Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

ストラトキャスター完成

2008-04-21 13:15:20 | DIY GUITARS

 

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2年越しで製作していたストラトキャスターがついに完成。正規な工程でちゃんと作った初めてのギター。なんたって時間がかかったのが塗装。これにはかなりヤラれた。何度も失敗して塗って削って磨いてを何十回やっただろう。参考にしていたギターDIYサイトの師匠曰く、「ギター作りは研磨が勝負」とのこと。やっとのことで塗り終え磨きも終了したら全体にひび割れが!オールドギターをイメージし過ぎて薄く塗りすぎたのと、冬のガレージで塗装して、乾燥を部屋でしたときの温度変化がクラッキングを誘発したようだ。どちらにしてもソフトレリック風な仕上がりで良しとする。最終のクリアを吹いた後、塗装の極わずかな凹凸を残したままコンパウンドで研磨してビンテージな風合いを出してみた。概要は以下のような感じ。

 

 

カラー : オリンピックホワイト

 

ボディ : アイチ木材加工(株)製 アルダー2ピース(未加工時1.57kg)

 

ネック : 1988PGM製 バーズアイメイプルオンエボニー

 

ピックアップ : フェンダーカスタム69ピックアップ

 

ポット : CTS 250K Aカーブ×3

 

スイッチ : スイッチクラフト5WAY

 

ジャック : スイッチクラフトMIL SPEC

 

ケーブル : ウエスタンエレクトリック1950s 22AWG  LENZ 1940s 20AWG

 

コンデンサー : コーネルダプラー PMグリーン 0.056uF 400 V

 

トレモロブリッジ : カラハム

 

重量 : 3.3kg

 

 

60年代初期のフェンダーをイメージしてやってみたがネックのインレイが小さいのと、ストリングガイドが少し上の位置なのがご愛嬌。サウンドはピックアップのキャラクターが大きく予想通りジミの感じになった。それにしてもこのPU癖になりそう。

 

今回、アッセンブリーの配線にはチョッとだけ拘ってみようかなと思い色々とトライ。ノイズ対策で一般的なキャビティーに電導塗料を塗るのを避けた。オールドフェンダーに塗っているのを見たことないし、これによって高域成分がカットされるのを回避する。よくノイズを気にする方がいらっしゃるが言ってしまえばノイズもトーンであり倍音にリンクしてくる。配線不良によるノイズ以外は大歓迎。ジェフベックもアースノイズはギンギン出ていたし。しかし今回、ピックアップからの2本のケーブルはツイスト加工(ねじり)を施し若干ノイズ対策。キャビティー内のウエスタンケーブルも2本をツイストし質量アップして太さを強調。伝導性を高める為、太いケーブルを使うより音の良い細めの単線を複数ねじったほうが良いような気がする。微量な電流しか使わないサーキット内だからこそパーツの変更が大きい。ハンダのりもよさそうだ。

 

ハンダは線材と同じブランド、同じ年代のNassauを使用。これがまた短時間でとろけるためパーツに対しての熱のダメージを最小にする。体に悪そうだが匂いもまた良い。

 

今回シールドアウトプットジャックにスイッチクラフトの軍用規格、ミルスペックジャックを取り付けた。プロ使用の耐久性。価格も通常品の3倍近い。しかし、今のアメリカ軍がこんなフォノジャックを使っているかが疑問だ。せめてベトナム戦争時の無線機のヘッドホンジャックくらいまでだろう。でも軍用とかNASAとかいわれるとこの辺好きな人達は簡単に騙されてしまう習性がある。

 

コンデンサーは最初にスプラグ社ブラックビューティーを取付けた。これも最近は価格高騰で手に入りにくい。表示はビンテージと同じ0.1だが40年以上経っている為、0.75まで容量抜けになっていた。でも何か違う。リッチ過ぎるというか綺麗にトーンが落ちすぎる。ギブソンのL-5あたりのフルアコには抜群だと思うがストラトには上品過ぎる。早速付替え。コーネルダプラーのPMグリーンの0.56uFだといい感じ。もう少しミッドブーストっぽいコモり具合が理想だがこれに決定する。以前、知人の60年ストラトに付いていたブラックキャット0.1 600Vが物凄く良かった。トーンを絞ると湧上がってローミッドがブーストしてくる感じ。ギターも違うがストラトでトーンを絞りたくなるくらいの珍しいギターだった。この辺の電気的な部分は専門家から言わせると意味が無い!なんていわれることもある。しかし、相手はエレキギターである。理論上意味が無くてもトーンに対しての影響はかなりのものだ。ギタリストが拘る立上がりのスピードやコードの透明感、歪のニュアンスなど数字では表せられない。その辺全てに係ってくるのがこの電装部分である。ほんとに深い世界。

 

ネックがエボニーの80年代的ダークな鳴りと軽量アルダーボディとカラハムブリッジ、トレブリーなPUでバランスは何とか取れた感じ。ブリッジフローティングは1mm。シムを使わずネックジョイントを限りなくボディとフラットにしてみた結果、ブリッジサドルからアジャストスクリューが出っ張ってしまったのでスクリューを6,9mmと7.9mmに交換。弦高は612F1.1mmまで落とせたがテンションは問題無い。

 

ピックアップの出力が全て同じなので高さで調整するだけでバランスはとれる。クリーントーンでのトレブルも意外と耳につくギリギリ下のラインで心地がいい。クランチ時のコードの爆発感が見事でアビゲイル・イバラ女史の技を堪能できる。

 

狙い通り派手に鳴るストラトキャスターになりました。リアPUのグラッシーな感じは70年代初期のハードロック!リア、センターのハーフトーンはまさに「スィートホームアラバマ」。

 

ギターDIYってやめられません!皆さんご一緒にいかがですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おめでとうございます!! (ako)
2008-04-22 23:56:37
おめでとうございます!!
あまりの完成度の高さに驚きましたー!
中のパーツ、配線まで全部1人でされたんですよね。
すごい!
色もキレイですね~
それにとっても楽しそう(笑)
理想の音やスタイルを作っていく過程がいいですよね!
羨ましいです(^^)
返信する
いつもありがとうございます。 (WahWah Jam)
2008-04-23 12:03:52
いつもありがとうございます。
自己満足の極致ですが何とか出来ました。
そうなんです。過程が楽しいんですよね。
今回これを作るにあたって色々なサイトを
参考にしましたが、プロ以上の凄いアマチュア
製作家が結構いらっしゃるんですよ。
そのこだわり度合いといったら凄まじい!
完成したとたんもう1本作りたくなってきました。

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完成おめでとうございます! (shoo-G)
2008-04-23 13:21:59
完成おめでとうございます!
すごく良い雰囲気ですね~♪
細部にも色々こだわっておられるようで参考になりました。

Black Catは私も好きなコンデンサーです。
中々良い物が入手しづらいので、最近「PYRAMID」の0.1 / 200Vを購入して
取り付けてみたら思いの外良かったのでそれに落ち着いております。
(個体差がけっこうあるので数個購入しましたが…汗)
Black Beautyほどリッチ過ぎずに、これまたトーンを絞る楽しみがあります。

リア、センターのハーフトーンで「スィートホームアラバマ」!!
すごく良くわかります~♪
私も「スィートホームアラバマ」のイントロを
リア、センターのハーフトーンの一つの目安にしています。笑。

それではまたお邪魔させて頂きますね。
楽しい記事でした!ありがとうございます!
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shoo-G 様 (WahWah Jam)
2008-04-23 19:14:19
shoo-G 様
ありがとうございます。
コンデンサーやケーブルってギターの隠れた栄養源のような気がして
ついマニアチックになってしまいますね。「PYRAMID」は初めてです。
個体差の為に数個購入されるとは!かなりの玄人ですね。
最近は気になる値のものはほとんど売り切れで、価格も高騰してます。
そこそこの価格で気になれば即買いでしょうね。

やはりフィルムコンデンサーはトーンを絞り切ったときはきれいに感じます。
でもセラミックのミッド爆発も捨てがたいですね。これにも個体差があるから
永遠に終わらないのでしょう。
またよろしくお願い致します。
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