air*cloister

香りの流れにのって。

ネロリジャスミン(ザ・ボディショップ)

2007-01-27 01:31:11 | ザ・ボディショップ

Neroli Jasmin - The Body Shop


いつまでもあるかと思った香りが、いきなり廃盤になったりする。
逆に、もうなくなったと思った香りが、突然のように舞い戻ってきたりする。

ボディショップでは、よくあること。
ネロリジャスミンもその1つ。

これ、去年の秋ごろかな? 急に現われて、ひっそり消えていった。
定番かはっきりしない。
危ないなー、と思った私は、さよならに備えて、はじめてコフレを買った。



左から、シャワージェル、ミニトワレ、ボディローション。

3つの香りで、レイヤーが楽しめる。
レイヤー。
私は最近までこれをよくわかってなかった。
でもこのネロリジャスミンのおかげで、わかった。
なんで外国では、香りを贈る時、コフレがあんなに売れるのかを。

香りを重ねていくこと。
経験値を踏むというのとは違って、香りを違うかたちで、身体に染みこませること。
すごく素敵な行為だと思う。

それはまるで、1日のなかで、自分をいたわることを、惜しまないような。

泣きたくなったら、一気に泣いて、洗い流してしまうような。

日々のたくさんの笑顔を大事にすることとは、また違う。
1日のこと。
1日で、優しさは優しさで、苦しみは苦しみで、ひとつにまとめてしまうような。
そんな感覚がある。

実は、なかなかできない芸当。
感情をまとめることは。
ばらばらであることが、普通だから。

でもそれを、重ねることで、ちょっとまとめてみる。
すると、これまで体験してきた「香りの楽しみ方」とは、ちょっと違う景色が見える。

ネロリジャスミンの香りは、奥が深い。
清楚で、奥ゆかしくて、気づかいのような優しさも感じる。
だけど自己主張もきちんとある。

「自分なんか」
と、ダメになりそうなとき、つけたい香りだ。
良さも悪さもない、「自分」というものを、重ねてきたから。
それに見あった香りだと思う。
香りに近づくんじゃなくて、気がつけば、香りがそばにいてくれそうだ。

意外と、落ち込む自分にふさわしいのかも、と思う瞬間もある。
そんなことがあるはずないけれど、それを許してくれるような気もする。

何だろう。
包み込んでくれる大きさが、この香りには、ある。


 トップ:ネロリ、フリージア
 ミドル:ジャスミン、オレンジ、ホワイトピオニー
 ラスト:白檀、バニラ、ムスク、アンバー

これかな。
フリージアからジャスミンへの移り変わりが、寛容さを作り出しているのかな。
それからアンバー。
最近、気になる香水によくアンバーが入っている。
アンバーって琥珀じゃないよね?
どんな植物?
と思って調べたら、和名は、フウ……?
不思議につながっているのは、気のせい?
休んでいいよって言われているみたいだ。


ネロリジャスミン。
またボディショップの店頭から消えるかもしれない。
今回はその前に、買っておきたいと思う。フルボトルを。
ミニのトワレですごく気に入ってしまったので。
香りのもちも、レイヤーだと、すごくいいし、深みもある。
でも単品で使っても、すごく安らぐ香り。

長くつきあっていきたい香り。


レールデュタン・ラブフィルズ(ニナ・リッチ)

2007-01-25 17:14:18 | ニナ・リッチ

L'air du temps Love filles - Nina Ricci


またも微妙に表記のわからない香水。
青レールとでも言いましょうか。

レール・デュ・タンは、私のあこがれの香り。
これが似合う女性になるのが、1つの目指すところ。
ちゃんとこれを自分のお金で買えるまでは……と思って、買っていなかった。
でもニナ・リッチ全面撤退かも? という話を聞いて、蒼白。
すぐに買っちゃいました。
そうでなくても、ほしかったんだから、これはいい言い訳になったのかな。

でも今日、語るのは、レール・デュ・タンのもう1つのバージョン、
レール・デュ・タン・ラブ・フィルズのこと。



未練がましく、レール・デュ・タンと並べてみました。
こうやって見ると、ずいぶんボトルがシンプルで、かわいい。
レール・デュ・タンにはまだ早い身分に向けて作られたのかもしれない。

だとしたら、私はとても助かった。
その戦略の恩恵を、全身に被っている。

これは旅行に行くとき、免税店で、フライト前に買ったもの。
これを買ったら、ポーチもついてきた。



わきっちょにいる鳥が、やっぱり愛らしい。



こうやって見ると、ナスカの地上絵みたい。
色味ひとつでここまで変わるって、不思議。

さて、青レールの香り。
朝起きたとき、希望に満ちているとき、こんな香りがする。
そういうイメージがある。

くちなしのせいかな。

何か、包み込んでくれる、強さと優しさを感じる。
なのに、それが自然、というような……。
わざとらしさを感じない。
流れるように、さりげなく、思いやってくれる。

そういう人間になりたいと思う。

本家レール・デュ・タンとはまた違った意味で、そうありたい香りになってくれた。
買ってから気づくこともあるんだなぁ。
しかも、何回も使用してから。

だからこそ、なのかな。
イメージが、今、言葉になって降りそそぐ。
気づくのが遅すぎるけど、まだきっと間にあうのが、ありがたい。


 トップ:マレーシアンブルーダチュラ
 ミドル:カーネーション、ローズ、ジャスミン、ガーデニア
 ラスト:サンダルウッド、ジョージウッド、ホワイトリリー、リリーオブザバレー

ダチュラは「アサガオ」のことらしい。
「希望に満ちてる」のは、夏休みの朝、アサガオを調べた思い出からかな?
カーネーションが入っているのは、レール・デュ・タンと同じ。


私は何か頼りたい時は、よく「アイラブディオール」をつける。
ガーデニアが好きなんだと思う。
深いところで香るような、あの感覚がとても落ち着く。
私も降りていって、じっと五感を研ぎ澄ましていきたくなる。

青レールも、そういうところがある。
好きということには、やっぱり根拠があるんだね。


ユース・デュー アンバー・ヌード(エスティ・ローダー)

2007-01-23 20:22:19 | 香水 あ

Youth Dew Amber Nude - Estee Lauder


微妙に表記がわからない、ユース・デュー・アンバー・ヌード。
以下、ユース・デューで。

2日つづけて更新なんて、香りの流れより、単に調子にのってるのかも。

さて、ユース・デュー。
これはイギリスのハロッズで出会って、あこがれた香り。
そんなに記事がないから、探すのも簡単だった。
これだね。

時々、日本のカウンターでも、
「ユースデューないですか?」
と聞くと、
「2005年クリスマス限定ですぐ売り切れてしまって……」

それが、今年の冬、ネットの香水屋さんで、新作コーナーにて再会。
あっさりと。
そういうことになっていたみたいに。

迷わず買いました。



届いた時、思わず「うわぁ」って言った。
あの香水! あの香水だ。
一目で、
「あれが似合う女性になりたい!」
って思った、あの香水だ。

それがふさわしい女性でありたい、という香りは、もう1つある。
けど、それはそれ、これはこれ。
(便利な言葉だね)
思えばこれ、その時はどうしても手に入らなかったんだ。
そして、もう1つを、数日後にお迎えした。
不思議なめぐりあわせというか、縁というか。

2006年の私はまったくさっぱりしていなくなって、ダメだったな。
いろいろがんばったけど、うまくいかなかった。
我ながら見事に空まわりしていた。

そういう自分だけど、お疲れ様。
涙にまみれながら誕生日と新年を過ごして、その時、この香りをつけていた。

はっきり言って、クセのある香り。
1年前にあこがれたあの香りとは、ちょっと違う気もする。

でも、これをつけてると、気分が落ち着く。
最初、
「保健室の香り?」
と思うほど、ジンジャーが香る(ジンジャーって薬っぽいですよね? だから落ち着くのかな)。
そしてふと気づく。
こういう自分は予想した自分じゃないけど、これはこれでいいんだな、と。

予想したはずの香りが例外でも、お気に入りになってしまったように。


 トップ:リンドウ、マグノリア、ジンジャー
 ミドル:スパイシーフローラル
 ラスト:アンバーバーム

といった調子で、肝心のミドルがよくわからない……だけど、ジンジャーなのかな? アンバーなのかな?
どちらかか、両方か。
とても長く香ります。

落ち着くのに、それでいて、ちょっと鋭い香り。
ここちよい香り。
これに似合う服とメイクもしてはいたけど、うーん……室内じゃね。

外出デビューが楽しみ。ちょっと緊張するけど。


はじめての香水はいつもそうだけど、特にこれはそうだなぁ。

「これが似合う存在になりたい」もう1つの香りは、レール・デュ・タン。
これは室内でもあまりつけない。
だって、まだ自信がないから。

香水をつけこなすって、いまだにできないなぁ。
どうやって、やっているんだろう。
前はどうだったかな。
「つけこなす」とか考えず、ただただ夢中に香水が好きで、でも、それもいいことだと思う。
「夢中」っていうことが、大事なんだ、と思う。

夢に見るほどあこがれたユース・デュー・アンバー・ヌード。
アンバー、琥珀の中に、私があこがれた年月もとじこめられてるかな。
それとも、そのままの、ありのままの(ヌードの)私が、そこにいるかな。
そういう姿を見るのは、怖いことでもあるけれど、本当はそれで美しいのがいいね。
頼りなくても、芯になるものは、生まれたときに決めたものに。
そんなふうに、ありたいね。

あの香水のリボンのように、常に中心がわかるような、自分でありたいね。
たとえ見失っても、迷っても、もうダメだと思っても。
きっと。いつかは、きっと。


デューン(クリスチャン・ディオール)

2007-01-21 23:21:10 | クリスチャン・ディオール

DUNE - Christian Dior (50ml EDT)


久しぶりの、香水の話。


香水って、
買うときは、
自分の好きな香りを買う。
それが当たり前だと思う。

そうじゃないときっていうのは、
プレゼントされたとき。
もらったとき。

今回が
まさにそれ、だった。



12月は、私の誕生月で、
ディオールでは、
誕生月になると香水をくれる
という、素敵な習慣があるみたい。

今年は、デューンだったそうで。
それが、私の手もとに来た、っていうこと。

実はこれ以前に、
デューンを試香したことはあった。

そのときはまだ、香水を好きになって
1年もたってなくて、
でも甘いだけのものはイヤ、
という変なプライドも、どこかで装備してしまっていて、
老舗の香りに対しては、これはまた別に、警戒心が強かった。

デューンも、
「普通だな」
で、すませてしまっていた。

それから数年。

思いがけなくやってきたデューン。

肌にまとってみると、
甘い香りの中に、
ミントのような、さわやかさも感じる。

「普通っぽさ」は、
今は、私の鼻はとらえない。

デューンが「砂丘」という意味であることは、
試香のときに、すでに知っていた。

でも、
「どこが砂丘?」
というのが疑問だった。

今も、正直わからない。

でも、
甘い中にある
とらえどころのないさわやかさ。
両極が
うまく真ん中で出会ってる。
これは、何かを探す旅の途中
っていうイメージを抱かせてくれる。

ファンタジー小説だったら、
必ず砂丘はついてくるもの。

それが誕生日の贈り物になるのも、
できすぎた話で、ちょっと笑ってしまう。


 トップ:アイリス
 ミドルノート:ニオイアラセイトウ、ボタン
 ラストノート:アンバー、コケ、シダ

どうやら「砂丘」は、
海辺の砂丘のことだったらしい。
私はつい「砂漠」を
思い浮かべてしまった。
(または鳥取砂丘のような)

ミントっぽいと思ったのはコケかな。

マリンシプレーノート……、
でも海のような感じじゃない。


はてしなさを求めて旅に出る、という意味では、
どこか孤独で、
でもそれを覚悟した潔さをも思わせる
ということで、
「海辺の砂丘」と同じだったのかもしれない。

孤独に癒される優しさを
私は知っているし。

今度、海辺の街へ行くときは
この香水を
まとっていこうかな。
陳腐に過ぎるかな。

何もないところで
砂丘の遠さを感じるから、美しいのかもしれない。


ほかほかのあと

2007-01-14 04:51:51 | 香りのこと。

前回、ボディバターのことについて書いた。

だって、あまりにも、
ボディバターが
ここちよかったから。

そういえば重大ニュースを書き忘れ。
ボディバターって
ヘアパックとしても使える。
髪にボディバターをぬって、
適当に15分ぐらい、おく。
そして洗い落としてから、
普通にシャンプー。

これでおしまい。

で、やったみたら、
すごい。
つるつる。
さらさら。
とれかかったパーマが
ちゃんとおさまる。

後は顔にぬっても大丈夫みたい。
乾燥している部分に、
ボディバターをちょっととってすりこむ。
一番いいのはマンゴーみたい。
残念ながらマンゴーを持ってないので、
こんどビタミンEで試そうかな
と思ってる。


さて、前回からひきずって
ボディバターの話になっちゃったけど、
今回はボディローションの香り。

もうボディショップのバスグッズなら
早く手もとにおいで
という感じで、つい買ってしまう。

ボディローション、ボディオイルの数々。
左から、

ロクシタン
 オレンジ。すごくさっぱりいい香りのオレンジ。
ボディショップ
 イランイランのマッサージオイル。女でよかったなぁと思う一瞬。
ボディショップ
 オシアヌス。塗るとふさぁっと海の香りが広がる。
ボディショップ
 ジンジャー。たぶん日本ではもう未発売。ジンジャー好きにはたまらない。
ボディショップ
 ネロリジャスミン。ミニ香水、ミニボディシャンプーとあわせて購入。優しい香り。
ボディショップ
 ジュースイットのマンゴー&ピーチ。おいしい香り。
ボディショップ
 ホワイトムスクホリデー。何故か夏に大売出し。小さなラメが入って、落ち着く。
ボディショップ
 クーリング。塗ると冷たさが肌に染み入る。夏につけるとここちよい。
ボディショップ
 スパウィズダムモノオイル。これはすごく心安らぐ香り。安心できる。

あともう2つ。
ボディショップの、廃盤になった、ブレスアウト。

と、1~2年のうちに
これだけひきよせられてしまった。
明らかにロクシタンがういてしまうほど
ボディショップだらけ。
今年はじめて買った福袋に
入っていたのは、ジュースイット。
基本的に廃盤になったものが入ってるんだけど、
これは嬉しかったな。
試したことがなかったら、
ジュースイット。

上にあげたものの中では、
ロクシタン以外、
それなりにこってり感がある。
オイルだって、しっかりとした感触がある。
ベタベタが苦手な人は
ボディショップは避けたほうがいかもなぁ。
あ、
ボディバターはベタベタはしないですよ。
適量がゆっくりすりこめば、
肌とマッチして
香りが広がる。
それはボディーローションも同じ。

ただ、保湿の効果が
ちょっと違うんだろうな。

ただ、スパモノウィズダムだけは、
オイルだし、ちょっと違うけど。
むしろ保湿感は
最強
かもしれない。

おふろのあとのケアとして、
以下2つがある。



ボディショップのミルクと、イランイランのボディクリーム。
もういい加減
買いすぎだ……。
いけないなぁと思いつつ、
歯止めが全然きかない。

ミルクは前から大好きで、
ボディシャンプーでも使っている。
最初、無香かな?
と思ったけど、
だんだん身体から甘い香りがただよってきて、
何かなつかしい。

イランイランは、
もう女性特有の香りだと思う。
うっすら木の香りがして、
ゆったり甘い。

両方とも塗ると、
すごくリラックスできる。

ボディバターもローションもクリームも、
この時期、つけている間は
ちょっと寒いけど、
自分を大事にすることと
ベクトルは同じ。

あたりまえだよね。
自分を包んで守る行為
なんだから。