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歯科技工士・岩澤 毅

第 2 回 女性医師を中心とした産婦人科医の就労状況についての調査

2014年06月29日 | 日医総研・日本歯科総合研究機構
日医総研 日医総研ワーキングペーパー No.314

第 2 回 女性医師を中心とした産婦人科医の就労状況についての調査
‐女性医師の継続的就労に向けて‐

江口成美, 野村真美, 佐藤和孝, 出口真弓, 澤倫太郎

概要

• 本調査は、2006年に実施した第1回調査を継続し、産婦人科医師の現状把握を目的に実施した。
• 本調査の対象である経験年数2~22年(大学医学部卒業後2~22年)の産婦人科医師のうち、女性医師の分娩取り扱い率は平均73.5%であった。そのうち、経験年数2~16年までの女性医師の中で、分娩を取り扱っている割合は77.1%で、7年前の前回調査より全体平均で11.1ポイント増加した。出産・育児期に一旦離職し、育児が落ち着いた頃に復職するいわゆる「M字カーブ」は、前回調査と比べ、ゆるやかになっていた。
• ほぼ全ての経験年数で分娩取り扱い率が向上していた。2004年から開始された新医師臨床研修制度や医療機関における院内保育などの就労支援が影響していることが推測される。
• 分娩を取り扱う女性医師のうち、子どもがいる医師の割合は、26.3%から36.3%に上昇した。子どもの有無が分娩取り扱いに及ぼす影響は前回調査と比べて低下し、自身のお産の後も分娩取り扱いを継続する女性医師が増加していることが示された。
• 対象病院の87.0%は医師が利用できる院内保育所を設置していた。時短などのプログラムの普及(73.1%)も進みつつあることが示された。
• 一方で、就労支援策の実施率は、子が小学生になると低下する傾向や、国公立大学と比べて私立大学の方が低い傾向にあり、施設による取り組みの差がみられた。
• わが国の女性医師の増加傾向を受け、医師全体の就労環境の充実に向けた対応がますます重要となっており、医療機関のさらなる対応が望まれる。また、本調査結果が、若い女性医師や、子育てと両立して医療に携わる女性医師が就労を継続する後押しとなることを期待する。

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