ねこネットあま

ダブルキャリアの詩音⑦

 
7月13日に詩音が亡くなり
半月が経ちました。
 
お世話になった動物病院から
こんな素敵なお花が届き
感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。
 
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詩音と一緒に過ごした3か月と3週間。
その短い時間の中で
詩音はとても大きなものを残しました。

私はあなたと出会った意味をずっと考えているんです。
そして、私の前からいなくなった意味も。。

過酷な中辛い想いで過ごしている子はたくさんいる。
詩音を想うと胸が張り裂けそうです。

いつだったかな。。
詩音を保護して1か月ほど経ったくらいだろうか。
私の働く運送会社
事務のお姉さんが見かけるという1頭の猫。
お姉さん「凄く痩せている子を最近見かけるんだけど
毛はぼさぼさで何かの病気かなぁ。」
野良猫を何頭もお世話している会社。
私とは関係なく避妊去勢手術をし
子猫の里親さん探しもしています。
配達中、会社の近くで
お姉さんが言っていた猫に違いない子を見かけました。
あぁ、あの子かぁ。。
痩せていて体全体が薄汚れていました。
苦しい想い。

それからしばらくして会社に行くとその子はいました。

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お姉さん「MOMOさん、この子抱っこできるんです。
とりあえず保護してご飯を食べさせます。」
 
この子。。
お姉さん「お水をとにかくたくさん飲んで
トイレばかり行きます。下痢も酷いです。」
 
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詩音と同じだ。
この子を見た瞬間思いました。
顔の色から貧血、脱水。
お水をたくさん飲むからきっと腎臓が悪い。
詩音と出会っていなければ
この子を連れ帰り治療をするんだけどな。
この子の目に生きる光が見えなかったことが
私は悲しかった。
会社には昼間しか人がいない為
ずっと会社内で保護することはできません。
たくさんの運転手さんが事務所に出入りする為
外に出ないようにすることもできません。
 
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かわいそうだけど
まずはこの子にここでご飯を貰えることを覚えてもらい
ここを縄張りの拠点にしてもらうのです。
そしてここにご飯を食べに来るようになれば
この子のご飯の心配はありません。
ここではもう何度もそのやり方で
野良猫達の手術、ご飯のお世話をしてきました。
事務所の隣には以前使用していた旧事務所。
そこは出入り自由で野良猫達のおうちになっています。
ここに居ついている子達は昼間は事務所
夜は旧事務所で過ごしている。
 
保護したこの子
普通に触れて抱っこもできるので事務のお姉さんが
獣医さんへ連れて行きました。
 
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お姉さん「MOMOさん、いろんな数値は良くはなく
腎臓の数値も悪かったんですが
今まで食べれなかったことによって数値が悪いだけで
ちゃんと食べて栄養を摂れば
数値は正常に戻る可能性が高いそうです。
年齢も若くて1歳くらい。
エイズ、白血病もなかったです。良かった!」
詩音と同じなのにこの子は治る。。
何とも悲しい気持ちになりました。
 
この子はどこから来たのだろうか?
会社の裏のお宅
お庭にいつもたくさんの猫トイレが天日干ししてありました。
たくさん猫を飼っているのかな。
それとも保護活動してる人かな。
そこのお宅の方は家を手離し、いつの間にかいなかった。
もしかしたらそこから出た子ではないか?
会社内でそんな話が出ていました。
そこから出た子かどうかはわかりませんが
今月に入り土砂降りだった日
この子はずぶ濡れで会社に来ました。
そこでわかること
野良猫ではありません。
それからこの子は事務所から出なくなりました。
 
そんな中詩音が亡くなりました。
亡くなってからわかったこと。
詩音は元からの野良ではなく
おばあさんと一緒に暮らしていた飼い猫であったということ。
そして、おばあさんが亡くなり
お外に放り出された子でした。
 
詩音は亡くなる前日もご飯を食べました。
まさか次の日に逝ってしまうなんて想像もしてなかったです。
詩音が自分の場所をあけた意味。
 
おそらく飼い猫だったであろうこの子。
避妊手術はされていません。
 
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お外に出たこの子はご飯が食べられず
どんどん痩せていく。
食べられなかったことで腎臓って悪くなるんだ。
汚れたお水を飲んでいれば腎臓に負担もかかる。
極度のストレスから貧血になっている可能性もある。

この子は詩音が連れて来たの?
 
だってこの子は
お外に放り出された後の
あなたの姿そのものだから。
 
それは徐々に確信へと変わっていきました。
 
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この子の為のケージを組んであったんですが
一瞬入っただけで必要はなかった。
そんなこの子に
*琴音(ことね)*♀と名前がつきました。
 

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初めてのおうち
ほとんど知らない私。
これはここへ来て何時間も経っていない姿。
そしてうちへ連れて来て気づいたこと。
この子口が臭う。
詩音と同じ臭いでした。
 
次の日、お姉さんが連れて行った
獣医さんでの検査結果を持ち
いつもの獣医さんへ行きました。
 
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私「この子は詩音が連れて来た子です。」
 
検査結果の紙を見た院長先生は固まっていました。
院長先生「全部、すべてが詩音と同じ。
これは宿命とか何かそういうものだと感じずにはいられない。
詩音もおそらく最初はこんな感じだったのだろうと思う。
でもこの子は若く、キャリアもない。
腎臓の数値は良くはないけど
一過性か初期の段階の可能性が高いから
詩音のようにに治らないことはない。
血液検査、エコー、レントゲン、尿検査全部やるから!!」
そう言った院長先生の顔にとても力を感じ
私同様、詩音の時は院長先生も苦しんだのだと改めて思いました。
 
結果
口の中の臭いの元は歯周病で
口の中は真っ赤にただれていました。
その痛みのストレスから白血球が破壊され
貧血を起こしている可能性がある為
痛みを取る為にも早い段階で歯を抜くそう。
今の貧血の数値では輸血をすることなく手術ができると言う。
直接針を刺し
腹部から取ったおしっこからも細菌が検出されたり
細かい所でいろいろ出ましたが
レントゲンでは全く問題はなく
臓器ははっきり綺麗に写っていました。
点滴で水分と薬を入れ
飲み薬ととにかく食べれるものを食べさせ
これから一つづつ治療にかかります。
 
この子の姿を見て
1番心を痛めていたのは詩音に違いない。
 
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同じ甘え方の琴音を前に
詩音がいるんじゃないかと錯覚さえする。
 
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詩音の想いを
この子に伝えるからね。
 
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