製造販売が終わってしまったマーシャルクラス5。後半はヘッドとキャビネットがセパレートになったりと試行錯誤していましたが努力の甲斐なく終了。マスターボリュームの無い1チャンネルのバルブアンプとして昔のプレキシの雰囲気の味わえるモデルでしたが部屋での使用では大き過ぎるしフルバンドでは今一つ足りない音量という微妙な扱いに意外と短命。音はみずみずしいクランチで申し分のないトーンなので何とかバンドで使用する為、周辺機材とともにセッティングし直してみましょう。
現在ではハンドワイヤードシリーズがマーシャルのハイエンド小型アンプのトップに君臨しています。音は同じクォリティでローコストのクラス5や限定の1Wシリーズ等のほとんどが姿を消してHWシリーズに集約したようで価格は別物。そこが残念ですがその時代のスタンダードモデルをリリースする前にいろいろ出して市場のリサーチをかけるマーシャル特有のやり方です。
マーシャルを手にするギタリストすべてがそのディストーションを求めます。小型コンボアンプはヘッドルームを低く設定しチューブ独自でのナチュラルな歪を求めますが飽和状態も早くスピーカーにもプレッシャーを常に与えるのでチューブだけではないスピーカーやキャビネットの余計な歪も演出してしまう傾向にあります。無理にフルアップさせずにオーバードライブさせるペダルとのコンビネーションで滑らかにブーストさせるほうがコンボアンプにはマッチングが良さそうです。そこでチョイスするペダルが大変重要。クランチさせた歪にトーンを変えずにサスティーンを流し込むペダルは意外とありません。ペダル単体で音作りを完結してしまうようなペダルは歪に別な周波数の倍音を載せてしまうので、どうしてもクリーンブーストまでの許容範囲が必要になってきます。そのあたりをつくにはケンタウルスの右に出るものは無いのですがそれ以外で捜すと難しい。マッチするのはブースター的なアイテムですが意外とハイエンドブースターは個性が強くて大失敗な目に合うのも数知れず。70年代の大好きなホワイトブルースのマーシャルプレーヤーはゲルマを使ったファズやトレブルブースターを使っていますが。
そんな中、ペダルを夜な夜な物色していたら2~3度しか使わなかった本家マーシャルのブルースブレーカーⅡが出土。これがなかなか良くて驚きです。フェンダークリーンにコンプレッションさせる程度の歪だと倍音にチリチリしたノイズが乗っかるので疎遠になっていましたがそこは同じメーカーのブツです。クリーミーなディストーションが素晴らしく、極太のクリーンとギターのボリュームコントロールだけで全て完了してしまいました。ペダルは弾いた一瞬で判断してはいけません。時間の経過とともに周辺機器とギター、ピックやタッチで評価が180度変化することがあります。だからキリが無いのかもしれませんが。
クラス5はチューブの交換とスピーカーケーブルの交換。いつものベルデンですが気持ちローエンドがスッキリしたような気がします。しかし、マーシャルのペダルは人気がありません。リサイクルショップで悲しい価格ですからガンガン入手出来ます。
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