ねこネットあま

このままでは多頭崩壊⑪

 
活動をしていく中で現場へ行った時
まず周りを自分の足で歩き
出会ったご近所さんの話を聞きます。

どんな状況にあるのか
周りの方はどう見ているのか
そして踏み込んだ時
ご近所さんの理解協力があったら
言うことはありません。

たくさんの猫達がいたおばあさんのおうち。
おうちの中と外
出入り自由だった猫達。
これだけの頭数
ご近所の方は絶対迷惑に思っている・・・
最初はそう思いました。

初めてここへ来た時
裏の家のおじいさんと話をすることができました。
おじいさん「たまにうちの庭に猫達が遊びに来てたよ。」
私「苦情を言う人いましたよね。」
おじいさん「そんなことは聞かないなぁ。
おばあさん入院したんだってね。大変だね。」

裏のお宅、隣、向かい
話を聞いて行くみなさんが本当に優しく
猫達の苦情どころか
「ありがとう」
「ご苦労様」
「何かあったら言って下さいね」
本当に温かいご近所のみなさん。

この子はご近所で可愛がられているチャトラのたけしくん

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野良の子ではあるけれど
みなさんにすり寄り甘えてお腹を出します。
知らない私にさえも。
この子の縄張りが安全であることがわかります。
怖い想いをすることなく
みなさんに大事に可愛がられているんです。
昔はきっとみんなこうだったんだろうなぁと
何とも微笑ましい気持ちになりました。
 
 
おばあさんのおうちに残る4頭。
 
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この中の1頭シャム系♀⑬
 
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この子はグーちゃんと名付けられ
チャトラのたけしくんとお隣の玄関先でご飯を貰っていた子。
⑬この子は元の場所に戻します。
 
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シェルターを置かせていただきました。
 仲良しの茶トラのたけしくんの分と2台。
 
これからどんどん暖かくなりますが
お昼寝する時も使ってくれたら嬉しいな。
 
それからもう1頭。
⑭愛夢の母猫。
 
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この子がこの場所に居ついたことから始まりました。
 
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おばあさんがこの子をおうちに入れるようになり
この子から繁殖は繰り返され
増えていったようです。
 
この子はおばあさん自ら避妊手術をしました。
この愛夢の母もお外に戻し
ご近所の方達にお願いすることになりました。
 
【残り2頭】
 
3月2日(土)
⑬シャムぐーちゃんと⑭愛夢の母猫
その2頭を外にリリース後
 
残り2頭の捕獲にかかります。
 
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⑮ボスキジ♂
⑯シャム系♂
 
ちょっとだけ触れるようになったボスキジですが
去勢手術の時は保護器を何回仕掛けてもダメだった。
結果↓
 
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ケージの中にご飯を入れ
毎日ここでご飯を食べるようになってからの捕獲でした。
あの頃と違うのは発情がなくなった事。
保護器に入るだろうか。
 
そしてもう1頭。
 
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シャム系♂
この子も去勢手術で1度保護器に掛かった子。
全く近づいて来ない、触ったこともない子。
とりあえず保護器を仕掛けます。
 
ご飯を減らしているのでお腹は空いています。
保護器の中からいい匂いがしているのはわかっています。
ボスキジは1度保護器に匂いを嗅ぎに行っただけで
何かわかっているかのように去って行きました。
思った通りの反応。
シャムはこれまた保護器のシステムがわかっているかのように
手前のご飯だけを食べて保護器から出て来ます。
厳しいなぁ。。
 
とりあえず私は家族の夕食を作りに帰らなくてはいけません。
何か方法を考えよう。。
一旦おばあさんのうちを出て自宅へ戻りました。
 
そして夕食後、おばあさんのおうちへ行く。
玄関から入ると猫の気配がありません。
何?この感じ。。。。。
まさかとは思いましたが2個仕掛けてあった保護器に
2頭共掛かっていたんです!!
この短時間でミラクル起こる!!
 
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これは何かの力が動いていると思いました。
強制退去を知った日
私はおばあさんのおうちに飾ってある数枚の写真
おばあさんのご先祖さまに手を合わせました。
「この子達を助けて下さい。
罪のないこの子達をどうか助けて下さい。」
 
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すべて終わりました。。。
 
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最後にこの場所で
おばあさんのご先祖様に深く頭を下げます。
「ありがとうございました。」
 
難しい子は預かりさんにお願いできないので
メンバーと私が見ます。
 
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⑮シャム系♂
メンバーIの元へ。
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⑯ボスキジ♂
私の家へ。
 
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ボスキジ1日目
全くご飯食べず。
威嚇と共に唸り声をあげていますが
攻撃性はありません。
 
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おいしいご飯には勝てない様子。
 
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食べている間にしらじらしく触る。
 
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ここの子達はみんな攻撃性はないけれど
とにかく触られることに馴れていない。
体がこわばり逃げようとします。
 
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大変迷惑そうですが
馴れてもらうより仕方ありません。
 
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耐えるボス!
時間はかかるけれどゆっくり距離を縮めて行きます。
 
お世話になったご近所さんに
すべて終わったことを報告しお礼を言います。
そして、リリースした2頭を宜しくお願いしますと・・・
 
お隣の方が写メを送ってくれました。
何年か前おばあさんのおうちにいる子達の写真。
 
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そこにいたのは見覚えのある子達。
お部屋の中も綺麗でした。
頭数が増え、高齢のおばあさんは
どんどんお世話できなくなっていったんだろうな。。
 
その時
隣の方が、外にリリースしたうちの
⑬シャムぐーちゃん1頭は毎日ご飯を食べにきますが
⑭愛夢の母猫だけは1度も姿を見ていません。
ご飯食べれているか心配です・・・と。
 
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グーちゃんと共にリリースした⑭愛夢の母猫。
こんなに可愛い首輪をつけてもらい
大事にされていた姿に涙が溢れました。

隣の方「この子⑭は野良の子で
子猫の時に風邪で目がやられてしまったんです。
片目は見えていません。
子猫の時の写真です。」
 
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今のこの子達を知っていて
過去を知る。。
 
⑭愛夢の母猫はおばあさんに助けて貰った子なんだ。
目が白濁しているこの子
片目が見えてない。。
 
普段ならわかることなのに
私はそこが全く見えてなかった。。
 
おばあさんが赤い首輪をつけ
避妊手術に連れて行けたこの子。
馴れていたからできること。
 
馴れないと思って
リリースしたことを後悔しました。
 
悲しい気持ちが残る中
3月4日(月)
荷物を取りにおばあさんのおうちへ。
 
すると、誰もいないはずの家の中に
猫が1頭ポツンといるではないですか!
 
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空にしたはずの家の中にいた子。
⑬愛夢の母猫でした。
 
どうしたの?
何故ここにいるの?
 
日曜日に病院の方に付き添われ
おばあさんが荷物を取りに戻ったそうです。
どうやら
その時に一緒に家の中に入ったようでした。
 
そのまま家の中に閉じ込められ2日・・・
 
 
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2日間、何も食べていない。
この子が初めて鳴いて私に訴えてきました。
お腹空いてるよね。
ごめんね。。
 
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あんなにも私から逃げ
近づいても来なかった子。
 
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お腹が空いているのもあるんでしょうが
みんないなくなって心細くなったのかな。。
もしかしたらこの子は
おばあさんがもうここに戻らないということを
悟ったのかも知れません。
 
やっぱりこの子はココに置いていけない。
 
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この子の保護に向け
準備を始めます。
 
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閉まらないよう紐で扉を縛ります。
安全だとわかったら
何のためらいもなく中へ入ってご飯を食べる。
いつでも保護できます。
 
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迎えに来るからね。
 
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決行日
3月10日(日)
いつものように保護器の中にご飯を入れ
閉まらないよう縛ってあった紐を切ります。
一発勝負です!!
 
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⑬愛夢ママ捕獲!!
 
我が家へ連れて帰ります。
やっぱり愛夢に似てる。
 
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何が起こったか分からない様子ですが
暴れることなく落ち着いていました。
 
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もしかしたら。。
 
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この子が1番慣れがいいかもしれません。
触られると気持ち良さそうで
小さくゴロゴロいっています。
 
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おばあさんが赤い首輪を付け
手術に連れて行くことができたくらいのこの子が
何故こんなに近づいても来ず
ご飯をくれる私からも逃げるのか?
野良意識が強いと思った私は選択を誤るところでした。
 
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こうしていつもおばあさんのベッドで寝ていたこの子。
6歳くらいだという1番ここに長くいるこの子は
1番おばあさんを慕い
頑なにおばあさんの帰りを待っていたのでは・・・
一番この家に執着があったんでしょう。
 
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この子の姿を見て想いました。
そんな涙を流した最終日でした。
 
これで16頭すべて終わりました。
 
 
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