ねこネットあま

はっちゃん、ありがとう

メンバーK

この子に初めて

会ったのは5年前の冬。

配達の仕事中に出会いました。

 

車の下でうずくまり

痩せてたくさんのよだれを

垂らしボロボロの状態でした。

配達車に常備していた

缶詰をあげてみたところ

お腹空いてるはずなのに

匂いを嗅いで少し舐める程度。

すぐに他の猫がやってきて

横取りされてしまいました。

 

それから一週間

この子に会うことは

ありませんでした。

 

もう死んでしまったのか

そう思ったその時

どこからともなく

現れてくれました。

 

自らKの足元に寄って来て

か細い声で鳴きました。

「もう嫌だよ。」

そう言ってるように聞こえました。

 

ここで待っていて!

すぐに戻って来るから

迎えに来るから

絶対ここで待ってるんだよ!

 

Kは確信していました。

この子は絶対待っていてくれると。

 

まだ仕事中だったので

急いで仕事を終わらせ

家にケージを取りに行き

大急ぎで現場に戻りました。

 

そしたらいた!!

いました!!

待っていてくれました。

私は最期を看取るつもりで

連れて帰りました。

最後ぐらい温かい場所で

過ごさせてあげたいと思ったから。

はちわれだったので

「ハチ」と名前を付けました。

そして病院へ。

推定年齢2歳

 

症状からダブルキャリアを

疑いましたが

幸いな事にウイルス検査陰性。

血液検査の数値も悪くなく

意外な結果に先生もビックリ。

それから定期的にステロイドを

投与しながら、口の中が落ち着いた頃を見計らい、去勢手術と抜歯をしました。

 

今まで1匹狼で

外で戦って来たハチは

他の猫達とどう接したら良いか

分からない様子。

大丈夫だよ。

ここへ来た子達は

みんな最初はそうだから。

Kの家にはたくさんの猫達がいます。

その中でもお世話係や教育係がいたりする。

ハチは、その中で揉まれて

段々他の猫達と馴染んでいきました。

抜歯後のハチは

薬が切れるとよだれを垂らし

ご飯を食べなくなりました。

抜歯をすれば良くなると

思っていたのですが

歯が原因の口内炎でない場合

歯抜しても治らないことが

まれにあるんだそうです。

ハチはその「まれ」でした。

ステロイドは強い薬なので

長くは使ってはいけない。

それでもハチは薬が切れると

よだれが止まらなくなり

ご飯を食べなくなる。

良い時は数ヶ月はよだれもなく

元気に過ごせていましたが

1か月に1度

2週間に1

最終的には薬が効かなくなりました。

Kは覚悟しました。

 

最後のステロイド投与は

2019722日。

 

それからハチは状態は

決して良くはなかったけれど

痩せてガリガリになって

しまいましたが

2年以上生きてくれました。

20211220日永眠。

 

保護した時はこんなに長く

生きてくれるとは

思いませんでした。

 

この5年間

ハチは幸せだった?

あの時、あの場所で

待っててくれたから

5年間一緒に過ごせたね。

 

はっちゃん、ありがとう。

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