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カンナからの風

沖縄県北部東海岸にある小さな1軒のホテルから

出会い

2011-09-23 07:55:16 | リゾートホテル

昨日、ブログでコミュニケーションしていたケントミさんのケンさんとケントミファミリーの皆さんがランチに来られた。ケントミさんはけんさんが車いすで三線を弾いて、トミさんは癌を発病しながらも演奏活動を続けている沖縄のミュージシャン。お元気な顔を拝見してとってもうれしかった。ケンさんは、穏やかな表情に色艶もよく笑顔がとっても素敵な方。

出会いは偶然とかあるけど・・この出会いはどうもそんな感じではなく、必然の出会いの様に思えた。初めてとは思えない親しみがこみ上げてくるこの感情は、なんだろうと思えるほどだった。これから、ユニバーサルツーリズムを展開して行くために、多くの人たちとの出会いが益々増えてくるのではないだろうかと近頃感じている。

普段別々に活動している人たちが時には心を合わせて一緒になって活動をすると言うことは、新しい何かを生み出してくれるように思えてくる。それぞれが心に秘めた思いや願いを形にして行くためには、行動が伴わなければならない。障がいを持っても元気に生きている姿が、人々に感動を与えてくれる。ケントミさんお2人はともかく1日1日を惜しむように活動されている。私たちの毎日を考えた時に、もう少し時間や人との出会いを大切にしなければと思い知らされた。私たちが考えているほど、簡単ではないと思う。1日の大切さや重みは何十倍、何百倍にもなるんだと思う。生き様と言う言葉の中にはその人の志が生きているんだろう!この出会いは神様に感謝しなければいけないと思う。沖縄には、空にも大地にも、紺碧の海にもたくさんの精霊たちがいて人々を守っているように思える。

 


秋の気配

2011-09-21 07:51:38 | リゾートホテル

沖縄も台風の通過後、秋風が立ち始めた気配を感じる。沖縄では、秋と言う感覚はあまりないようだけれど、県外から来た私には、秋の風が立ち始めたように思える今日この頃です。でも、きっと2~3日するとまた、嘘のように晴れ渡った空に太陽が昇るんだろうなぁ!

それでも、日差しの変化は、体力が戻り気力が充実してくるように感じられる。

最近、ホテルで食事を出す時に思うことがある。沖縄に観光に来られて食事が楽しみと言う方も多い。沖縄料理を楽しんで頂くことが一番なんだけど・・そこに季節感を一緒に味わって頂けるといいかなと思いにふけっている。これからの季節は、果物では栗、柿、梨など早いものではみかんなども美味しい!食材ではキノコ類、オイスター、秋刀魚など秋は食材に困ることはない。しかし、ほとんど沖縄では本土からの仕入れとなるためコストが重荷になる。

食の楽しみは、旅の醍醐味の一つ。旅に出て、その土地の郷土料理を楽しむと言うことは、普段の生活から解き放たれた気持ちを更に高めてくれるものだと思う。その中で、どうしても季節感と言うのは観念的に離れがたい。

チャンプルー料理は、季節感が出しやすい料理の一つだと思う。材料に、旬の野菜などを使うことで新しい沖縄の魅力に繋がるのではと思う。イタリアンでも、旬の食材を使って見ると更に魅力的なものが生まれると思う。これからの季節に、「あんこうのトマト煮込み」「子持ちわたりがにのパスタ:リングイネ」「とうがらしとにんにくを使って 牡蠣とクレソンのパスタ」根菜を使っての温スープ。食は季節によって楽しめる大きな要素だと思う。「医食同源」と言う言葉がある。食は体を温めたり、冷ましたりと体を健康に維持するための大切な行為。心にも大きな影響を持つ。「食育」と言う言葉もある。食事は、心身ともに健康を保つためにとっても大切なこと。もっと食事を意識して楽しむことが季節を楽しむ、人生を楽しむ要素となると思う。

 


歓喜につながる

2011-09-20 07:42:12 | リゾートホテル

昨日、沖縄は台風の影響下にあった。カンナリゾートでは、結婚式が予定されていた。新郎新婦もご親族も前日から沖縄入りして準備万端。前日からと言うより何日も前からやきもきしながら当日を迎えた。降ったり止んだりの天気の中で青空もちらほらと映る景色を眺めながら・・ブライダル担当スタッフは早朝から走り回り全スタッフ、白のシャツ、ブラウスで出勤。時間ごとに移り変わる天気に式は、館内のプロムナード(ホテルのメイン廊下)で行うことになった。

館内のプロムナードも素敵な空間です。本来は、天井へ続く青空の下のチャペルで限りなく広い海を背景に誓いをたてると言うシチュエーションなのですが・・・雨が止んでも風が強くて、館内での式となりました。

このいきさつも、写真撮影の時は青空で終わる頃にポツポツと小雨が・・館内にお2人が入った時にざぁ~と降り始めて、式が整ってからフラワーシャワーのタイミングで晴れ!風も弱まり・・。新郎新婦筆頭に青空のチャペルへスタッフも一緒にフラワーシャワーで祝うことが出来て感激でした!その後、ケーキカットのタイミングでは晴れてガーデンでのケーキカットが無事出来て、会食が始まった頃には雨、雨、雨・・・!!!沖縄の空は心優しい空でした。台風も気を使ってくれました。そんな一瞬一瞬が瞬く間に過ぎた1日でした。今朝ブライダル担当スタッフも一安心と言う表情でした。お疲れ様でした!

そして歓びがもう一つブログからの出会いが形になったと言うこと。車いすの花嫁プロジェクトに、新たにとっても力強い仲間が加わったこと「かきょう」さん。「書」で想いを表現するアーティスト。普段の何気ない言葉が彼女の手に掛かると命を与えられたようにその言葉が輝き始める。ブログからあっという間に繋がった・・・この縁はなんだろう!この車いすの花嫁プロジェクトには不思議な力を感じる。思いがけない出会いや創造を超える力の結集。今日は、そんな「かきょう」さんの言葉を借用してみました。

 


台風がもたらす暗闇

2011-09-17 07:16:26 | リゾートホテル

今年は、一体どうなっているの?3.11以来自然の猛威にさらされている。高度な科学によって発達した文明社会は、意外にもろかった・・・。携帯電話がないと繋がらない不安・・・。停電・・灯りのない部屋。そんな環境がいっそうの不安を掻き立てる。本来便利で高度な技術で私たちを守ってくれるはずのものがかえって不安を増長する要素となる。

最近、台風の影響で停電を経験したことから、たまに部屋の電気を消してろうそくの灯りで過ごす時がある。もちろん冷蔵庫やエアコンは稼動しているけど・・・。暗闇を楽しむ・・暗闇に親しむ・・・なんて人が聞いたら頭おかしいよ!って言われかねないかなぁ。最初は、暗闇になれて居ない時は不安や恐怖感が心に生まれていた・・最近は暗闇が持つ落ち着きを感じるようになったし、宇宙との一体感なんて言うイメージすら湧いてくる。目が見えない分だけ感が強くなる。手をまっすぐに頭の上に伸ばすと、足の先から頭のてっぺんまでまっすぐにエネルギーが通り抜ける。そしてどこからかやってきたエネルギーが全身に注入されていく。

台風の停電のおかげで自分を見つめなおす時間や自分が生きている周りの世界とのコンタクトが出来るようになってきた。沖縄の宜野座村と言う村には、土地が持っている力のようなものを感じる。そもそも、沖縄と言う島には特別な力があるように感じる。これまで何気なく過ごして来たけど、暗闇に親しむようになってからは・・まっすぐに目が見えるようになってきた。周りの人の言葉や態度が気にならなくなってきた。

自然に満ちたこの土地は、昔から変わらずに命の伝承を守って来た。樹齢100年になりそうなガジュマルの木の下で昼寝をすると大昔の人々の幸せな暮らしを夢に見そうな気がする。大都会にはない、自然と人の暮らしがここにはある。旅行をする時、名物や観光施設もいいけど・・一度くらいは大昔の人間の暮らしに近いなんの変哲もない自然のそばで昼寝をしてみてはいかがでしょう?

またやってくる台風で暗闇が一緒にやってくるのかな?


ホテルからの便り

2011-09-16 07:38:08 | リゾートホテル

この夏、ほんとうに多くのお客様にお越し頂きました。レストランも毎週週末になると満席。客室もほぼ満室。感謝以外のなにものでもありません。小さなホテルの特徴は、ほとんどお客様の名前とお顔を覚えていることが出来ると言う・・・お一人おひとりのご意見もたくさん記憶に残させて頂いています。

お叱りを受けてしょんぼりしたスタッフ・・・十分なサービスができずに涙を流したスタッフ・・・もう一度チャンスをくださいと今歯を食いしばって頑張っているスタッフ。でも、ほとんどは、再会の喜びに満ちた時間を分かち合うことができました。台風の折、他のホテルへご案内を差し上げた時に、「カンナに泊まるために沖縄に来たので他のホテルでは意味がない!」とまでおっしゃってくださったお客様。

ホテルと言うところは、旅の歓びや人生の記憶につながる大切な「場所」と考えています。毎日、毎日「カイゼン」に取り組み・・これでいい!これで完成ということはない。しかし、変えてはいけないこともたくさんある。カンナリゾートの持つ空気感、自然環境(ヤモリ等のいるホテルはあり得ないとのお叱りも受けました。)これも、ヤモリとの戦いなのですが・・共に生きるすべはないのか?お客様への影響を最小限にしてこの環境を守ることを考える。こちらの都合(人間の都合)だけで環境を作ることはしたくない。

都会は、人にとって都合の良いように作られているはずだが・・いつのまにか人が都市の都合に合わせて生きているように見える。自然との共生は、自然体でいられる環境が変わらずにある。ここでは経済優先の論理は通用しない。ホテル自体は経済活動を行っている。しかし、この経済活動を理解頂き費用以上の対価を得て頂くということがサービスの原点であり、この環境を守ると言うことだと思う。

台風がまたやってくる!今年は台風の当たり年と言われている。自然との共生は、人社会にとっては大変だったり面倒だったり・・・。植えたばかりの花壇の花がまた台風で散らされてしまう・・何度もなんども繰り返している。この何度もなんども繰り返すことに懲りずいる。それは、お客様の笑顔が私たちにとって凄くうれしいことだから・・。