なばかり少年探偵団 雨のちカゼ

『なばかり少年探偵団　雨のちカゼ』　雑破業

『なばかり少年探偵団　さくらの季節』の続編になります。
今回も３本の短編です。
と言っても、一つ目の「たからもの」が本の半分を占めてますけど。

「たからもの」
少年探偵団お約束、宝探しです。ふとしたことで手に入れた地図の暗号を解いていく黄金パターンです。この作品は実にほのぼのとしたご近所探偵なので、街の中をあれやこれやと移動していくだけです。正直、かなり強引なヒントなのでそれを見て読者が謎を解くという作りではありません。メンバー達の掛け合いを楽しむ感じです。

「あおいさんパニック！」
主人公、桃太とその双子の姉たち、そして真花が車でピクニックに行く・・・というか行こうとした話。
双子の姉、葵と茜の隠された部分が描き出された。ちゅうか、題名の通り葵さんが、ですが。
途中、雑破業のもう一つ（というか、本業？）の方の片鱗がチラリとかいま見えたような気がしないではない。

「雨のちカゼ」
本のタイトルにもなってます、桃太と真花のイヤーンな感じの話。
ヒロインのような登場をした割にはまったく活躍もせず、ただ食い意地が張ってるだけの天然キャラではないところをアピールしました。正直、この話がなければ真花の必要性は０ではないかと思うのですが・・・。