美林大・佐々木という、
ドラ1同士の戦いとなりました。

過酷な日程の中での決勝となったのですが、
やはり両投手ともに疲れは隠せず、
柳は4回2失点で降板、
佐々木も5回に乱れて4失点で降板。

試合は打線に勝る明大が逆転で、
6度目の優勝を飾りました。

やはり明治は強かった!

この秋はリーグ戦から、
打撃陣の好調ぶりが目立ちましたね。
ずらっと並ぶ3割打者は圧巻。
迫力というよりも、
しっかりとつないでくる明治の打線は、
得点能力が他校よりも一つ上の感じがしました。

そして投手陣は、
エース柳に頼ることが多かったこれまでから、
2番手の星の急成長が大きかったですね。

星は高校時代から注目されていた選手でしたが、
4年になるまではどうしても『球は速いが制球が悪く、そのため安定感に欠ける』というピッチングをずっと続けていました。

しかしこの秋、
第2戦の先発を任されるとしっかりとその務めを果たし、
信頼される安定した投球内容を見せて優勝に大きく貢献しました。

その信頼感をこの明治神宮大会でも発揮。

決勝でも5回から登板すると、
桜美林大にほとんどいい打球すら打たせることなく抑え切って、
チームを逆転勝ちに導きました。

投打ががっちりかみ合っての優勝は、

『やっぱりメイジがNO1』

を強く印象付けました。


準優勝の桜美林大は、
全国大会が初出場だということを思わせないほど、
攻守に自分の力をしっかりと発揮した大会だったと思います。

優勝には届きませんでしたが、
準決勝で大黒柱の佐々木を登板させず強豪日大に挑み、
『全国優勝を狙っている』
ということを見せつけたベンチの采配には、
感嘆しました。

これからは野球での知名度も上がり、
近隣のみならず遠方からも、
桜美林大の野球部を目指す高校球児が、
ずんずんと増えていくのではないでしょうか。

これからも日本のアマチュア野球シーンを熱くさせる存在になっていきそうな大学です。


ということで、
天候にもおおむね恵まれ、
つつがなく『秋の大学、高校日本一』を決めるにふさわしい熱い戦いが繰り広げられました。

野球はこれで、
しばしのおやすみ。
オフシーズンを迎えます。

冬の間にどこまで鍛え上げられたかが、
開花の春、勝負の夏、実りの秋を迎えられるかを決めますので、
選手は頑張って自分を鍛え上げていってほしいと思います。

そして大学4年生は、
ほとんどの選手がこれで『本気の野球』にはピリオドを打つと思われます。

長きにわたる野球生活、お疲れさま。

うまくいかないこともたくさんあったでしょうが、
たくさんのことを犠牲にして野球に打ち込んできたその姿、
キラキラとまぶしく映ります。

これからの人生にも幸あれと、
祈っています。



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