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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

なんという激闘。 候補・広陵は、4度連続の悔しい敗退で甲子園を去る。

2024年03月28日 | 高校野球

2回戦の甲子園。

昨日は前日の雨の影響で4試合が組まれました。

朝8時半開始のこの日、
やっぱりまだ春の朝という事で、
冷え込みもありますし、
なかなか自分のプレーを最初からするのは難しそうですね。

第1試合は、
中央学院が序盤攻めて7-0とリードするも、
中盤から終盤にかけては宇治山田商が反撃。
結局7-6の1点差で中央学院が逃げ切り勝ちをしました。

両校ともにまだ甲子園で活躍をした経験のない学校。
初のベスト8に向けて、
非常に気持ちの入ったバトルを繰り広げてくれました。


そして第2試合が始まりました。

広陵と青森山田の対戦。
優勝候補の広陵は初戦をがっちりと勝ち上がっての2戦目。
この日も超高校級のエース高尾が先発。

青森山田は初戦9回劇的なサヨナラ勝ちで選抜初勝利。
この日は「2枚看板」のうち、
秋の東北大会決勝でノーヒットノーランの快投を演じた桜田が先発しました。

両エースともに、
素晴らしいピッチングを繰り広げてスコアボードには、
ズラッとゼロが並びました。

青森山田は中盤にエース関を投入。
広陵に得点を与えず、
高尾は7回終了時点で青森山田にただの1本もヒットを与えず。

試合は0-0のまま終盤の8回を迎えました。

ここで広陵は2死2・3塁からタイムリーが出て2点を先制。
展開から言って「これで決まりかな」と思いましたが、
青森山田はここから反撃。

というか、
この回の先頭、代打の蛯名がセンターへ2塁打を放ちノーノーを阻止。
反撃の態勢を整えると、
広陵の高尾はここから疲れが出たか、
緊張の糸が切れたかのようなピッチングになってしまいました。

1死2塁から連続四球を出し満塁。
四球の内容も、
これまでのきわどい球がボール判定されての惜しい四球ではなく、
完全に外れてのフォアボール。

ここで高尾に異変を感じましたが、
もちろんここは続投。
そして次打者の対馬に、ライトへ2点タイムリーを浴びて同点。

「あの高尾が・・・・・」
とワタシはあ然としました。

そして迎えて9回。

広陵は1死からチャンスをつかむと、
3番土居、5番世古口にタイムリーが飛び出して3点を奪い5-2と青森山田を突き放しました。

この9回の攻撃は、
「さすがは優勝候補」
ともいうべき素晴らしいもの。

最終回に5-2となって、
「さすがに、さすがにもうこれで決まりだろう」
とワタシも思いました。


しか~~~~し、
ドラマはここから。



9回裏の青森山田の攻撃。

まずノーアウトから四球でランナーを出すと、
そこから8・9番が連続ヒットでつないで満塁。

高尾はもう余力が残っていない感じで、
コントロールがままならず、
更に球威、キレも落ちていましたね。

そして満塁から、
1番佐藤の放った当たりは左中間を深々と破りあっという間に同点。
さらに佐藤は3塁へ。

ここで誰もが、
試合は決まったと思いました。

しかしここは、
高尾がエースの意地を見せ、
次打者のスクイズに空振りを取り、
サヨナラの走者をホームに返しませんでした。

虚々実々の駆け引きが入り乱れた場面でしたが、
スクイズを選んだ青森山田ベンチ、
それに応えきれなかった打者、
そして気魄で空振りを取り走者をアウトにした守備陣。

どれもが高校野球の魅力を余すところなく伝えてくれる攻防で、
なんだか鳥肌が立ちましたね。

しかし高尾の疲れは明らか。
タイブレークにもつれ込みましたが、
広陵は最低でも2点ぐらい欲しかったところが、
青森山田・関の気迫の投球に無得点。

ここでほぼ試合の趨勢は見えていたといっていいでしょう。

ウラの青森山田の攻撃は、
結構余裕がありました。

3番・対馬の送りバントは絶妙に転がり1塁もセーフ。
ノーアウト満塁となって、
4番の長距離砲・原田がバッターボックスに入ります。

そして「外野フライを狙っていた」原田の打球は左中間の外野の後方へ。
センターが後ろ向きでつかむも、
3塁ランナーは悠々スタートを切ってホームへ。
サヨナラ犠牲フライで、
青森山田がうれしいベスト8進出を決めました。

青森山田の粘りは驚異的。

やはり東北勢は、
仙台育英の甲子園優勝から、
自信をもって甲子園でプレーしているように見えます。
自分たちの持っている力を信じ、
今まで少しあったような「引け目を感じる」プレーは全く影を潜めていますね。
素晴らしい戦いです。


そして敗れた広陵。

今年も2回戦で、
本当に悔しい負け方で甲子園を去ることとなりました。

思えば2年前のセンバツ、
そして昨年のセンバツに夏の選手権。
さらにこのセンバツ。

とにかくどの大会にも「優勝候補の一角」の冠がつき、
安定した投手陣と強力打線で、
勝つ時は「全くスキがないような戦い」をする広陵。

しかし、
2年前の選抜は九州国際大附の左腕エース・香西投手の”玉の出し入れ”に対応できず打線が沈黙。
昨選抜では準決勝で、山梨学院・林をどうしても攻略できず同点の9回に相手の集中打を浴び決勝を前に涙を飲みました。
昨選手権では、慶応の勢いと応援に飲み込まれ延長タイブレークの末惜敗、
そしてこの選抜での再度のタイブレーク負け。

どの大会でも、
優勝まで届いても何ら不思議ではないチームが、
どうして敗れてしまうのでしょうか。

決してこの広陵というチームが、
勝負弱いチームだとは思えません。

それだけに、
「なぜ??」
という疑問は、
本当に大きいですね。

大阪桐蔭に対抗する一番手として、
いつも大会前に名前が上がる広陵。

中井監督をして「最上級」という評価のエース高尾を擁し、
今年は本気も本気で紫紺の大旗を狙っていたことでしょう。

そして十分にその力は持っていたと思います。
しかし栄冠には届かなかった。

夏に向けて、
また一つ、
クリアすべき課題が出たと思います。

しかし正直、
具体的に「どこが弱い?」と言われると、
答えに窮してしまいます。

それだけに鍛え方も難しいとは思いますが、
ここ数年ピークとも思えるチーム作りをしている中井監督が、
今度こその思いを持ち、
夏に挑んできてくれることを期待しています。


第3試合は大阪桐蔭が、
第4試合は報徳学園が、
「強豪近畿」の面目躍如の素晴らしく強い試合をして勝ち上がり。
昨年の選抜準決勝に続いて、
今年の選抜準々決勝での「再戦」となります。

昨年は5点をリードした大阪桐蔭に対し、
「大エース前田」を打ち崩し、
報徳が終盤に大逆転という試合でした。

さて、
今年はどうなるのか?

もちろん、
今年の選抜優勝に大きな意味を持つ対決となりそうです。


さあ、
今日は準々決勝。

延び延びの日程でなんだかイマイチ集中できない大会になっていますが、
ここからは熱くなってきますよ。


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