こんにちは。
株式会社ANヘアサロンの広報スタッフです。
先週のブログでは、美容業界ができる社会活動とは?というテーマでヘアドネーションをご紹介しました。
↓過去のブログはこちら
【美容業界の社会活動】髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」とは?
ヘアドネーションは髪質などに制限がなく、老若男女だれでも参加できる社会活動です。
しかし、正しい寄付方法にはいくつかの注意点があります。
参考:https://www.jhdac.org/hair.html
◆寄付する髪の毛の長さ
基本的には31cm以上の長さが必要です。
なぜならば、寄付した長さをそのままウィッグにできるのではなく、髪の毛を半分に折り返してウィッグの地肌となる生地に植え付けるため、実際は半分の長さになってしまうからです。
31〜50cmの長さの髪の毛は医療用フルウィッグのショートヘア、ボブスタイルの素材として使用されます。
ロングヘアのウィッグの素材として使用するには、51cm以上の長さが理想的です。
需要としては一番多いですが、供給は一番少ないのが現状です。
◆特殊なカット方法
髪の毛の切り方も、ただ長く切れば良いというわけではありません。
基本的には以下の3ステップで共通しているようです。
①完全に乾いた状態の髪を、5~8束(バラバラにならない量)に分けて輪ゴムでしっかりとめる
②輪ゴムでとめた部分より1~2cm上からカット
③カットした髪の束を、個人ごとにさらに一束にまとめる
ここまで細かくカット方法が決められている理由は、製造の段階で仕分けなど無駄な手間を省くことに加え、他の人の髪と混ぜないことでより自然な仕上がりでお届けすることへのこだわりがあるからです。
手間がかかるカットだと思うかもしれませんが、カットした髪の毛がどのように子どもたちの手元に届くかまでの気遣いまで考えることができたら素敵ですね。
◆ヘアサロン・美容師の協力
すべてのヘアサロンや美容師が、ドネーションカットの手順や注意点を正しく把握しているとは限らないようです。
マニュアルに従えば自宅でもできるそうですが、より良いものが寄付できて子どもたちに喜んでもらえるよう、事前にお互い準備をしていたほうが良いでしょう。
通常より作業手順が増えることで、追加のカット代がかかるヘアサロンもあるようなので、合わせて確認しておくと良いですね。
また、寄付のため髪の毛をばっさりカットしてしまうため、カット後の仕上がりにどうしても選択肢がなくなってしまうということも。
カット後のイメージもすり合わせておくと、せっかく寄付したのに自分のヘアスタイルは不満、、、なんてトラブルが防げます。
1つの医療用ウィッグをつくるためには30〜50人のドナーが必要と言われており、ニーズはあるものの生産がなかなか追いつかず、申請してから手元に届くまで一定の時間がかかってしまうのが現状です。
また、基準の31cmの長さに到達するまで最低でも3年、女の子に需要の高いロングヘアウィッグ用の51cmに到達するには約6年もの期間、髪の毛を伸ばし続けなければなりません。
髪が長くなればなるほど手入れが大変になったり、生活が不自由になったりで、ある程度の長さになったら切ってしまう人が大半だそう。
寄付できる長さまで髪の毛を伸ばし続けることは、ヘアドネーションに貢献しようと決めて継続する強い意志がないとできないものであり、多くの人の協力も必要になってきます。
せっかくきれいに伸ばした髪を社会に役立てるためにカットするのですから、提供するドナー、カットするヘアサロンがヘアドネーションについて正しく理解し、無駄なく子どもたちの手元に届くようにしていきたいですね。
当社ヘアサロンでもヘアドネーションをはじめとする社会活動について正しく知り、社会の役に立ちたいと考えている人やヘアサロンを応援できるよう、情報を発信していきます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
また次回もお楽しみに。