Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

明日へのキックオフ

2012-04-23 01:13:49 | ROCK

51wu8bfi6ml__ss400_

「明日へのキックオフ」なんていう責任感のない邦題がついた1977年リリースのロッドのソロアルバム。これを最高傑作といっている人も多いと思いますが私もその一人。前作の「セイリング」やこの後の「アイムセクシー」等のヒット曲が無い意外と地味なアルバムだが捨て曲無しの高純度の曲満載の傑作品。

ドラム:カーマインアピス、ベース:フィルチェンと聞いただけでアタリと推測される内容だが、プロデュースがトムダウドの全編アメリカ南部のバンドスタイルのポップアルバムで仕上がっている。よく聞くとその筋のプロフェッショナルがしっかりと作り上げた内容だ。ロッドスチュワート自身ハリウッドの派手な芸能人的に見えるがそこはジェフベックグループ~フェイセズと渡り合ってきた列記としたブリティッシュブルースのハープ&ヴォーカリスト。

イギリス勢のミュージシャンが皆アメリカ南部の土臭いサウンドを求めていたのは60年代後半。クリーム解散後のエリッククラプトンが大西洋を渡ってデレク&ドミノスを結成してあの傑作アルバムを出したのも裏にはこのアルバムのプロデューサー、トムダウドがいました。時代的にもその純粋なサザンロックサウンドの最終地点がこのアルバムです。

32歳の円熟期に入りかけたロッドの傑作バンドサウンドが堪能できる会心作。


コメントを投稿