霊的慣性補足

霊的慣性の法則について

人間的な心である低我は三つの身体の重なり合いにより作られている

それぞれの身体は波動が異なるため同じ空間を占有していながらぶつかり合うことなく

共鳴現象などで相互作用をしている

低我は波動の高い順に

精神体

感情体

物質・エーテル体

で構成されている

私たちが以後の行動に対し永久的に変化を及ぼす何かを悟ったとき

精神体の波動が瞬時に上がる

その後に感情体の波動がゆっくりと追い付き

非常に緩慢に物質・エーテル体が続く

精神体の波動に対し感情体が追い付いていない間

新たな悟りを実践することに感情的な葛藤を経験する

やがて感情が追い付いた後

今度は物質・エーテル体が追い付くまでの間

肉体に染み付いた習慣との軋轢を体験する

考えてもいないやりたいとも感じていない

かつての悪癖を無意識にしてしまう

あるいは身体が要求してくるのを感じる

さて高我すなわち魂レベルでの進化・悟りとなるとより厄介である

魂の変化に精神体が追い付くまでの間

精神は魂の気付きを全否定する

そんなはずはないと

そして頭痛やめまい

場合に因っては吐き気などを催すことさえある

より高次の悟りの場合

魂が追い付くために体験を引き寄せる

その体験は試練と呼ぶに相応しいものとなる

下のボディが追い付くまでの間波動を維持できなければ

波動の高まりは一時的なものとなり

元の状態に戻る

高次の神霊的存在から祝福を受け

魂の波動が高まった時

それはとても素晴らしいことなのだが

必然的に試練が発生することを覚えておいた方がよい

魂の高まりと試練は不可分のコインの表と裏である

それは現状避けられない

ゆえに進化している人の人生には試練があり

霊的な鋭さと逞しさが増していく

試練に背を向けた人は

同時に進化を放棄している

試練を幸せの一部と認識している人は霊的である

しかし全ての苦しみが魂の試練ではないことを

十分に留意しておかなければならない

さもなければ苦痛に快楽を感じる道を歩み始めてしまう

その様な人はわざと自分を追い込み貶める

そして多くの場合不可知の力によって救われる

しかしそれは霊的繋がりのある同胞たちに迷惑をかける行為でしかない

運命の力に助けられる快感に酔いしれてはいけない

霊的慣性は反対にも働く

あなたが落ちれば引き上げる力が働く

感情体が落ちきる前に戻れば

比較的楽に復帰できる

しかし感情体はおろか物質・エーテル体が追い付くまで下の波動を維持してしまうと

元に戻ることに困難を要する

愛の側面

愛とは愛する意志である

愛とはありのままを赦す空である

愛とは全てを輝かせる光である

それらは愛の一側面であり

意志だけをとって愛と言えず

赦しだけをとって愛と言えず

光だけをとって愛とは言えない

ダイヤモンド

あなたがダイヤモンドなら

最も硬い石で磨かれる

ゆっくりと下がる

ある程度波動が高い者は

あえてそれ以上波動を高めようとしなければ

さして困難に直面することなく生きることが出来る

しかしゆっくりと波動は落ちて行き

ある臨界に達すると

水蒸気が水に水が氷になるように変化し

生きることに対する抵抗値が跳ねあがる

そこからまた波動を上げ上の次元に行くのは困難である

何故なら比較的自由な世界で鍛錬をさぼった者は

抵抗値の高い次元で

いわば重い道着を着たような状態で

鍛錬することなど出来ないからだ

そのため普通苦痛が限界点に達するまで落ち続ける

霊的慣性の法則

波動の高い者は

物事がスムーズに進む

波動の低い者は

ゆっくりと物事が進む

波動の荒い者は

様々な障害にぶつかりながら物事が進む

高い波動でいる方が

軽やかに生きられる

穏やかな波動でいる方が

穏やかに生きられる

しかし波動を高めようとする者は

必ず困難に直面する

それが霊的慣性の法則

または霊的恒常性維持の法則である

高まった波動を帳消しにする事件が身近に起きる

それに心が捕らわれると元の波動に戻る

その事件はあなたとは全く別個の場所でおきることも多い

そのとばっちりを食うことになる

物理的に見ればあなたに責任はないが

霊的に見れば高まった波動分の反動を受け取っている

その苦痛は波動を高めたゆえにもたらされたものだ

その事件に心を奪われることなくやり過ごせたなら

高まった波動は確定する

故にその事件は試練と言い換えられる

試練は不安にフォーカスしやすい身近な人を通してもたらされる

波動を高めること自体は試練ではなく

清々しい事であったり

わくわくする発見であったりする

時には辛い経験であったりもするが

必ずしも苦痛は必要ない

必要なのは変化する決意

向上進化する意志と明確な方向性である

変化は進化ではないが進化は必ず変化である

変わりたくないのに進化したいという欲求は矛盾である

在りのままでいいという言葉には

魂由来の進化向上する意志も含めて在りのままでいいということである

進化したい欲求があるにもかかわらず

進化を否定する事は

己のありのままを認めたことにならない

試練などなく

決意した瞬間全てが変わればどれほど楽なことか

しかし決意が決意たるには

決意を試す出来事がなくてはならないのだ

霊的慣性の法則を知った者は

進化しようと決意した時

次に来る試練を覚悟して迎え入れることが出来る