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歯科技工士・岩澤 毅

西原理恵子 (著)  この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫)

2011年07月29日 | amazon.co.jp・リストマニア
人生の最良の教科書, 2011/7/29

By 歯職人

 レビュアーにとって、ここ数年で最大の収穫の一冊である。
 不覚にも今日まで(文庫になるまでに、単行本他で度々出版されていた)この一冊を手にしないで来た。そのことを、今非常に悔やむ。
 私よりも年下の西原理恵子さんが少女時代経験した日本の地方都市(高知県高知市)の「ビンボー」と「荒廃」の様子が、「その時代に、あったのか」と驚かされる水準である。私の周りでは、そこまでの「ビンボー」と「荒廃」を発見できなかった。
 少女時代のその芽を得た「この世を生きていくために」必要な生きる術としての「カネ」の獲得のしかたを本書に記しているのであるが、本質では生き方と人との関わり方を記している。
 現在、西原理恵子氏の魅力が人を呼び、更に西原氏に生きる力を与えてくれる循環が生まれているようだ。そして、自分が得たものに対する恩返しの様な子供たち・読者に対する真摯な生き続けることに対する呼びかけが、本書に貫かれている。
 人生の最良の教科書と断言したい。

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コノヨデイチバンダイジナカネノハナシ カドカワブンコ
角川文庫
この世でいちばん大事な「カネ」の話

西原 理恵子【著】
角川書店 角川グループパブリッシング〔発売〕 (2011/06/25 出版)

202p / 15cm / A6判
ISBN: 9784043543182
NDC分類: 726.1
価格: ¥579 (税込)

詳細
「生まれて初めて触ったお金には、魚のウロコや血がついていたのを覚えている」―お金の無い地獄を味わった子どもの頃。
お金を稼げば「自由」を手に入れられることを知った駆け出し時代。
やがて待ち受ける「ギャンブル」という名の地獄。
「お金」という存在と闘い続けて、やがて見えてきたものとは…。
「お金」と「働く事」の真実が分かる珠玉の人生論。
TVドラマ化もされた感動のベストセラー、遂に文庫化。


第1章 どん底で息をし、どん底で眠っていた。「カネ」がないって、つまりはそういうことだった。
第2章 自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れるということだった。
第3章 ギャンブル、為替、そして借金。「カネ」を失うことで見えてくるもの。
第4章 自分探しの迷路は、「カネ」という視点を持てば、ぶっちぎれる。
第5章 外に出て行くこと。「カネ」の向こう側へ行こうとすること。
谷川俊太郎さんからの四つの質問への西原理恵子さんのこたえ

著者紹介
西原理恵子[サイバラリエコ]
1964年高知県生まれ。武蔵野美術大学在学中に『ちくろ幼稚園』で漫画家デビュー。97年『ぼくんち』で文藝春秋漫画賞を受賞。2004年『毎日かあさん カニ母編』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を、05年『上京ものがたり』『毎日かあさん』で手塚治虫文化賞短編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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