透明人間たちのひとりごと

アダムとイヴのへそ <4>

 ヒトという種がある時期において異常に繁殖していたが、
瞬く間に消滅してしまったという 伝説の星 の体験授業
に次元(時空)を超えて参加した ボク たちは、あろうことか
次元時空間 テレポーテーションシステム の故障によって
地球 という惑星に取り残されてしまったのです。


 往く時間(とき)の流れは絶えずして、
 しかも、もとの時間(とき)にあらず …


  諸行無常 …、有為転変 …、生者必滅 …、生滅滅已 …

 我が身はまさに、色即是空かexclamation2 空即是色exclamation2

 先生 !! 2号先生! どうされたのですか eq

 嗚呼、また、さらになお …

 時空の拡がりも絶えずして、しかも、もとの時空に …  

 戻れないのだよ! 諸君 nose3 

 嗚呼、迷える子羊たちよ … どうしよう ase


exclamation 詳細を知りたい方は 『アダムとイヴのへそ』
 の <1>、<2>、<3> をご参照ください。

 <1> http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/239.html
 <2> http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/240.html
 <3> http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/241.html


 「先生、大丈夫ですよ。 まだ、事故の発生からちょっとしか
時間が経ってないじゃないですか!」

 「なに言ってんだ! もう、かれこれ2週間近くになるんだぞ 
よくも平気でいられるな!」

 「だって、この世界(時空)って、ボク たちの世界と違って
ちっとも思い通りに動かないから面白いんですよ」

 「 … … … 」 nose9

 「ほとんど何でも自由自在に、大抵のことなら思い通りに
なっちゃうんじゃ、返って退屈しちゃうってもんでしょ」

 「バカ言ってんじゃないよ。  この世界での我々の姿は、
インビジブル・マン(透明人間)なんだぞ!」

 「そうですよ。 だからこうして好き勝手に、このブログへと
侵入して、先生は 透明人間 2号 に、ボク5号
、なりすましていられるんじゃないですか」

 「移動転送用のタイムコントローラーが機能を回復して、
本来の次元空間に戻れるんなら、これまでの滞在時間内の
出来事を到着時に戻ってフリーズカット(凍結消去)すれば
問題はないけど、正常に戻れないとなると …、 この世界で
何が起こるのか想像がつかない」

 「心配ないですよ。 必ず戻れますって … それに最悪の
場合には、出発時点でペンディング(保留)処置をされるか、
プレイバック&ウオームスタートでやり直すんでしょ?」

 「それはそうだけど、それにしても時間がかかりすぎている
気がするんだ。 インビジブル(透明)化していられるのにも
限度があるし、そのことで気を揉んでいるんじゃないかexclamation2

 「えぇ、そうなんですか eq

 ( な、なんだ。 こいつ、そんなことも知らなかったのか!)

 「限度って、どのくらいなんですかquestion2

 「体質によって個人差があるので一概には言えないけど、
およそ2~3週間ってところかな」

 「リミットオーバーすると、どうなるんですかquestion2

 「姿が顕(あらわ)になるだけじゃなく、次元(時空)移動が
できなくなってしまうんだ」

 「… ってことは、元の時空域に戻れなくなるんだよね exclamation2

 「そうだ。 だからインビジブル・マン(透明人間)のうちに
事故対応が完了しないと、この世界の住人になってしまう」

 「 … … … 」


 そんな最悪のシナリオが目前に迫っていたのです

 タイムリミットまでのカウントダウンが、もう、すでに始まって
いるのかもしれません。  時々刻々と … … … 

  チッ … チッ … チッ … チッ … チ~ン hi

       (電子レンジじゃないっつうの …)


 往く時間(とき)の流れは絶えずして、
 しかも、もとの時間(とき)にあらず …


  諸行無常 …、有為転変 …、生者必滅 …、生滅滅已 …

 我が身はまさに、色即是空か 空即是色

 先生 !! 2号先生! しっかりしてくださいexclamation2

 … と、まあ、このように、

 2号 先生が狼狽するのも、無理からぬことなのです。

 これまでに事故らしい事故については皆無だとされていて
公表されることはなかったし、大事故が起こっていたとしても
秘密裏に処理されていたのです。
 
 不慮の事故や帰還回収が不能となるような突発的な事態
の発生時には、当該時空域において理解不能な不可思議
なる痕跡が残ろうと、当局は一切の関知をしないばかりか、
秘密の保持に係る範囲内での生殺与奪の権限を有すると
規約に明確に記されているのです。


 そして、おそらくは、今回も … 

 そのことに 2号 先生は気づき始めていたのです。

 このまま置き去りにされてしまうか、無慈悲にも強制的に
消滅させられてしまうのだろうということを …
  
 あの<リリス消滅事件>リリス と同様に …


 忽然と現れ、忽然に消えても、誰も気づかない。

 元々が、インビジブル(透明)なのだから … 

 問題はひとつ、

 実体化(可視化)してしまうと時空間移動が不能になるのと
同時に、当局の管理下からも逸脱してしまうので消滅処理の
悲哀からは免れるかわりに、この惑星の住人として一生涯を
過ごさなければならないということなのです。


  exclamation2 <リリス消滅事件> lightlight  

 そうか   そういうことだったのかあ …

 ええexclamation2 こうなったら、もう、何もかも破れかぶれだ。

 四の五の言ったところで始まらない。

 どうにもならない<まな板の上の鯉>状態だ。

 よぉ~し、みんな、授業をつづけるぞ!

 変わり身の早さと言うのか、気まぐれの典型と言うべきか、
機嫌が良いのも悪いのも、その時まかせの風まかせなのが
透明人間2号 先生なのです。

 「アダムとイヴのへそ」 の謎に始まって、二人の長男で
ある 「カインの妻は誰なのか」 の謎についてだったね。

 それには、エチオピア正教会の聖典 『ヨベル書』
(他の教会では偽典とされる)の記述にある妹のアワンで
あるとする考え方もあるけど …

 さっき、閃(ひらめ)いたばかりの仮説  

 リリス という名の女性の存在が欠かせないのかも light

 一般的に

 アダムの妻と言えばイヴと相場が決まっていますが

 ユダヤ経典の 『タルムード』 によれば、リリス
アダムと同時期に神によって生み出された最初の女性で、
夫婦としてリリスを妻として迎えていた時期が、アダムには
あったとのことなのです。

 アダムの最初の妻は、イヴではなくリリスなのでしょか

 そして、その リリスが、あの リリスのことだとしたら

 つまり、かつては我々の時空域に存在し、失踪・逃亡した
かどで消滅させられたと信じられていた、あの リリス
ことだとしたならば …

 さあさあ、『アダムとイヴのへそ』 の探求から
「幻のアマリリス」 まで …

 いよいよ、風雲、急を告げる展開となってまいりました。

 あの~、「幻のアマリリス」 じゃなくて、あのリリスです。

 そんなことわかってるよ 。

 「幻のアマリリス」 は加山雄三のヒット曲デシタ っけね。

 でも、

 アマリリスじゃない、あの リリス も、アマリリスの花言葉
と同様に 自尊誇り虚栄 に満ちていたのです。

 それでは、

 当局によって、まだ消滅 させられないままでいたならば
次回にも、そのあたりを探ってみることにしましょう
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