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歯科技工士・岩澤 毅

中野 剛志 (著) TPP亡国論 (集英社新書)

2012年05月04日 | amazon.co.jp・リストマニア
極めて地味かつな論証的説得的努力に務めた論調の中野剛志の経済政策論, 2012/5/4

By 歯職人

 登場する媒体とその物言いで損をしていると思われる中野剛志による「反TPP」論です。
 現在の日本経済の分析と幕末からの日本思想史の中野的理解の上で、「TPPは国を滅ぼす」の論証に努めた一冊です。
 インターネットの動画サービスや民間放送のワイドショーで見せる中野のややエキセントリックな言動とは違い、本書での中野の叙述は現在の本業である研究者・大学教員を思い起こさせるものがある。
 反TPP陣営に「元気な若手」論者が不在の中、ポジションを得た形ではあるが、デビューの切っ掛けが何であれ、地力のある中野剛志氏の今後の活躍に期待する。
 
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集英社新書
TPP亡国論


中野 剛志【著】
集英社 (2011/03/22 出版)

254p / 18cm
ISBN: 9784087205848
NDC分類: 678.3

価格: ¥798 (税込)

詳細

TPP(環太平洋経済連携協定)参加の方針を突如打ち出し、「平成の開国を!」と喧伝した民主党政権。
そして賛成一色に染まったマス・メディア。
しかし、TPPの実態は日本の市場を米国に差し出すだけのもの。
自由貿易で輸出が増えるどころか、デフレの深刻化を招き、雇用の悪化など日本経済の根幹を揺るがしかねない危険性のほうが大きいのだ。
いち早くTPP反対論を展開してきた経済思想家がロジカルに国益を考え、真に戦略的な経済外交を提唱する。


第1章 TPPの謎を解く
第2章 世界の構造変化を読む
第3章 貿易の意味を問い直す
第4章 輸出主導の成長を疑う
第5章 グローバル化した世界で戦略的に考える
第6章 真の開国を願う
TPPで輸出は増えない! 米国の罠に嵌るのか?
平成の開国と喧伝されるTPPの実態は日本の市場を米国に差し出すだけのもの。デフレの深刻化を招き日本経済の根幹を揺るがしかねないのだ。冷静に経済的国益を考え、安易な賛成論を論破する。

著者紹介

中野剛志[ナカノタケシ]
1971年、神奈川県生まれ。京都大学大学院工学研究科助教。東京大学教養学部(国際関係論)卒業。エディンバラ大学より博士号取得(社会科学)。経済産業省産業構造課課長補佐を経て現職。専門は経済ナショナリズム。イギリス民族学会Nations and Nationalism Prize受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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