物価高騰が続く近年、副業としてFX自動売買を検討する方が増えています。
FX自動売買には国内口座と海外口座の2種類があり、初めてだとどちらの方が良いかと悩むことはあるでしょう。
日本製の食料品や電化製品の方が安心と思うのと同じように、FXにおいても国内口座の方が良いと感じる方は多いかもしれません。
しかし、FX自動売買における海外口座には、国内口座にはない魅力的な特徴が存在しています。
そこで今回は、海外口座がおすすめの理由や利用の際の注意点などをご紹介するので、どちらにしようか悩んでいる方は参考してください。
FX自動売買における海外口座とは
FX自動売買の海外口座とは、海外口座を開設してFXを行うことです。
FX口座は日本以外にも世界各国に存在し、優れているポイントが多いことから海外口座を開設する日本の投資家も多いです。
ただし、日本の金融庁は海外口座の利用に対する注意喚起を行っています。
国内投資家がFX海外口座を使うことは違法ではありませんが、中には詐欺まがいな会社も存在しているため、やみくもに口座開設するのは危ないと言えるでしょう。
しかし、怪しい運営を行っているのは一部であり、すべての海外FX会社が怪しいわけではありません。
実際に、海外口座でトレードする日本投資家も数多く存在していることからも、正しい運営がされている会社もあることがわかります。
海外口座だからといって候補から外すのではなく、その会社の信頼性を見極めることが大切です。
海外口座でFX自動売買がおすすめの理由とは
海外口座には、国内口座にはないメリットが多くあります。
ここからは海外口座でFX自動売買を始めるのがおすすめの理由をご紹介します。
・EAの利用が可能
海外口座でFX自動売買をすると、EAの利用が可能です。
EAとはExpert Adviserの略で、MT4に導入する自動売買プログラムのことを言います。
裁量トレードだと相場状況を見ながら手動でトレードを行うため、FXに関する専門知識やノウハウが必要になるほか、常にパソコンをチェックしていなければなりません。
しかし、EAなら事前に設定したとおりに自動でトレードを行うため、パソコンの前に付きっきりでいる必要はなく、副業としてもFXを開始できます。
また、特別なスキルが必要ないため、主婦や会社員の方でも高い利益を出すことも可能です。
国内外で様々なFX自動売買が提供されていますが、国内FX口座では世界的なFX取引ツールであるMT4やMT5を使えるところは限られています。
海外であれば利用可能な会社は多く、中には会社独自のオリジナルツールを開発・提供している場所もあり、様々なツールを使ってFXが楽しめます。
・レバレッジが最大5,000倍
FX自動売買で海外口座がおすすめの理由として、最大レバレッジの高さがあります。
レバレッジとは証拠金を担保として、預けたお金以上の額でトレードできる仕組みのことです。
通常の両替だと5万円は5万円分の外貨にしかなりませんが、FXにおいて20倍のレバレッジを使えば5万円の20倍、つまり100万円のトレードが可能です。
レバレッジを効かせることで、手元資金が少なくても多額での運用ができます。
つまり、裁量か自動売買かにかかわらず、レバレッジが高い方が資金効率は良いと言えるでしょう。
国内FXは金融庁の規制により最大レバレッジが25倍になっていますが、海外では特に制限がなく、会社によっては5,000倍のレバレッジが可能なケースもあります。
国内口座だと5万円は最大でも125万円にしかなりませんが、海外口座で5,000倍のレバレッジを効かせれば2億5,000万円の運用ができるということです。
しかし、ハイレバレッジで取引する時にはリスクも考慮しなければなりません。
ハイレバレッジは所有するロット数が非常に多いということであり、少しの値動きで資金が大きく増減し、損切りの遅れが命取りにもなる点には注意しましょう。
・ゼロカット制度を利用可能
ゼロカット制度が利用できる点も、海外口座でFX自動売買がおすすめの理由です。
自動売買であっても、相場の急落が起きれば資金が大きくマイナスになる可能性があります。
もし資金がマイナスになったら、国内口座はマイナス分の入金が必要ですが、海外口座によってはゼロカット制度を利用可能です。
ゼロカット制度とは、ロスカットが間に合わない急な相場変動により証拠金がマイナスになった時に、FX会社がマイナス分を補填してくれる仕組みです。
つまりマイナスを出したとしても数時間後や翌日にはゼロ円に戻してくれるので、損失分を出す必要はありません。
ただし、ゼロカット制度は海外口座すべてに対応しているわけではないため、海外FX会社の利用を検討している方は事前に確認しておきましょう。
海外口座でFX自動売買をする際の注意点
海外口座には様々なメリットがありますが、一方でいくつかの注意点も存在します。
続いては、海外口座を利用する際の注意点を3つご紹介しましょう。
・税金の計算方法が異なる
海外口座でFX自動売買をする時の注意点として、国内口座とは税金の計算方法が異なることがあります。
国内口座の場合、収益額に関係なく税率は20.315%固定です。
しかし、海外口座には「累計課税制度」が適用されているため、FX以外の収入との合計額によって税率が異なります。
例えば、所得金額が1,000~1,949,000円までは税率5%、1,950,000~3,299,000円までは10%、3,300,000~6,949,000円までは20%と収入が多いほど税率も上がります。
そのため、合計所得額次第では国内口座よりも税率が低くなったり、高くなったりするでしょう。
また、国内口座と違って負けた年の損失繰越ができない点も要注意です。
損失繰越とは、年間のFX所得がマイナスになった時に翌年3年間の利益から損失分を補う仕組みのことです。
この仕組みを利用すると節税につながりますが、海外口座は対象外になります。
・出金トラブル発生のリスクがある
海外口座でのFX自動売買における注意点として、出金トラブルの危険性も挙げられます。
悪徳な海外FX会社の中には、獲得した利益を出金しようとしても拒否したり、着金までにかなりの時間を要したりするトラブルがあります。
そのような事態を避けるためには、金融ライセンスを持っているかどうかを見極めることが重要です。
金融ライセンスを持っている会社は厳しいチェックのもとで運営されているため、悪質な行動をしにくいと言えるでしょう。
また、インターネットの口コミ評判を参考にして口座選びを進めるのもおすすめです。
・日本語対応していないケースがある
日本人の利用者が少ない海外口座だと、日本語対応していないケースもあります。
英語しか通じないとトラブル時に円滑なコミュニケーションが取れず、問題解決までに時間がかかってしまうでしょう。
しかし、有名な海外口座のほとんどは日本語対応しています。
ホームページが日本語なのはもちろん、電話での問い合わせ時にも日本人スタッフが対応してくれます。
英語が堪能ではない方は、トラブルを想定して日本語対応している海外口座を選ぶと安心です。
今回は、FX自動売買における海外口座のメリットと注意点をご紹介しました。
海外口座は世界的な取引ツールが使える、ハイレバレッジが可能などのメリットがあり、さらには万が一の際のロスカット制度もあります。
ハイレバレッジにはリスクがありますが、手元の資金が少なくても運用できる点は大きな魅力です。
その一方で、出金トラブルが発生しやすい点には注意が必要です。
大手の海外口座を利用する、金融ライセンスを確認するなどして信頼のおける海外FX会社を選ぶことで、そのようなトラブル発生を防げるでしょう。
海外口座のメリット・注意点を考慮した上で、どの口座でFXを始めるかを検討してください。