air*cloister

香りの流れにのって。

プルミエ・ジュール(ニナ・リッチ)

2006-10-04 20:21:22 | ニナ・リッチ

Premier Jour - Nina Ricci


とても好きで、大切で、
だからいちばんに話題にしたいこともあれば、
もったいなくて
「そのとき」が来るまで
そっとしまっておきたい
ものもある。

私にとってはそれが
プルミエ・ジュール。



こうやって3サイズそろってしまうほど
使いつづけてきた。

これから仕事ができないで
しばらく家にいることが多くなるので、
このブログも、今までよりはアップしていける。
それを機に、
プルミエジュールのことを
書こうと思った。

プルミエジュールはフランス語で
「はじめての日」
「めぐりあい」
という意味。

「めぐりあい」ということのほうを知ったのは、
つい最近で、
ずっと私にとってプルミエジュールは
「はじめての日」の思いをもたしてくれるもの
だった。

だから特別な日や大事なことのある日は、
プルミエジュール。

私が助けを必要だと思うときも。

30mlも2ビン使っているから、
これまで
大切なことや
必要なときが
たくさんあったんだね。

他の香りはほとんど使いきれもしないのに、
プルミエジュールだけは
こんなにたくさん
身にまとってきた。
実感すると、
やっぱり縁があって、めぐりあったんだろう
って、素直に信じられる。

香りは、なんていうんだろう。
優しくつつみこんでくれる香り。
でも、ちょっと意気ごみもくれる。
あたたかいのに、
それだけじゃない
強さをくれるような、
自立をうながしてくれるような、
そんな香り。

甘すぎないで、
ちょっとスパイシー。
そのバランスが気に入ったのは、
香水が好きになって間もなくのころ。
最初に買った5つの香水の1つ
だったと思う。

そのときは本格的に仕事をはじめたばかりで、
それも
人と向きあわなければならない
ちょっと変わった仕事だったので、
毎日が必死だった。
そんなときに出会った香りだった。

今、仕事をできない健康状態になって、
今度は、
自分ととことん
向きあわなくてはならなくなって
正直、いろんな意味で
つらい瞬間もある。
でも、
毎日が必死なのも
あのころと同じ。
だから今も
この香りが必要なんだ
って、迷わずに、思える。


このプルミエ・ジュールの香りは、
こんなふうにできてるらしい。

 トップノート: クチナシ、イエローマンダリン
 ミドルノート: スイートピー、蘭、バニラ
 ラストノート: ムスク、サンダルウッド、マンダリン

意外とシンプル。
サンダルウッド……、
ときどき疲れたときに
がんばれってエールをくれてたのは
これだったのかな。

この香水をつけると、
「優しさに包まれたなら」
の音楽がこころをかすめてたんだけど、
クチナシがちゃんと入ってる。

「目にうつる すべてのものは
 メッセージ」

そうだね。
プルミエ・ジュールは、
フランスで「誕生」の象徴になるおかし
ドラジェをイメージして作られているし、
本当に、そうなんだろう。


はじめての日の気持ちでいれば、
これまで通りすぎてきたような
あたりまえのものとも
めぐりあえた気持ちになれる。

そういうことは、
確かに
何か目にみえないものからの
目にみえるかたちでの
メッセージなんだろうな。

大切なことは、
自分のなかに
そういう優しさの種が
ちゃんとあるということ。

それを信じよう
と思う。
うまくいかないときもあるし、
どうにもならなくて
怒りでいっぱいのときも
ある。

だけどそれだけじゃない。
それがすべてじゃない。

それがわかったら、
それでもいいんだって思えたら、
またそこから、
はじめよう。