アクト「悪党悪人」達の独り言

撮影用消耗品販売店「ACTアクト」の従業員達による「独り事」です。
URL:www.actact.com

「もう一人の俺」

2009-09-30 11:21:30 | 半漁人
ソイツ「俺は・・・お前だよ、もう一人のお前だ」



夜のACT倉庫で、ソイツは突然話しかけてきた。


誰も居ないとタカをくくって、


タバコに火をつけようとした俺は、
いきなり左から飛んできた言葉のジャブを、
全く交わす事ができなかった、


“だれも居ないはずの倉庫に居た”というだけで
十分衝撃的なのに、
その上、お前は今、なんていったんだ?
フリッカーをあてに行ったら、宮田君並のカウンターを喰らったようなものだ。


脳が震え、気を失いそうになった俺は、

ピンキーが作った休憩用のテーブルに掴まり

何とかこらえた。



ソイツ「ホラ、ビビッてないでよく見てみろよ。この目、鼻、口、お前と同じだぜ」


俺はまだフォーカスが定まらない目をマニュアル操作に切り替え、

ヤツに、ピントを合わせた。


そしたらどうよ!!


目の前に居るのは、色白の

ちょっと漫画風な顔の俺だ!!

しかも、頭に被っているのは、

俺が愛用しているヘルメットそのもの!!
貴様、お俺のヘルメットいつの間に?


驚いて、エサを求めるフナのよう顔の俺に、

ソイツは続けた



ソイツ「ケケケッ~まるでクリスタルケイの卒業式だろ?
    クリソツ~!!(クリ卒)なんちって!!」



ギャグのセンスまで同じたあどういうことでい!!

その瞬間、俺の中で何かがはじけた。



俺「貴様~俺がビビリだと思って小ざかしいまねするんじゃあねえ~!!」


アタタタタアタタタ!!



俺はソイツの胸に百烈拳を放った!

思いのほかソイツの体は軟く、あっけなくめり込む俺の拳



俺「なんだ?お前カポックみたいにやわらかいなあ?」


ソイツ「グハッ・・・そうさ、俺はカポック、カポックの精だ!!
半漁人、てめえ俺のことをカポックじゃなくて“キャポック”とか言ってふざけてんじゃねえぞ!!」



確かに俺は、カポックのことをたまに“キャポック”とふざけて言ったりする事がある。


ソイツは、カポックのソイツは、俺に子バカにされていると思って怒っていたのだった。

俺に一言物申したくて、わざわざ俺の前に現れたのか!



俺「キャポ・・・いやカポックの精さん。すまない。
 出来心だ。俺はあんたの事、ちっとも馬鹿になんかしていないよ。
 あんたは軽くて大きいから、風強い日は運びづらいけど、
 照明部さんにとってかけがえの無い存在の
 あんたを、ココ最近じゃあ“難燃”なんつって萌えない、いや、燃えない体質に
 変わったあんたを馬鹿にする理由がどこにあるってんだい?」


ソイツ「だからキャポックって・・・」


俺「それは俺なりの愛だよ、誰だって親しい仲間にはあだ名をつけるだろ?
  そういうことだって・・・」


ソイツ「なんだ、そういうことなら・・・変な子と言って悪かったな、半漁どんさん」


俺、心の声(・・・半漁人なんだけどね。)



そういうと、やつは動かなくなり、ただのカポックに戻った。




恐らく、ピンキーが書いたであろうこの落書きを見て、

ひとり妄想にふけっていた私は、

思い出したように、

ズボンを下ろしながらトイレに消えたのだった・・・

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