未だ、当局による実質的な救援・救助の兆候はなく、また、
直接的手段としての消滅指令に関する実効的な関与もない
ままに、ただ時間だけが無情にも消費されていくのです。
今のところ、我々の誰ひとりとして実体化(可視化)も消滅
もしていないようですが、抵抗する術もなく、自助的な行為も
努力も、ただ無意味で無価値な空しいだけのひとりよがりで
しかありませんので、粛々と授業をつづけたいと思います。
それでは、これまでの復習も兼ねて魅惑の美悪女リリスの
謎にスポットライトを当ててみることから始めましょうか。
Lilith 〈ジョン・コリア〉作
栄枯盛衰の見本としてのヒトなる種の繁栄と絶滅の舞台
となった地球 という惑星で、<神>なる者の痕跡を
記(しる)す旧約聖書の 『創世記』 を紐解くと …
神 は、天と地、光と闇、昼と夜、海と陸などを創り分け、
植物、太陽と月、星々、鳥と魚、獣などを創り終えたあとで
、最後の最後に男女の人間をつくって、天地創造の一切を
終えています。
さて、このときの男女(♂♀)、我々で言うところの雌雄は
アダムとイヴのことなのでしょうか
どうも、そうではないような雲行きなのです。
『創世記』における時系列に遵(したが)えば、第一章で、
神 は、天と地をつくり、諸々の動植物をつくり、さらには、
次のようにして 「人をつくった」 としています。
神は言われた、
「われわれのかたちに、われわれにかたどって人をつくり、
これに海の魚と、家畜と、地のすべての獣と、地のすべての
這(は)うものとを治めさせよう」 (第1章26節)
こうして神は、神のかたちに人を男と女とに創造された。
そして、神は彼らを祝福して言われた、
「生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。 また
海の魚と、空の鳥と、地に動くすべての生き物とを治めよ」
(第1章28節)
ここまでだけでも、随分と疑問点が浮かんできます
われわれのかたちに、われわれにかたどって人をつくった
ということは、神は唯一絶対の存在ではなく仲間たちがいる
のかもしれないということ、そして、神のかたちに人を男と女
とにつくったのだとすると、神も人間と同様に男と女が存在
することになります。
或いは、また神を同一単体と限定するならば、両性具有、
雌雄同体ということなのかもしれませんが … …
ここでの疑問点は、今回の授業内容とは直接的に関係が
ありませんので紙面を割くのはやめますが、敢えて言うなら
ヒトなる種が繁栄から一転して絶滅してしまった真の理由は
そこにあったのかも知れません。
つまり、
「生めよ、ふえよ、地に満ちよ」 までは、問題はなかった
けど、地を従わせよ が上手くできなかったのでしょう。
地球の管理者として神が期待したように適正に治めること
がヒトなる種にはできなかったということです。
ところで、
男女の人間の創造は、第一章に記(しる)されていますが、
イヴが登場するのは第二章になってからです。
神は、東のかた、エデンにひとつの園を設け、つくった人を
そこに置き、見て美しく食べるのに良いすべての木を土から
生えさせて、さらには、園の中央に命の木と、善悪を知る木
とを生えさせられた。 (第2章8節以下 引用)
そうして置いて
「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べても
よいが、善悪を知る木 からは取って食べてはいけません。
それを食べると死んでしまいますよ」 と堅く禁じたのでした。
こうして、神は 「男がひとりでいるのはよくない。彼のため
に、ふさわしい助け手をつくろう」 と言われて、すべての鳥や
獣を男のところに連れてきたが、男にはふさわしい助け手に
ならなかったので、男を眠らせ、その肋骨から女をつくった。
これがアダムとイヴの誕生で、このあと第三章の失楽園の
物語につづいていくわけですが …、
それらは 『アダムとイヴのへそ <1>、<2>』
にて、すでにお話しましたよね。
ということは …、
第一章で最初に 「男と女とに創造された」 時の<女>は
どこに消えてしまったのか という疑問が生まれてきます。
それを、この星(地球)のオカルティストたちは リリス だ
と考えたわけなのです。
一説によると、リリスはアダムと同時期に土からつくられた
最初の女で、しばらくは夫婦として一緒に暮らしていましたが
、男女平等であることを要求し、優位であろうとするアダムの
態度に怒った彼女は彼のもとを去ったのだと言うのです。
それを憐れんだ神が、アダムがひとりでいるのはよくないと
して、彼の肋骨からイヴという助け手(従順で忠実なる女)を
つくったというわけです。
一般に正統派の宗教家からは、リリスは悪魔の母であると
みなされていて、アダムのもとを去った後に ルシファー
と結婚したという説もあるのです。
ユダヤの 経典 『タルムード』 によれば、アダムと
同時に生み出された彼女は夫婦として一緒に暮らしますが、
突如、リリスは出奔してしまいます。
理由はいろいろと推測できますが、
中世の文献 『ベン・シラのアルファベット』(作者不詳)に
よると、リリスは性行為の性交体位におけるアダムの支配的
地位を拒否し、彼を捨てて去っていった。
つまり、性交の際に常に下へ組み敷かれるのが嫌だった
などと言われていますが、要は、正常位ばかりで退屈だった
のかもしれません。
性的に満たされず、欲求不満に陥(おちい)ってしまったの
か、或いは、性格や性癖的に多情かつ淫乱の要素があった
のかもしれませんね。
これでは推測と言うよりも邪推や憶測ですね
そうなると、ますます、アマリリスじゃない 「あのリリス」 の
ことが気になります。
我々の世界での究極のセックスシンボルだった魅惑の
「セントレディ・リリス」 こと、聖淑女マリア・リリス・モンロー
その人です。
彼女は、ある時を境に突如として、セックスシンボルから
地球で言うジェンダー革命の旗手へと大変貌を遂げました。
彼女は服従しない女としてのウーマンリブ&フェミニズム
運動の旗頭から、さらに象徴的な存在として聡明で自立した
女神の如くにシンボライズされ聖淑女と呼ばれていました。
ところが、神々しいまでに輝いていた彼女が、ある日のこと
忽然とその姿を隠してしまったのです。
真相は闇の中で誰にもわかりませんが、ある星で理想的
なジェンダー実験をしたいと無許可で大昔の時空間領域を
設定して勝手にテレポーテーションしてしまったが、時空間内
を追跡調査された末にスポイルロックされて消滅させられた
というのが、もっぱらの 噂 で 「リリス消滅事件」 と
して、一時、巷間を賑わしたことがあったのです。
そのリリスがアマリリスじゃない「あのリリス」だとしたら …
つまり、アダムと同時に創造されたとする地球最初の女で
ある リリス 、その人だったとすると …
俄然、その先の展開に興味が湧いてくるし、我々の未来に
おいても消滅から免れる可能性が出てくるわけです。
もちろん、もとの世界への帰還は、おそらく諦めなければ
ならない時期ではあるけれど …
ところで、
アダムとイヴの長男カインの妻は誰なのか
… という謎が前回までのテーマでしたが、リリスの存在は
見逃せませんよね。
「彼女は夜に徘徊し、人の息子たちを悩ませ、彼ら自身を
穢(けが)すようにする」
この 『タルムード』 にある件(くだり)が、彼女が単に男に
服従しないだけでなく、男を狂わせ、苦悩させ、焦燥させる
存在であることと同時にアダムの助け手としてアダムの意に
沿わなかったことを端的に示唆しています。
果たして、このこともヒトという種の絶滅となんらかの関連
があるのでしょうか
それにしても、肉感的 で 魅惑 の 塊 (かたまり)
そそられる アマ(女)、リリス ですね
アマリリスの花言葉、自尊、誇り、虚栄 … お見事です。
ちなみに、ユダヤの伝説によれば、
カインの本当の母親はイヴではなくリリスであった
とも言います 。
もう、スッチャカ、メッチャカ です。
ついでに言えば、聖淑女 マリア・リリス・モンロー は、
通常、マリリス・モンロー と呼ばれていました
実に、インビジブル(空け透け)で、深いですねェ
我が世界での聖淑女が地球上ではルシファーの妻として
悪魔の母なる存在だとされるとは、宇宙は広く、時空間は
深遠にして、さらになお、淵源なる深い謎に
包まれているのです。
… … … … … それでは、また
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