Sea Lupinus

Let's start a scuba diving at just before sixty years old

5分で絶対に分かる ERP

2007-08-31 12:00:00 | 日記

http://go.sap.com/index.html

http://proactive.jp/

http://www.obic.co.jp/erp_solution/

http://www.netsuite.co.jp/portal/jp/index.html

http://www.oro.co.jp/zac/index.html

http://www.microsoft.com/ja-jp/dynamics/erp-nav-overview.aspx

 ERP だけではないが、ITシステムの導入の成否が最も顕著に現れるのがERPシステムだと思われる。例え部分的なシステム改善だとしても、元々、実務としてのシステム全体の業務プロセス変更を行う事を覚悟しなければ IT による改善効果は上がらない。ITシステムで改善されるのは、例え製造などの現場といえども、そのほとんどが間接業務である。その間接業務改善の究極に姿は、その業務そのものが無くなることなのだから、元々、間接業務を担当する担当者が考えるITシステムは部分改善にしかならないという矛盾が最初から存在する。担当者は自分自身の存在を否定するか、IT導入後の職場が改善された後は、全く違う仕事に異動することを覚悟しなければならないからだ。ピラミッドを作った後にその中に埋められてしまうような作業者は、その建造に真剣に最後まで突き詰める訳がない。


 システム管理者の中には古い COBOL 時代の運用管理しか知らない輩も居て、やたらシステムのあるべき姿などを振り回し、ERPを既存システムに分解し、何も効果が上がらない形にしてしまう事も多い。


 ERPシステムを導入してはみたが導入費用の割りに効果が上がっていないと思う経営者が多いと思う。元々、ITリテラシーが低い中で導入方法に問題があるにも関わらず、ERPシステムそのものに不満を持つ場合が多い。それを思いなおすにちょうど良い記事があったので掲載しておく。

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5分で絶対に分かるERP

2007年8月31日 12:00 ITmedia エンタープライズ

http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0708/31/news135.html


■ERPってなんだ?


 ERPとは、Enterprize Resource Planning の頭文字を取ったもので日本語では、「統合基幹業務システム」や「統合業務パッケージ」と呼ばれています。最近では、中堅中小企業向けのERPパッケージも多数登場しており、比較的安価に導入することが可能です。


 ERPを使ったシステム構築と従来の会計、販売といった業務別のパッケージでは何が異なるのでしょうか。例えば、経理処理に対応した会計パッケージと営業管理を行うための販売管理パッケージをそれぞれ経理部門、営業部門で利用していた場合、経営者が直近の正確な売上額を知るためには、経理と営業のどちらに情報を求めればよいでしょうか。


 こうしたケースで多くの企業では、経理が出す数値と営業が数値に差異が出てしまいます。なぜならば、別々のシステムではマスターもデータベースも異なるため、当然データギャップが出るのです。優れた業務システムが必ずしも優れた経営管理システムではないのです。


 ERPはこうした個別の業務の効率化するためにシステムではなく、企業全体の経営管理の視点で「すべての業務の統合管理するための仕組み」です。こうした仕組みを構築するためには、業務プロセスを見直して標準化し、すべての業務、部門で1つに統合されたマスタを共有して、売上額などの数値は全社で常に1つの場所で管理する"1 Fact, 1 Place" という考え方とこれを実現する大福帳型のデータベースを持つものが ERP パッケージです(図1)。

図1:大福帳型データベース“1 Fact, 1 Place”図1:大福帳型データベース“1 Fact, 1 Place”


■ERP 登場の背景とIT技術の発展


 ERP は1990年前半に登場し、欧米より日本市場に入ってきました。日本企業への ERP 普及とその成功導入を目的とした団体である ERP 研究推進フォーラムでは、「ERP とは、経営資源の観点から企業全体を統合的に管理し、経営の効率化を図る手法で、多くは統合業務パッケージの意味」と説明されています。


 ERP研究推進フォーラム: http://www.erp.jp/


 ERP パッケージは 2006年度には約1000億円のライセンス出荷となり、企業における普及率も約4割に達したといわれています(欧米では7割以上)。最大手は ERP 老舗のドイツ SAP で、1992年にクライアントサーバ型の業務アプリケーションとして SAP R/3 をリリースしていました(エスエーピー アールスリー:R/3 の R は realtime であり前身のメインフレーム版の R/2 に続くという意味で "3" となった)。


 ERPパッケージは、従来の業務アプリケーションが個々の企業の仕様で手作りされていたのに対して、汎用的なアプリケーションをクライアントサーバ型のシステム上で稼動させる点が非常に評価され、市場に登場してわずか10年余りで企業の基幹系システムの主流となりました。


 ERPの導入効果としてよく挙がられるのは、部門間にまたがる情報の共有、会社レベルで情報を統合管理することによる経営資源の最適化、短期間、低コストでのシステム構築などが挙げられます。また、ERPは特に会計機能に優れていることから大手企業で会計を中心に導入され、これを中心として販売、購買、生産などに横展開されてきました(図2、図3)。


図2:ERP上では、すべての業務データが連携している図2:ERP上では、すべての業務データが連携している

図3:国内におけるERPの歴史と、ERP売上高の推移図3:国内におけるERPの歴史と、ERP売上高の推移


■ERPのコンセプトとユーザーのメリット


 前述した「EPRとは、経営資源の観点から企業全体を統合的に管理し、経営の効率化を図る手法で、多くは統合業務パッケージの意味」とあるようにERPという言葉には、経営の視点で企業全体を統合してヒト、モノ、カネといった経営資源を最適化するという理念と、これを実現するための仕組みとしてのソフトウェアつまりパッケージアプリケーションという2つの意味が含まれています。


 ERPパッケージが登場する以前の業務アプリケーションは、その大半が会計、販売、購買、生産といった業務の自動化や効率化と目的とした業務処理機能にフォーカスしたシステムを部門ごとに個別開発していました。しかし、これでは経営管理に必要な情報は個々のシステムのデータをつなぎ合わせて入手するため、欲しいタイミングで情報が入手できなかったり、データに不整合や不具合があったりしていました。営業の売上額と経営の売上額に差異が生じるなど、こうした状況では、経営管理に必要な情報を的確に入手し迅速な意思決定を行うことは困難でした。


 そこで当時生産管理の手法にMRP(資源所要計画: Material Requirements Planning) という考え方を基幹システム開発コンセプトに採用し、ERPという考え方が生まれました。


 ERPパッケージの根幹となるのは、"統合マスタ"と"統合データベース"という考え方で従来の業務システムでは業務ごとに分断されていたマスタとデータベースを統合的に一元管理する仕組みです(図4)。


図4:ERPコンセプト“統合マスタ、統合データベース”図4:ERPコンセプト“統合マスタ、統合データベース”


 では、ユーザーにとってERP導入にどのようなメリットがあるかを説明しましょう。


 例えば、あなたが営業担当者であった場合、従来では販売システム、在庫管理システム、生産管理システム、物流管理システムなどが、それぞれの部門でばらばらに構築されています。


 ここで、お客さまから至急の要請で予想外の大量発注依頼を受けた場合、現在手配可能な在庫がどれだけあり、いつまでに何回に分けて、いつお客様にお届けできるのかを知るためには、各部門の電話やFAXで直接問い合わせる必要があったのではないでしょうか。


 これではお客様に回答するのに、何時間もかかってしまいます。ERPでは、こうした情報がすべて一元管理されていますから、必要な情報は即座に照会できます。会社の情報が統合管理されているということは、部門横断の情報を、必要なときに即座に活用できることを意味しているのです。


■ERPの成功と失敗


 約十年前に日本市場に登場したERPパッケージは、バブル崩壊後のデフレ経済の中、大手企業を中心に"BPR: Business Process Re-Engineering 業務改革" を実現する手段として積極的に導入されていきました。


 ERP導入は業務プロセスの見直しと、ERPパッケージに組み込まれたグローバル企業の業務ノウハウや機能をベースとした "ベストプラクティス" を、どこまで適用すべきかという決断が求められます。この判断に失敗すると ERP導入に失敗することにないrます。


 当然のことながらパッケージは出来合いの機能しか実装しておらず、それも欧米企業のものをベースとしています。グローバル展開する企業では、適用可能な機能も多数あり海外市場で利用するシステムとしての親和性も高く、高い導入メリットがあるのですが、国内市場が中心でさらにその企業独自の特殊なプロセスが多くある場合には「ERPパッケージに合わせて業務を変更するか、ERPパッケージを業務に合わせて改変するか」という二者択一を迫ることになります。


 ERPパッケージ導入には、必ず業務プロセスの見直しや標準化と "チェンジマネジメント"と呼ばれるシステム利用者の意識改革が導入効果を高めるには必要なのですが、従来システム同様にERPパッケージを業務に合わせて改変すること(不足する機能を追加開発するアドオンや、ソースコードを改変するモディフィケーション)を選んだ場合、本来のERPパッケージの機能を殺してしまうこととなり莫大な投資をしたにもかかわらず、期待したレベルの効果が出ないという事態が起こります。


 さらに、ERPパッケージの保守運用にはしっかりとした運用体制の構築や、導入したパッケージのバージョンの保守サポート切れに伴うアップグレードなどが必要となります。ERPの導入を成功させるためには、適用率の高い ERP パッケージの選定、優れた導入ベンダの選定、導入体制、運用に配慮する必要があります。継続的に導入効果を高めるためにはさらに業務改革、標準化、意識改革などが求められます。


■次世代ERPに期待すること


 最近の傾向ですが、中堅中小企業を対象としたERP導入が急成長しています。


 これはこれまで欧米製が中心であった ERPパッケージに、日本製のものが同等レベルの機能を持って多数市場に登場して点が大きな要因です。欧米製のERPパッケージがようやく日本市場に合った機能に対応したし製品を投入した点も大きいでしょう。昔は大手企業向けで10億円以上が当たり前であったERP導入投資が、現在では2000万円~3000万円程度の投資で導入可能となったことなどが挙げられます。


 さらに Web 対応や内部統制整備といったトレンドに対しても、 ERP導入の有効性が認知され、日本市場におけるERPは新しいフェイズに入ったといわれています。


 技術面や価格面といったハードルが低くなったことに加えて、ERPシステムを企業の基幹システムのベースとして置くことで経営管理や業務管理に必要な情報を一括集中して把握し、情報を活用するIT基盤として利用価値が高いことからERPの普及率はさらに向上することと思われます。


 つまりERPは、「企業全体の情報を収集し、活用するための基盤システム」として、業務の生産性を向上させるのです(図5)。


図5:ERPシステムのデータをBIへ移して情報活用基盤にする図5:ERPシステムのデータをBIへ移して情報活用基盤にする


■結局 ERP の本質とはなんだ?


 ERP については、その市場性からパッケージアプリケーションとしてのイメージが強いのですが、その本質はやはり「ムダなく、ムリなく、ヒト・モノ・カネといった経営資源をムラなく効果的に配置する」という考え方にあります。


 経営者から管理者、現場担当者など全社員に「必要な情報を、必要なタイミングで、的確に提供し、迅速な業務遂行に貢献する」ための仕組み構築がERP の本質です。


 ERP のベースにある「企業全体の情報を "統合マスタ" と "統合データベース" で集約する」という考え方は、SOA や SaaS といった新しい技術にも受け継がれ、主要大手 ERP ベンダ ( SAP, Oracle, Infor, Microsoft など ) は、ERP に実装している機能を部品 ( コンポジットアプリケーション ) として再構成してより柔軟なシステム構築やサービスの提供を目指しています。


 ERP は今後も企業の基幹系システムの中心として、新しいさまざまなアーキテクチャや考え方を取り込み、より柔軟で幅広く利用されていくと考えられます (図6)。


図6:ERPを中心とした次世代企業システムの利用イメージ図6:ERPを中心とした次世代企業システムの利用イメージ



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