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透明人間たちのひとりごと

ダ・ヴィンチの罠 神秘術

 かねがね気になっていることのなかに、現代の彫刻技術
は紀元前のギリシャ彫刻に勝(まさ)っているのだろうか

 という疑問があります。

 美術や芸術に詳しいわけでもないシロウトの戯言ですが
、クレーン等の重機に電動や空圧式の工具、工業用ダイヤ
や特殊鋼による研磨など制作にかかる道具の進歩や時間
の短縮といった諸条件は断然に良くなっているというのに、
ロダン以外に、これといった彫刻家や作品を知りません。
 
 もちろん、知らないというだけのことで巨匠や天才とされる
逸材はいつの時代においても存在しているはずですが、

 そのロダン(1840年11月12日生~1917年11月17日没)
にしても19世紀を代表する彫刻家なのですnose7nose8

 制作に機械の導入が可能となって以来、かつては不可能
だった加工や作業効率が格段に上がり、さぞや素晴らしい
作品が制作されているのだろうと思うのですが、不覚にも
その実情を知り得ません。

    
      ベルニーニ作 『アポロとダフネ』 1622年

 さらには、ルネサンス期のミケランジェロやバロック
を代表するベルニーニ比肩し得る写実性及び
芸術性の高い現代彫刻はあるのでしょうか

      
     ベルニーニ作 『プロセルピナの掠奪』 1621年


 芸術への理解の邪魔をするスケベな根性を喚起させる
かのように、抑え切れない煩悩(欲情)の塊が冥界の王
プルート(ハデス)を狂わせる。

   

          肌に食い込む指先の質感
       
      これが大理石の彫刻だと思えますか

  

 一目惚れしたプルートが女神の娘プロセルピナを冥界に
連れ去ろうとするシーンです。



  symbol2 ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ
     (1598年12月7日生~1680年11月28日没)

 ベルニーニの作品は敬虔なカトリック教徒であるのにも
かかわらず妙に艶めかしくエロチックなのですnose5ase2

 しかも、この作品は彼が23歳で制作したものです

        
        

    『福者 ルドヴィカ・アルベルトーニ』 1671年頃


        
        『聖テレジアの法悦』 1647年頃
        


   

 さて

 見えるものを見えたままに描く、写実的な描写というか、
実際の状態をそっくりそのままに描くのが、ルネサンス期
以降の西洋絵画の鉄則でした。

 つまり、本物そっくりに描けない絵描きは画家として失格
だったわけです

 ところが、実物そのものに対する願望が写真の登場に
よって実現されると、写実としての絵画の存在意義は急速
に失われ、写実性から芸術的表現への革新的なヒラメキの
ある画家の存在に重点が置かれることになるわけです。

 そうした西洋画壇(具象絵画)の行き詰まりに対して衝撃
を与えたのが自由な視点から大胆にデフォルメされた
浮世絵をはじめとするジャポニスムでした。

 そこからルネサンス以来の一点透視法を否定する
いろいろな角度から見た物のかたちをひとつの画面の中に
おさめるキュビズムなどの抽象芸術が生まれた
ことは否定できない事実でしょう。


      ピカソ 『アヴィニョンの娘たち』 1907年


 パブロ・ピカソ(1881年10月25日~1973年4月8日)

 彫刻であれば、3D(立体)ですので全方向にあらゆる
角度からの鑑賞が可能ですが、絵画では、2D(平面)の
制約から逃れることは難しく、そこで極端なデフォルメや
キュビズム的な抽象手法で時間や空間(立体)や概念など
の多元性を誇張的に表現しようとしたのかもしれません。


        ピカソ 『観葉植物と胸像』 1932年


 ところが

 ダ・ヴィンチは写実性を維持したままに何の違和感もなく
隠し絵などによって『黙示録』世界を描写し、



 地球生命(ガイア論)としての太古から未来へと
連なる時間の流れとエコロジーの提唱、さらには自己
の信条やイデオロギー性の強いメッセージBGM
までを『モナ・リザ』というひとつの画面上に凝縮して
表現しているわけで、彼を天才の中の天才と呼ばずして
いったい何と称すれば良いのでしょうかpeace

 多元・多重にして複合された世界が『モナ・リザ』
なかで展開されているわけですが、およそ想像もつかない
風水的手法というか、陰陽道的な御払いとでも言うべきか
あるいは密教の印契(いんげい)に似たものだったのか

 いずれにせよ、驚くべき形で印が結ばれているのです。

 それでは

 これからそれらを紐解いてみることにしましょう
  
 まず、『モナ・リザ』から主体としてのモデル
塗りつぶして背景だけにします。

        

 すると、それまで不思議なバランスを保っていた背景が
妙に不均衡に思えてきたのです。

 まったくバラバラの風景を個々につなぎ合わせただけの
パッチワーク的な合成ではないのかと …



 特に右上の湖が著しく右下に傾いて見え、左側の川との
断絶性が大きな違和感となって目に飛び込んできました。

      

 少なくとも左右の背景の場所が違うのはあきらかですし、
それぞれの上下も同じ風景とは言い難いわけで、最低でも
4分割できる時間と空間が表現されていると感じたのです。

        

 背景には時間の流れが感じられ、太古から未来に連なる
地球姿がそこにあり 『黙示録』のストーリーが
まるで借景のように組み込まれていると思えたのです。

        

 向かって左は『創世記』の記述を、右は無人と化した
地球未来を想像させ、全体としては『黙示録』
の世界を体現させるものであると結論づけたのです。



 詳しくは、『ダ・ヴィンチの罠 小宇宙』
参照してみてくださいpeace

 url http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/429.html

 さらに、『黙示録』「四騎士」には記者である
使徒ヨハネによってカバラに類する秘密の奥儀が施され、
それを是としないダ・ヴィンチがそれらを封印し中和させる
意図をもって、ルーブルの『モナ・リザ』を描いている
わけで、巷間、何かと取り沙汰されるモデル正体
は、フィレンツェの商人の妻、リザ・デル・ジョコンドであり、



 彼女は『アイルワースのモナリザ』のモデル
として存在したものの、ルーブルの『モナ・リザ』とは
直接的な関係はありません。

 ルーブルの『モナ・リザ』モデルは、すべてを
見通すサムシング・グレートであって、究極に
おいてはすべてがそこに統合されることをダ・ヴィンチは
意図していたのです。

 そして、

 終末希求する使徒ヨハネの預言はダ・ヴィンチの
それとは相容れないものであったことから、『黙示録』
の内容を絵画の中に封印し中和させる目的でダ・ヴィンチ
『黙示画』としての『モナ・リザ』に終生に亘り、
手を加え続けていたという推理を立ててみたわけです。

 それでは、どうやって封印中和させるのかというと、
かなり手の込んだ説明となるうえに解説用の画像が必要に
なりますので、その作成プロセスの一部を紹介することで、
その詳細については次回以降の記述とさせてくださいase2

 では

 まず4分割した背景に1234と番号を割り振ります。

      

 これが基本となります。

 次に、12 の背景を入れ替えたいのですが、簡単では
ありません。

 モデルと左右の背景を切り離し、右と左を交換しますase2

     

 次いで、左右を引き離し、開いた空間の穴埋めをします。

     

 それを胸より上で切り離し、さらに上下に2分割します。

     

 同様に、基本形も上下に分割して、

     

 それぞれの上部だけを入れ替えて、上下をつなげます。

     

 はい、これで出来上がりました

   基本形と見比べてみましょう。



 背景を入れ替えたのに何の違和感もありませんねpeace

 湖と川の関係から見れば、むしろ、こちらの方がずっと
自然かもしれません。

 では、それぞれに番号を振っておきましょう。



 おっと、割り当てる順番を間違えてしまいましたase2



 1(ライオン)の背景と、2(雄牛=バッファロー)の背景が



 入れ替わったのですから、基本となる番号は左から右に



 21 の順でしたね。
 
      

 これで、右上から左回り(反時計回り)に、1234
となって、エネルギーを吸収する陰(負)の回転となる背景
が完成しました。

      

 これが『黙示録』物語の通りに描いた場合に
おける背景の配置となります。

    

 ヨハネの目論見は「四騎士」を陰陽五行説における
相剋(そうこく)とは逆の流れとなる色の馬に乗って登場
させることで「金」である白い馬の騎士(イエス・キリスト)を
絶対的な勝利へと導き、他の赤、黒、青の馬に乗った騎士
のパワーを相対的に削ぎ落とすための霊力としての言霊を
『黙示録』朗読に求めることにありました。

 それに対して、

 通常、我々が目にしている実際の『モナ・リザ』は、

 終末預言を成就させるためのヨハネの神秘術
対抗するダ・ヴィンチの封じ手としての背景になっている
わけなのですが、
 
 ダ・ヴィンチは自身の絵のなかにその霊力を封じ込めて、
気(エネルギー)の流れを調整し中和させる目的を隠し絵
の背景に印契(いんげい)したわけなのです。

 それではふたつを並べてみましょう。




 さてさて

 このようにして、とりあえず以下にあるいくつかの画像を
用意してみたのですが、


       
      


       
      


 前述のように詳しい解説は別の機会とさせてください。


 「風水やら陰陽道やら神秘術だか、知らないが …」

 なんともかんとも、
 
  「頭が痛くなりそうでかなわんな」

     

  そんなことより、

 「わしゃ、ベルニーニにゾッコンじゃあ」

  それにしても ・・・    

    

 法悦って、いったい ・・・


  神秘なのか、エロなのか

 … to be continue !!



         「てへ !!

コメント一覧

やぶにらみ
神秘なるエロティシズムでしょうな!?
エンドルフィン
神秘なのか、エロなのか!?

もちろんこのエロは、エロスの意味ですが、殉教者の法悦や魂の恍惚、つまり、この場面での聖テレジアは、俗っぽく言えばこれは限りなく性的エクスタシー➡オーガズム状態にある女性の表情です。

法悦を経験したことがないから仕方ないよね。

多分、ランナーズハイの何万倍もの快感なんだろうけど。
陰陽師見習い
陰陽五行は物質の生成プロセスに対応している
ように思えるのだが、

木は、6番目の炭素(C)、火は、8番目の酸素(O)、土は、
14番目のケイ素(Si)、金は、26番目の鉄(Fe)、水は、
最初の1番戻って水素(H)となる。
小吉
 はい! おじさんに同意✩
 なんとも頭の痛くなりそうな話でした。
 しかしモナリザの背景が入れ替わっても違和感がないところやモデルを抜いたら変にバランスが崩れてしまうところなんかは面白いと思います。
 
江戸川ケイシ
ダ・ヴィンチが「彫刻家はパン職人みたいなものだ」と言って
ミケランジェロを怒らせたというような話を聞いたことがある
けど、凡人には難しい絵よりもわかりやすくていいかもね!
おいら
彫刻には興味がなくじっくり見ることもなかったけど、太ももを押さえた指先の肌のくぼみ具合が凄ぇ。
ルート1/2
ベルニーニを知りませんでしたが、スゴイ!
一気にファンになりそうです。
がぶり寄り
エロでんな!
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